足元でも黒ナイロン「PRADAのスリングバックパンプス」【VERY NaVY編集者の偏愛名品②】
Vol.2_憧れの”PRADAのスリングバックシューズ”2021年・現在地
チャコールグレーのスーツ地っぽいオーバーサイズジャケットにショートパンツにこの靴ーー。ある展示会場で見かけたモデルさんの私服姿が素敵で、思わず真似っこ買いしたのがこちらのPRADAのスリングバックパンプス。今年(2021年)の5月くらいのことです。このデザインの存在は知っていたのですが、ペールブルーやピンクなど”華やかな靴”というイメージが強かったので「こんな黒に白ロゴのシンプルバージョンがあるんだ!」と、すぐにお店を目指しました。
20代の頃、ボルドーやキャメルが美しく、初めて”大人のこっくりしたオシャレ”を知り、魅了されたのがプラダ。当時はボウリングバッグやドクターズバッグ、スリングバックパンプスなどをお金を貯めては頑張って背伸びして買っていて、今も大切に持っています。このシューズの説明を読むと「1990年代のアーカイブデザインを…」という文字が! アーカイブデザインが自分が物心ついてからのものを指していることにびっくり。でもそれはいい時代だったということよね……と思い直したりもしますが、大人歴が長くなったんだな(泣笑)と感じたりもします。
当時憧れた、丸みがあり先端だけが細いPRADAらしいポインテッドトゥと、低いヒールのフォルムは据え置き。バッグもシューズも当時はクラシカル&エレガントなイメージでしたが(年齢的にさらにそう感じたのもあるのかも?)、今は時代に合わせ、少しスポーティさが加わったのかなという印象があります。このシューズが素敵だと思ったのも、素材がナイロンというところ。ソールも全面ラバー素材で「わ、裏ばりせずにスグ履ける♪」とちょっと嬉しくなりました。余談ですが、そういえばCHANELのスリングバックも買う前からラバーのハーフソールがなされていて、凹凸がなく薄くフラットで美しいし、革部分へのカラーリングも自然で、「やはりいい靴は作り手の方の気持ちよく履いてもらおう、という心遣いが違うな」なんて思ったりもします。
私の所有靴は、99.5%くらいがフラットシューズ。足首も直角靴下くらいもう直角だと思うので”久々のヒール大丈夫?”と思いましたが、結果、なんとか大丈夫◎。外反母趾も大丈夫◎◎。このフォルム&ヒールのなせる技だと思います。下の写真は12月23日のもの。寒〜い日でしたがとてもキレイに晴れていたので、素足でちょっと痩せ我慢(笑)、ブーツブーツの毎日に変化がつき、足取りが軽くなりました。
若かりし頃はアルバイトに精を出し、カツカツななかでの背伸びなお買物だったかもしれない……でも、ブランドと一緒に大人になるって、やっぱり素敵なことだなと思いました♡
撮影/西原秀岳<TENT>(静物)