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2021.12.27 UP

小6で転塾、コロナ禍受験。 今だから話せる「中1ママ」座談会

VERY NAVYの連載『悩めるママのための、受験進路相談室』でもお馴染みの教育ジャーナリスト、おおたとしまささんの新刊『なぜ中学受験するのか?』が発売されました。“中高一貫校に通う意味とは”“受験勉強がもたらすかけがえのないものとは”などの根源的な問いに答えながら、現在の教育システムや塾業界の実態にも言及。受験奮闘中の親の背中を押してくれるとともに、中学受験に興味のある人への入門書にもなる、中学受験本の決定版と言える一冊です。

その発売を記念して、2021年中学受験を終えた3人のママに集まっていただき、おおたさんを交えて座談会を開催。コロナ禍での受験で苦労したこと、受験本番の数日間の出来事、説明会ではわからない学校生活の裏話や、中学受験を通して得たものについて、たっぷり語っていただきました。その様子を数回に分けてお届けします!

<プロフィール>

Sさん:息子が小2からSAPIX、小3から算数塾にも通塾。「算数男子は中学受験に強い」を体現し、都内難関男子校(第2志望)に進学。

 

Hさん:息子が小3〜小4まで早稲田アカデミー、その後半年間のブランクを経て別の大手塾に通うも小6の夏に小規模塾へ転塾。大らかな校風で人気の都内男子進学校(第1志望)に進学。

 

Iさん:娘が小3からSAPIX。アクティブ・ラーニング型の学びを重視する、都内難関女子校(第1志望)に進学。

――SさんとHさんは以前、NAVYの連載にも出ていただいて。その後、無事に受験を終えられて、今日はIさんも含めた3人の中学受験経験者ママに集まっていただきました。まずは受験を振り返って、いかがでしたか?

 

Hさん(以下、H):目先の偏差値にとらわれずに、息子が自分で立てた目標に向けて自ら努力する、まさにおおたさんが本で書かれているような感じで受験を終えられたことが、息子にとっても成功体験だったし、私にとっても本当にいい中学受験だったなと。息子の学校は独特な雰囲気ですけど、中学受験をする意味があの学校に集約されていると私は思っていて。本当に受験してよかったと思っています。

 

Iさん(以下、I):本にあった「理想の学校は白馬の王子様みたいに現れない」というおおたさんの言葉が、本当にその通りだなって。いろんな学校を回って、どこも楽しそうって娘は言ってたんですけど、進学先の文化祭に行った時に初めて自分から「ここに行く」って。理屈では説明できないけど、特別な空気を感じたのかな。

 

おおたとしまささん(以下、敬称略):そう聞くと、白馬の王子様に出会ったんじゃん!と思ってしまうけど。

 

I:いや、どこかで親が白馬の王子様を見つけなきゃと思ってたんですけど、最終的には子どもが決めることなんだなって。目標を見つけて以降、娘は受験を自分ごととして捉えることができた気がします。

 

Sさん(以下、S):たまに聞くのが、小学生にあんなに勉強させるなんてかわいそうっていう意見。東京に住んでいて野山で走り回れる豊かな環境があるかというとそうじゃないし、我が家は共働きで学童に入れていたので、それなら塾で勉強をするのもいいのかなと思って始めたんですけど。『なぜ中学受験するのか?』の中でも「中学受験する子たちの遊びの時間は15分しか減ってない」と書いてあって、なるほどなぁと思います。あと、自分自身も一貫校育ちで多様性がないとか言われたりするんですけど、いろんなことに秀でている友達と切磋琢磨する環境という意味では、多様性があったと思っていて。「なぜ中学受験するのか?」の我が家の答えはそこだったなと改めて気づきました。

 

――本にある「文化や思想や価値観の多様性という点では、広範囲な地域から生徒が集まる私学の方が多様性がある」「学力が拮抗しているからこそ、成績以外での人間としての魅力を意識する」の部分は、まさにそういうことですよね。

 

おおた:それにしても皆さん、超人気校にお子さんが進学されて。学校名を出したら嫌味になっちゃうんじゃないかなというくらい(笑)。

 

 

――進学先をお聞きせずに依頼しているので、そういった意図はありません! コロナの影響もあり、2021年の受験生は例年以上に大変なこともあったと思います。

 

S:直前期も感染者が減らなくて、本当に受験できるのかなという不安と、私や夫が外に働きに出て感染者や濃厚接触者になったら一生申し訳ないという怖さもあって、それが例年にない不安でしたね。けど、逆に言うとテレワークが許されて、特に1月はほとんど家を出ずに過ごせたのはよかったです。息子も1月から学校を休んでいたので、狭い家に3人集まってぎゅうぎゅうでしたけど。親がいたから緊張感を持って勉強できたのかなって。

 

H:私もコロナ以降ずっとテレワークで、勉強を見ていたわけじゃないですけど、親が家にいる安心感はあったのかなと。あと、親の体力的にも楽でしたね。塾のお弁当もちゃんと作れるし、一日2回のお弁当も対応できるし。転塾したことも含めて、実はコロナのおかげだと思うことはたくさんありました。

 

おおた:転塾? 6年生で?

 

H:はい。通っていた塾のコロナ対応に納得がいかなくて、6年生の7月に小規模塾に転塾をしたんです。そこでスイッチが切り替わったのか、息子がすごく勉強するようになって。

 

おおた:それは塾が気に入って?

 

H:そうですね。先生にハマって。

 

おおた:中小規模塾の強みが出た形ですね。ギャンブル大成功でしたね!

 

H:夏前まではどうやってzoom授業をサボるかしか考えてなくて、私がテキストを投げ捨てたこともあったのですが、転塾してからは夏休みも自習室を使ってずーっと塾にいたので、私もすごく穏やかになれて、夫もそれを見て安心して。転塾した先で特に国語を伸ばしていただいて、第1志望に受かることができたと思っています。

 

――SさんとHさんには連載時にもご登場いただいていますが、当時のお悩みはその後解消されたのか、それともそのままだったのか。

 

S:パパ主導で私はほぼノータッチだったので、これでいいのかなと思っていたのですが、結局最後までパパ主導でした。国語だけは私が見るように夫に言われていて、直前期に漢字のチェックだけしましたけど、それって誰でもできますよね(笑)。

 

H:うちは夫が全く協力的じゃなくて、私の負担が大きかったのもあって精神的にしんどくて。勉強しない息子にガミガミ言ってしまっていて。せめて受験校の一つくらいは見てもらおうと思って、パンフレットをもらいに夫と息子で行きましたけどその程度。今も夫は息子の学校に大して興味ないですね。結構難しいんでしょ?くらい。夫が初めて息子の学校に入ったのはこの前の文化祭です。

 

――旦那さんは非協力的でも、信頼できる塾に出会ったことでHさんの負担やストレスも軽減されて、結果的にはいい形になって。

 

H:安心してお任せできる先生に出会えたことが、本当にラッキーだったと思います。コロナがなければ転塾もなかったわけで、例年だったらもしかしたら第1志望に合格することはなかったかもしれないですね。

 

おおた:逆にコロナでペースを崩しちゃった子もいたかもしれないし、どちらにしてもご縁ですよね。

 

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Profile

おおたとしまさ

教育ジャーナリスト。1973年東京都生まれ。東京外国語大学中退、上智大学英語学科卒。リクルートから独立後、育児・教育分野で活躍。執筆・講演活動を行う。
著書は『中学受験生に伝えたい 勉強よりも大切な100の言葉』(小学館)など60冊以上。
http://toshimasaota.jp/


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取材・文/宇野安紀子 編集/羽城麻子

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