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韓国ママの『エリート教育』がスゴい!小学生にして英語をコンプリート

「子どもを海外で通用する人材に」という考えが一般的になってきた今日この頃、おとなり韓国では一歩進んでいるようで…。マレーシアへ教育移住したことで事情を知ることとなったエディター・マーサがK-MOM(=韓国ママ)の教育事情をリポートします。『VERY NaVY』2024年10月号からスタートした新連載。第一回目は韓国の英語学習事情をお届けします。

はじめまして。マーサ斉藤と申します。現在、小学生の息子とマレーシアにいます。ここは各国の母子留学の猛者たちが集まる場所。なかでも存在感を放っているのが、圧倒されるほどの教育熱心さとネットワークの強みを活かして、常に先端の情報を握っている韓国ママたち。しかも彼女たちは、それを惜しみなく他者にも教えてくれるという懐の深さまでも持ち合わせています。親しみやすくて情に厚く、そして教育への情熱がハンパない、それが韓国ママです。

ママはバカンス
子どもは塾?

そんな彼女たちから高い支持を得ている英語塾があります。韓国人が経営し、非英語圏の子どもに向けたメソッドでライティングを中心に教えてくれるという塾。現地のインターに通う韓国キッズはもちろん、夏や冬には韓国からやってきた子どもたちが特訓講習よろしく数週間通うのだとか。なんでも、韓国では長期休暇を利用してマレーシアやフィリピンなどの英語塾(韓国人経営)に子どもを行かせるのが人気といいます。塾近くのコンドミニアムに滞在できるパッケージプランもあり、ママにはネイルやマッサージのオプション付き。特に冬は南国気分を味わいながら、子どもは日中は塾(午前9時から午後3時くらいまで。長い!)、ママたちはショッピングや観光、マッサージ、そして同じく韓国からやってきたママとお茶やランチを楽しむというバカンススタイルです。「ママばっかり楽しんで、せっかくの休みなのに子どもたちがかわいそう」と思う方もいるでしょう。ノンノン、早合点してはいけません。韓国人のママ友のソヨン曰く「韓国にいたって休みの間はずっと塾。だったら暖かい国でリラックスした雰囲気で勉強して、少しでもお休みを楽しませてあげたいという親心もあるのよ。ここなら塾の後にプールで遊んだりもできるし」。なんて隙のないプラン……!この合理性とオンマ(韓国語で〝ママ〞の意)の子への愛情こそ、数々のドラマで見てきた韓国。驚く私をよそに、ソヨンはさらに続けます。

前倒しが当たり前の
英語学習

「韓国では、英語に関しては、小学校卒業時点で大学受験レベルを目指す、というママが多いのよ。中学以降はそれ以外の科目や課外活動で忙しくなるし、英語なら語学だから前倒ししても大丈夫だから」なんという用意周到さでしょうか。日本の小学生が中学受験勉強をしている時間をまるまる英語学習に注いでいる、くらいの時間のかけ方のよう。そうした成果からなのか、最近の調査では英語レベルの世界ランキングで韓国は49位に対して日本は87位(*EFEPI2023年結果より)。アジアで韓国は5位、日本は15位という結果に。それでも韓国ママたちは口を揃えて「受験のための英語は限界がある」と言います。韓国では国内の企業でも英語ができることを強く求められるため、グローバルレベルの流暢な英語が必須。また、競争の激しい韓国国内ではなく、海外で活躍してほしいと願う人も多く、留学や海外の大学への進学という選択肢が身近にある印象です。どんな進路を歩んでいくにせよ、英語は絶対的にマスト。その強い覚悟は、どの韓国ママにも共通なようです。

Q.マレーシアにある英語塾が韓国人経営?

韓国国内なみのハイレベルな教育が日本人や中国人留学生にも大人気
最近では韓国のみならず中国や日本の留学生からも人気の在マレーシアの韓国人経営英語塾。韓国国内の塾と同程度のハイレベルな内容が支持される理由です。平日はインターに通う子たちが大半で、1回3時間×週2回。長期休暇は1日6時間(ランチタイム含む)を5日で1クールで、こちらは本文のようなバカンス組も多い。34週間くらい受ける子もザラにいて、英語への熱量の高さを思い知らされます。

今月の1枚

 

東京になくてクアラルンプールにあるもの。それがBACHA COFFEE(バシャコーヒー)です。パリのリッツにもあるセレブ御用達のカフェで、多彩なフレーバーコーヒーはもちろん、ケーキや食事も美味。ソウルにも最近オープンして大人気とか。

Profile

マーサ斉藤 MARTHA SAITO

元雑誌編集者。中学受験から逃げるように息子とマレーシアへ移住。最近はK-MOMたちに触発されduolingoで韓国語を勉強中。教育系メディアfindits(findit-s.com)にも参加。

イラスト/香川尚子 取材・文/マーサ斉藤 編集/水澤 薫
*VERY NAVY 10月号「新連載 子どもの頃から海外進出も視野に!?K-MOM流 グローバルエリートの育て方」より抜粋。詳しくは2024年9/6(金)発売VERY NaVY 10月号に掲載しています。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。

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