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内田恭子さん自宅の“あるスペース”をプチ改造「一日ずっといられる場所」

知性のある上品なファッションと聡明なキャラクターで人気の内田恭子さん。VERY NaVYで、彼女が愛する「モノ、コト、場所」を通じてその〝審美眼と価値観〟を知るエッセイ連載。今回は内田さんがご自宅の“あるスペース”を改造したお話です。

内田恭子さんの

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お年頃なのかしら。ここ数年やたらと体が自然を求めているのです。ふと目を上げた瞬間に目に入る広い空、光をちらちらと反射する木々、そして頬をさっとかすめていく風。ああ、深呼吸。忘れていたかのように深く息を吸う。頭がいっぱいでスケジュールに振り回されている時にふと我に返る瞬間。まあ、多少の疲れはあるのかもしれないけれど。でもやっぱり人間は自然の一部だと実感する。決して若かりし頃の私にはなかった感覚。

コロナのタイミングもあったけれど、週末のための家を海や山の近くに構えたり、自然がより身近にあるところに引っ越す友人も増えました。我が家も休日には軽井沢に籠ったりしていたけれど、それだけでは足りず、ここ東京でも緑があるところを無意識のうちに求めていたりするのです。

そんな最近、友人に紹介してもらった庭師のWさんにうちの狭いスペースをちょこっと改造してもらいました。今までは、タイルに囲まれたセンターにシティ風にハイノキが一本立っていたスペース。で、今回の私のオーダーは緑でモリモリにしてください。こんな無謀で曖昧なオーダーを庭師のWさんは口数少なくニコニコと聞いてくださいました。そして!想像以上のものにしてくれました。部屋の中から見るとそこだけが異空間。なんともほっとする癒しの空間に大変身。心なしかハイノキまで緑の仲間が増えて嬉しそうに見えてくる。緑を生活の中に投入することで、こんなにも気持ちが変わってくるものなんですね。
ちなみに私は植物を枯らしてしまう天才なんじゃないかと思うほど、手入れが苦手。今までに何度ハーブ、お花、観葉植物を枯らしてきたことか。そんな私のためにタイマーの水やりまで設置してくれて至れり尽くせり。しかも所々に球根を仕込んだみたいで、春に何が出てくるかお楽しみですよって、素敵すぎるじゃないですかー。

そんなわけでこの緑モリモリが見える場所は私のお気に入りスペースになっています。メディテーションをしたり、音楽をかけて本を読んだり。そしてふと目を上げると、緑モリモリたちが私を迎えてくれる。一日ずっといられる場所。ますます出無精になるなあ。このまま春までここで冬眠しようかな。

Profile

内田恭子さん

1976年生まれ。フジテレビのアナウンサーを経て、結婚を機にフリーランスに。現在は幅広いメディアで活躍する一方、上品かつ高感度なファッションも話題に。12歳と9歳の2児のママ。

モデル・文/内田恭子 構成/松井美雪 編集/羽城麻子

 

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