VERY NAVY

NaVY5月号に掲載されている「ベスト・エグゼクティブ・シューズ」特集。「いくつになっても靴はモチベーション」と語るクリス－ウェブ 佳子さんによるコラムが話題になっています。今回は扉に使用したマノロ ブラニクの靴についてのスペシャルコラムを掲載！

MANOLO BLAHNIK

“その衝動は、必要性とはなんら関係ない”

❝官能的なヒールカーブの曲線。気品あるスロートラインの軌跡。魅了されるがまま、自宅のシュークローゼットに連れ帰るという衝動的な行為を何度繰り返せば気が済むのだろう。コレクションと呼ぶほど生意気なものではないけれど、いつのまにか集めてしまっていたマノロのドレスシューズたち。とりわけ華奢なヒールのパンプスには目がなく、それらを履くたびに、いつもとは異なるしなやかな所作を身体が意識する。妙に納得したのが彼の言葉。スーパーモデルのナオミ・キャンベルが“靴の王様”と称するマノロ・ブラニクは、自身のドキュメンタリー映画のなかでハイヒールに魅了される女性たちについて、「彼女たちはハイヒールを履くことで良い気分になれるんだ」と語っている。足を滑り込ませた瞬間、日常にドラマティックな変化をもたらし、気分を高揚させてくれるマノロの魔法。もうこれは、理由なき世界なのだ。❞