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【坂井真紀さん・53歳】小6娘の「ママも自分を褒めてあげて」にドキリ

元気に学校に通ってくれて、無事に帰ってきてくれる。それはママにとって毎日の願いであり、幸せでもあります。今回のゲストは小学6年生の女の子ママ、坂井真紀さん。母娘の〝女同士あるある〟エピソードから友達のこと、待つ子育ての大切さまで。喜びも悩みも「共感!」のエピソードがいっぱいです。

受け入れて、認め合う。
良好な友達関係には
我慢も努力も必要だと思う

コート ¥96,800 スカート ¥41,800 イヤカフ〈左耳〉¥9,350(すべてHYKE /BOWLES)靴は私物

基本は仲良し。でも、
ささいな喧嘩はしょっちゅう

今年小学校6年生になった娘。2年前ぐらいから「だって」、「わかってる」といったフレーズがちょっと増えてきた気がします。噂の思春期、でしょうか。娘には以前から「思春期って、ついこの間まで〝ママ大好き〟って言っていた子が、急に〝ママ大嫌い〟って言い出しちゃったりするらしいの。こわいんだけど(笑)」と冗談混じりに説明。そのおかげもあって、今も「思春期、きたきた!」と、お互いそこまで気にせずにやり過ごせています。基本は仲良しですが、ささいなことから口喧嘩が始まり、揚げ足を取り合うなんてことはしょっちゅう。二人でせっかく楽しい時間を過ごそうと出かけたのに「お茶する?」「どっちでもいい」、「やめる?」「行ってもいいけど」と、不毛なやりとりが続いて二人でプンプンしたまま家に帰る、なんてことも。娘のご機嫌だけでなく、私の気持ち的な余裕が足りなかったとか、言い方が強すぎたかもと一呼吸置いて反省。いつも、悪いと思った方が謝って仲直り。娘も今のところ素直に謝ってくれるので、そこはまだ幼く、可愛いところだなって思っています。

元気に学校に行って無事に
帰ってくる。それが一番の幸せ

娘の性格は、マイペース。慎重とも言えるかもしれません。出かける準備や新しい環境に慣れたりするのもちょっと時間がかかるタイプなのかなと感じています。友達作りも、ゆっくりスタート。自分から積極的にアプローチできる方ではなく、低学年の頃はなかなかクラスに馴染めなくて、学校に行きたくなさそうにしている日もありました。不登校の始まりかと内心はドキドキ。母親としては学校に楽しく通って、無事に帰ってきてくれることが一番ありがたいし、幸せ。そのための応援はしてあげたいけど、友達関係に立ち入ることはむずかしい。「学校どうだった?」の返答が「一人で絵を描いていた」なら心配、「友達と鬼ごっこした」だと安心。無理に話を聞き出すことはしませんが、娘が話をしてくれたときはきちんと向き合って、耳を傾けるようにしています。「新学期にグループに入れないと、それが1年ずっと続いちゃうんだって」と不安を相談されたとき、「大人になっても友達で悩むことってあるんだよね。待っているだけじゃなく、お友達が好きなことに興味を持って、それをきっかけに話しかけてみたりするのはどう? 誰かと仲良くやっていくためには、頑張ることも必要だと思うの」という話をしました。そのアドバイスは、娘が通っていた幼稚園の園長先生の言葉の影響も受けています。保護者会のときに「小学校の入学は、子どもにとってひとつの社会への進出。一番大切なのはお友達、絶対にやってはいけないのはいじめ。お友達と仲良くするには、我慢も努力も必要です」と、すごく現実的なお話をしてくださって。友達関係において、努力や我慢ってネガティブに捉えがちですが、自分との違いを受け入れて認め合うって、相手を思いやるとか、尊重する気持ちがないとできない。子どもだけでなく大人も、学校だけでなく社会でも必要なことだなって、真っ直ぐに響きました。

