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【留学体験記】周囲の反対や入国制限を経て「自分にとって必要だった」生活を満喫中

思春期真っ只中で、成績や人間関係が思い通りにいかなくなる中、「英語の勉強だけは苦じゃない」と言う娘の言葉がきっかけで、高校から海外を選択。強い意志を持って旅立った女の子のお話です。

Vol.29 高2から現在も留学中
【Xさんの場合】

Vol.29 高2から現在も留学中
【Xさんの場合】

【留学したときの学年】
高校2年生7月〜
【留学した国】
ニュージーランド
【留学した学校】
Waimea College
【方法】
ICCコンサルタンツを通して
【ステイ先】
ホームステイ
【費用】
年間約360万円
(学費、エージェント費、ホームステイ料、保険込み)

父と祖父母の反対や
1年半もの入国制限にも負けず
「自分にとって必要」だった留学を満喫中

行くまで

 我が家はとくに英語教育に力を入れていたわけではなく、娘が小5で通い始めた学習塾でのオプションとして英語をとったのがきっかけ。中学は公立校に進学したのですが、小学校の頃は良かった成績が伸び悩み自信を失ってしまったり、友人関係がギクシャクしてしまったようで…といっても、娘は親に学校での出来事など口に出さない性格なので、私の憶測にすぎませんが、少々塞ぎがちな中学校生活を送っているように見えました。そんななか「英語の勉強だけは苦じゃない」という娘の言葉を聞き、「世界は広く、選択肢も多様」ということを体験してほしいと思い、カナダのサマーキャンプに参加。そこでの経験がきっかけになり、娘の留学スイッチがオン。しかし、夫が「高校で行かなくても大学で行けばいいのでは」とひとり娘と離れる寂しさから大反対。資金援助も踏まえて相談した祖父母も夫と同じ考えでした。娘は両者を説得するために、となりの県に住む祖父母宅に通っては「自分にとっていかに留学が必要か、行ったらどれだけ頑張るか」を必死に大プレゼン、やっとのことで家族の了承を得られました。エージェントは、現地に日本人コーディネーターがいるICCコンサルタンツにお世話になることに。簡単な学力テストを受けた後、学校選択シートを記入し、希望に近い学校を探していただきました。進められたのは多民族で優しいお国柄のニュージーランドの公立校。何校かの候補の中から娘と一緒に選んだ、治安が良く温暖なエリアの学校への編入が決まったものの、当時南半球は新型コロナで入国規制中。規制解除されたら編入できるはずでしたが…結果、1年半待つことに。その間、日本の高校の通信教育を受けながら英検2級を取得。〝本当に留学できるのだろうか〟と親子で不安な日々を過ごしておりました。

行ってから

 今、1日1回は娘からLINEがあり、週に1度は電話をかけてくれますが、そのたび、娘に気づかれないようにしながら夫は横で泣いています(笑)。以前は学校での出来事などまったく話してくれなかった娘でしたが、人が変わったように話すようになりました。「英語は日本語のように言葉を選ばなくて良いから、自分に合っている」のだそう。現地の語学学校などには入らず、最初から現地の学校に編入したので、大変だったと思いますが、今では時には考え方の違いからホストと口論するまでに成長!(本当の家族のように向き合っていただき感謝しています)学校では、他国の留学生と一緒にいることも多いようですが、ローカルの生徒にも自分から積極的に話しかけて、現地のお友達の家に遊びに行くなどエネルギッシュに活動している様子。1年半待ったうえに、お金をかけてもらって今の自分があることが分かっているので、何がなんでもモノにして帰国したい!という意志を感じます。心配し出すとキリがありませんが、食べることと寝ることさえできていれば、他は気にしないよう心がけています。今年の長期ホリデーで1年ぶりに帰国した際、帰国直後はぎこちなさを感じましたが、今まで全くしなかった家事を積極的に手伝ってくれたり、自分の身の回りやスケジュール管理をしっかりコントロールできて、よく喋る娘になっていたことが、嬉しい変化。反対を押し切っても留学を実現できたことが本当によかったと実感しています。留学も残り1年となりましたが、この先の更なる娘の成長が楽しみです。

撮影/前 千菜美 取材・文/鍋嶋まどか 編集/羽城麻子

*VERY NaVY12月号『実例・我が家の留学体験記』より。詳しくは2023年11/7発売VERY NaVY12月号に掲載しています。*取材内容は、留学当時の情報になります。

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