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親ベースで決めた「留学先」を娘の意思で変更!自立心の育方って?

留学を具体的に考え始めるとき、留学先、公立or私立など、様々な選択肢から絞ることが、誰もが迷う最初の課題。イギリス留学が確定していたにもかかわらず、最後の最後にカナダ留学へ転換した女の子のお話です。

Vol.34 高1から現在も留学中【Iさんの場合】

Vol.34 高1から現在も留学中【Iさんの場合】

【留学したときの学年】
高校1年生~
【留学した国】
カナダ
【留学した学校】
Mount Douglas Secondary
【方法】
Japan Abroad Network Link を通じて
【ステイ先】
ホームステイ
【費用】
初年度約400万円(学費、ホームステイ費、エージェント費、諸経費含む)

親ベースで決めてしまっていた
イギリス留学を直前でカナダへ変更。
最後は娘が選んだ土地で、過酷な毎日を娘なりのペースで奮闘中です

行くまで

親としては娘の進学先として高校留学の選択肢も考えていたので、ネイティブスピーキングに耳を慣らす目的で小3の終わりから英語のアフタースクールへ通わせていました。小6の夏休みには「中学受験をしない代わりにママと冒険しよう!」とマルタ島に3週間親子留学を。中学では留学専門の英語塾に通い始め、中3の夏休みには高校入学を見据えて、イギリスのボーディングスクールのサマースクールへ参加しました。その年の秋にはサマースクールに参加した高校へ入学のアプライをし、オンライン試験を通して翌年早々には合格をいただきイギリス留学が決まっていました。でも、何かモヤモヤする気持ちが残っていたので、最後に娘に意思確認をしたところ、「ママがヨーロッパに行かせたいんでしょ?」と娘からの爆弾発言。

今まで全部親が決めてしまっていたことに気づかされ、かなり反省しました。本当はどこに行きたいのか改めて本音を聞いたところ「本当はカナダに行きたかった」と言われ、最後の最後に娘の気持ちを優先した方がいいことに気がついて、中3の2月にちゃぶ台をひっくり返すような形で慌ててカナダ留学へ方向転換することに。幸いにも学費を振り込む前だったので、イギリスの高校は丁重にお断りし、カナダ留学のエージェントをひたすらネット検索。現地にオフィスを構えているエージェントを見つけ出しました。

お子さんを持つ日本人女性が運営している点に惹かれ、今から入学を引き受けてくれる高校はないかと駆け込むような気持ちで相談したところ、丁寧に対応していただき、海と山のある自然豊かなヴィクトリアの公立高校へホームステイという形で、その年の9月から留学することができました。

行ってから

カナダへは6月に渡航しまずは語学学校へ。バタバタと決めた経緯もあり、エージェントへご挨拶も兼ねて最初の出発の際には私も同行しました。お互い別れが辛くなる前に、私は3日間滞在後すぐに帰国。ヴィクトリアでのステイ先は留学生を常に2〜3人預かっている共働きご夫婦のご家庭でした。娘の報告ではお部屋が広く過ごしやすい環境の反面、食事が美味しくないとのこと。年末に帰国した際、ニキビだらけになっていたので食生活の乱れがすぐにわかりました。きちんと食事もとらず、夜中にスナック菓子を食べていたんだと思います。1年経過した時点でステイ先を変えることもできたのですが、お友達のステイ先を聞くと住環境が悪い子が多く、だったら今のままの方がいいと娘は考え2年目もステイ先を継続することに。

与えられた環境で過ごすことは高校生にとってサバイバル。どこに優先順位を持つかを考えながら過ごしている様子は、過酷ですが自立心を育むにはいいのではないかと思うようになりました。最初の半年は心配で、連絡しては質問ばかりしていたのですが、「過酷な状況の中、自分なりに少しずつ頑張ってるから結果ばかり聞かないで!」と娘から怒られ、親としても学ばされることが沢山です。娘の通っている高校の留学生は8割が1年留学の生徒なので、お友達が帰国してしまった9月からの新学期が娘のセカンドステージ。自分のペースで少しずつ成長している姿を今は静かに見守っているところです。

取材・文/鍋嶋まどか 編集/水澤 薫

取材内容は、留学当時の情報になります。

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