VERY NAVY

昨年11月末にオープンした麻布台ヒルズは、フードも魅力的なお店が豊富なことで話題。今回は「コース予算¥10,000前後」をお題に仕事や友達との会食におすすめの2軒を美食家のお二人に紹介していただきました。

齊藤素子 VS. 杉山絵美 「食」は縁を繫ぐもの

“会食上手は”福を呼ぶ！

杉山絵美’s SELECTION

ダイニング サーティースリー
Dining 33

昼も夜も基本は1コースずつでランチは全6皿で￥6,000（税サ込）、ディナーは全7皿で￥11,000（税込・サ別）
※コース料理の内容は月ごとに変わります。

「三國シェフ」「ザ ・東京！」 「コスパ良し」の
三拍子が揃う店

　まず店内に入り誰もが感動するのが目の前にドンとそびえる東京タワーの迫力でしょう。現在日本一の高層ビルとして誇る森JPタワーの33F、麻布台ヒルズの中で一番高い位置にあるレストランは、海外や地方からのゲストを招くだけでなく、接待や華やかな女子会も盛り上がる最高のロケーションです。

　さらにみんなを高揚させるのが、料理のクオリティとコストパフォーマンスの高さです。〝正統派グランビストロ〞と称するこちらは、日本のフランス料理界の重鎮・三國清三氏がプロデュース。シェフやスタッフの人脈を生かしたこだわりの食材をできる限りコストを抑えて仕入れ、伝統的なフレンチの技法で調理。一皿一皿に熱量が伝わってきます。コースの途中からは大皿でシェアするスタイルを取り入れ、自然と肩肘張らずに楽しい雰囲気に。こんなお店はありそうでなかったかも！ぜひ、リストに追加しておきたい一軒です。

齊藤素子’s SELECTION

サーワーン ビストロ
SAAWAAN BISTRO

世界が注目する洗練のタイ料理を
気軽に体験できる口福感の高い店

　近年、世界のグルマンから注目を集めるバンコク。その中で開業からわずか７カ月でミシュラン一つ星を獲得したイノベーティブレストランのカジュアルラインが麻布台ヒルズにオープン。本国と同じレシピの料理がコスパのよいコースとアラカルトでも楽しめ、すでに食通の間で話題です。

　2020年にタイのベストシェフに輝いたEARTHがタイ宮廷料理の思考と技法を追求して作り上げる繊細でモダンな料理と、パティシエPAPERの美しいスイーツがもたらす新たな食体験はため息もの。初回はぜひ、人気メニューがずらりと並ぶコースでその世界に浸ってください。入り口横の〝タイタパスバー〞で待ち合わせてタイカクテルを楽しんでから席へ移動したり、個室でゆっくり過ごすなど、使い勝手のよさも会食には最適。既存のタイ料理の概念をいい意味で裏切る、洗練かつ驚きの食体験で盛り上がること間違いなし。

撮影／よねくらりょう　取材・文／齊藤素子　編集・文（杉山さん分）／渋沢祥子