内田恭子さん美しいドレス姿を披露「購入することに、着ることに意味がある一着」
知性のある上品なファッションと聡明なキャラクターで人気の内田恭子さん。VERY NAVYで、彼女が愛する「モノ、コト、場所」を通じてその〝審美眼と価値観〟を知るエッセイ連載。今回はFENTONのドレスのお話です。
内田恭子さんの
my LEGEND++vol. 3++
FENTONのドレス
そろそろ年末。今までだったら慌ただしくも、華やかで、ほどよく浮ついている時期だけれど、今年も大人しめになるのかな。ここ最近、全く登場機会のなかったドレスたち。そろそろ着飾ってみんなで出かけたいものです。
ところで、ドレス選びって本当に難しい。パーティの主旨に合っているかとか、会の規模や時間帯なんて考え出したら、何を着ていけばいいか分からなくなる。最初は悩むのも楽しいのだけれど、最終的に面倒くさくなって、無難にblack dress?と、気がつけばクローゼットには黒いドレスばかりが揃っていたりする。
そんな中、数年前に友人に誘われて行った子供地球基金「KIDS EARTH FUND」のガラパーティで着たドレスはいい出会いだった。〝FENTON〟のグリーンのドレス。形はとてもシンプルだけれど、うろこ状に連なる様々なグリーンが、遠目から見るとドレスに光沢と華やかさを出していてとても美しい。しかも全てがハンドメイドというのが、このドレスを無二のものにしている。
デザイナーのロミダ・ケスさんが手がける美しいドレス〝FENTON〟は、ハンドメイドによる作品を購入することで多くのカンボジア貧困女性が縫手として職に就くことができ、自立支援として、生産者の持続的な生活向上を支えるフェアトレードとなっている。気に入ったデザインを購入することに、着ることに、少し世界に目を向けることに意味があるドレス。これこそ大人のドレスだな。
残念ながら〝FENTON〟での取り扱いは現在ないのだけれど、フェアトレードに取り組むブランドは近年多い。大人も子どもも日常的にSDGsを考え、行動することが多くなってきた今。わくわく楽しい時間も少し視野を広げるだけで、さらに充実したものになりそう。
Profile
内田恭子さん
1976年生まれ。フジテレビのアナウンサーを経て、結婚を機にフリーランスに。現在は幅広いメディアで活躍する一方、上品かつ高感度なファッションも話題に。11歳と8歳の2児のママ。
モデル・文/内田恭子 撮影/谷田政史(CaNN) ヘア・メーク/佐藤健行(HAPP’S) スタイリング補助/三上津香沙(DBless)構成/松井美雪 編集/羽城麻子
VERY NAVY12月号『 [新連載] 内田恭子さんのMy LEGEND vol.3 FENTONのドレス』より。詳しくは2021年11/6発売VERY NAVY12月号に掲載しています。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。*すべて内田恭子さんの私物です。