VERY NAVY

朝起きた瞬間から夜寝落ちするまで、子育てに家事にと髪を振り乱しながら忙しなく毎日を過ごし、自分の美容に時間をかけるどころか、日焼けを気にすることもままならなかった私たち。ふと気づけばあっという間に時が経っていて、鏡をのぞくとそこに映っているのは、よく知っているはずの自分より疲れた肌。それはきちんと頑張ってきた勲章、と胸を張って自分を褒めてあげたいところだけど、できることなら子育てする前の、いや、数年前でもいいから昔の元気な肌に戻れたらどんなにうれしいことか、と想像してしまったことはないでしょうか。自然と年齢を重ねていくのと同じように、

肌の老化は前へ前へと進む一方なのは当然の摂理。もしここにタイムマシンがあったなら、あの時の自分に「数年後、後悔しないために、もう少しだけ力を振り絞ってスキンケアと向き合うべき」とお説教したい、なんてため息をもらしているNaVY世代も少なくはないかもしれません。

そんな大人の女性たちのためにエイジングの根源へ迫る先進の機関、ディオール サイエンスが、肌は生物的な若々しさを取り戻すことができるという理論「リバース エイジング」について研究。ついにエイジングを引き起こす原因となるある物質と、それが拡散するメカニズムをフランス・ソルボンヌ大学とともに解明したのです。

特定した物質とは、私たちの肌の中にも存在するという「グリオキサール」というストレス因子。角化細胞においてエイジングを引き起こすメッセージを発信する伝達物質です。それは細胞間に張り巡らされた経路によって、エイジング・ネットワークを形成。結果、肌のたるみや密度の低下、シワや小ジワの表出、色ムラや輝きの減少といった老化現象が加速してしまうこととなるのです。現在、ディオール サイエンスは再生医療等の先端研究を化粧品に応用すべく、フランスやアジアをはじめとする世界的に権威ある研究者たちと協力体制を築き、さらに新しい3Dバイオプリンティング技術によりさまざまな肌を緻密に再現することにも成功しています。それにより、たとえば今回のように「グリオキサール」が肌のそれぞれの層を

老化させていく様子を測定して可視化したり、特定された老化因子に対してエイジング・ネットワークの拡散スピードを抑制できる美容成分を開発したり、よりよい効果実感がもらたらされるスキンケアをクリアに検証するなど、積極的な取り組みが続いています。化粧品の可能性は大きく広がっています。昔の自分に会いに行ってケアの重要性について説くことはできなくとも、昔の肌へのタイム リバースには期待できる。ただの夢物語だと諦めてきた、大人の肌時計の巻き戻しは、叶いはじめているのかもしれません。