お弁当に “魯肉飯(ルーローハン)”をぜひ!
【LIKE LIKE KITCHEN 小堀紀代美さんの人気レシピ】
滝沢さんにおうちで作ってもらいたい一皿を、料理のプロがリコメンドする“タキマキへの一皿”の特別企画。今回はVERY読者にも大人気の料理研究家・小堀紀代美さんが登場。お弁当や作り置きおかずのレシピに加えたい、料理教室でも人気の一品を特別に紹介してもらいました。
今月の推薦者
小堀紀代美さん
You Tube『タキマキッチン』を拝見し、手際もよくお料理もお上手で感心しています!そんな滝沢さんにお弁当のレパートリーに加えていただきたいのが、台湾料理「魯肉飯(ルーローハン)」。私が台湾で色々食べ歩き、好みの味に調えました。日本の牛丼のようにたっぷりお肉ではなく、佃煮的存在?(でも、そこまで味は濃くないです)で、ごはんのおとも的。脂もおいしいのでつゆだけでもご飯がモリモリ食べられるので、お子さんのお弁当にもきっと喜んでもらえると思います。タキマキさん、そしてご家族の皆さんが、おいしい笑顔になっていただけると嬉しいです。
料理教室でも人気のメニューで、生徒さんはたくさん作って冷凍庫にストックしている方が多いです。ポイントは、レシピの中の玉ねぎと長ネギのところです。焦がしネギをレシピの手順通りしっかり炒めます。これがのちに煮溶けて旨みになります。この最初のポイントをしっかりすれば、あとは肉が柔らかくなるまで煮込むだけです。水分が多いので、鍋底がコゲつくことなく放置できます。豚バラの脂が苦手でしたら、材料に少し肩ロースなどもまぜると良いです。ゆでたまごの数は、お好みで!お弁当だったら、これだけでドーンと。晩ご飯にするなら、他のおかずやスープと一緒に召し上がってください。
「魯肉飯(ルーローハン)」
「魯肉飯(ルーローハン)」
材料(作りやすい分量 /20cmの鍋)
豚バラ肉ブロックまたは焼肉用(一部豚肩ロースを使うのもオススメ) ...400g
(A) ごま油...大さじ1と1/2
(A)玉ネギ...1/2個分
(A)長ネギ...1本
(A) 干しエビ...10g
(B)五香粉... 小さじ1と1/2 (3g)
(B) 黒砂糖...大さじ3
(B) 紹興酒... 大さじ4
(B) しょう油...大さじ3
生姜...20g
にんにく...1かけ
塩...少々
黒胡椒...適量
水...500ml
酢...小さじ1
茹で卵 適量
作り方
1 豚バラ肉はは拍子切りにする。
2 (A)の材料の玉ネギと長ネギはみじん切りにして、合わせて150gにする。干しエビは水には戻さずみじん切りにする。
3 鍋に(A)をすべて入れてよくまぜ、中火にかけ触らずにしばらくおく。水分が飛んでパチパチ音をたて鍋底にはりつき始めたら、一旦火を止めて1、2分おき、木べらで鍋底の旨味をこそげ取る。これを2~3回繰り返し、揚げ焼きをしたかのように香ばしく色づける。
4 生姜は皮をむいてみじん切り、にんにくもみじん切りにして、3に加えて炒め、香りが立ったら豚肉を加えて中火で肉の表面の色がうっすら変わるまで炒める。塩、黒こしょうをふって混ぜる。
5 火を止めて、(B)を順に加えてその都度まぜてなじませる。水を加えて蓋を開けたまま中火にかけ沸騰したらアクを取り除き、蓋をして少しずらして弱火にし、1時間から1時間半くらい肉が柔らかくなるまで煮込む。途中(30分くらい)で茹で卵を加えて一緒に煮込んで味付け卵を作る。煮込んでいる時、水分が減れば足す。
6 仕上げに酢を加えてひと煮立ちしたら出来上がり。味見をし、お好みで五香粉をさらに足す。炊いたごはんに煮汁ごと少しかける。
※煮汁が煮詰まって塩辛くなった時は、水を足す。
Profile
小堀紀代美
東京・富ヶ谷のカフェレストラン「LIKE LIKE KICHEN」(現在は閉店)で料理人兼オーナーを務めた後、現在は料理家として活躍。美味しいものを求め旅をし、そこで出会ったメニューをとことん追求しオリジナルに昇華。アメリカ、北欧、ロシアからアジアまで訪れた国もさまざまで、その数だけレシピのバリエーションも多彩。2020年春には『ライクライクキッチンの毎日和食』(エイ出版)を出版。他、多数の著書があり。