今日が子育てのゴールじゃない、
もうちょっと待ってみよう。
毎日、心の中で自分に
言い聞かせています

個性や自主性。今子育ては
長い目で見守り、待つステージ

私が子育てで大事にしているのは〝待つ〟こと。もちろん、絶対にダメなことは瞬時に注意しますし「何回同じこと言わせるの?」と、キーッとなってしまうときもある。でも、〝今日がゴールじゃない、もうちょっと待ってみよう〟と、いつも心の中で自分に言い聞かせているんです。待つ内容は成長に合わせて変化。もっと小さいときはひとりで着替える、片付けるとかでしたが、今は自主性とか個性とか。長期的な目で見守り、待つステージなのかなと感じています。私は読書が大好きで、娘も本が好きな子に育ってほしいと小さいときに絵本の読み聞かせを頑張ったんです。でも、小学生になって周りの子はいろんな本を読み始めているのに、うちの娘はその気配がまったくなく……。ところが高学年に入ると自ら本を選び、読むようになってきた。英語学習も小学1年生から習い事として始めましたが、最近になりテイラー·スウィフトとか洋楽を聴くようになってからやっと興味が出てきた様子。私は大人になってから英語学習にお金をかけて頑張りましたけど、それでもまだ会話は全然ダメ(笑)。自分の経験をプラスに活かしたい、きっかけを与えてあげたい気持ちはありますが、やっぱり本人の個性があって、タイミングがある。焦っちゃいけないし、比べちゃいけない。最近、改めてそう思うことが増えました。先日、娘が夕飯を作ってくれたんです。レシピ検索を使ってメニューを考えたそうで、ブリの照り焼きとトマトの和え物、あとはお吸い物。夕方4時ぐらいから作り始めて、完成したのは夜の8時! その待ち時間はちょっと心配もしましたけど、微笑ましく愛おしかったですね。もちろん、とっても美味しかったです。

ときには、私が娘に悩み相談。
「ママも自分を褒めてあげて」

この夏から期間限定で挑戦させてもらうことになった、『ZIP!』の金曜日パーソナリティ。初日を終えた数日後、娘と近所をお散歩していたときに「テレビで自分の素の部分を見せると、みんなに変に思われてないか気になってザワザワしちゃって。それが、なかなか収まらないの。ポジティブに考えなきゃいけないのはわかっているんだけどね」と、弱気になり娘にぼやいてしまった私。すると、娘からドキッとするような返答が。「すっごくよくわかる。私も学校でドキドキしながら手をあげて発言したあと、いつもザワザワして落ち込むの。でも、自分らしく頑張ったんだから、そんな自分を褒めてあげるようにしてるんだ。ママもそうして」って。こんな大きな喜びがあって、それを一瞬で忘れてしまうような日々の大変ないろいろがあって(笑)。いろいろあるのは私だけじゃなく、きっとすべてのママ共通。そう思うだけで励まされます。

休みの日には、よくハイキングに行きます。写真は、葉山に行ったときのもの。娘は軽々と進んで行くので、ついて行くのが大変です。早起きして近所にザリガニ釣りに行ったりすることも。娘は自然、昆虫が大好きです。

Profile

坂井真紀さん

さかい まき 1970年生まれ、東京都出身。映画、ドラマ、舞台と幅広く活躍。この夏から日本テレビ系の情報番組『ZIP!』で季節替わりの金曜パーソナリティを務める。

9月2日~24日東京芸術劇場 プレイハウスにて伊藤英明主演舞台 PARCO PRODUCE 2023『橋からの眺め』に出演。(10月北九州、広島、京都公演あり)

撮影/竹内裕二〈BALLPARK〉スタイリング/梅山弘子〈KiKi.inc〉ヘア・メーク/星野加奈子 取材・文/櫻井裕美 編集/羽城麻子

VERY NaVY10月号『子育て第2シーズン、どうですか? 坂井真紀さんインタビュー』より。詳しくは2023年9/7発売VERY NaVY10月号に掲載しています。*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。

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