【留学体験】“まずはNZで1年”の余裕がアメリカ留学につながった
留学を考えるとき、まず迷うのが国選び。中1でニュージーランド留学からスタートし、語学力を身につけた上でアメリカのハイスクールへ挑戦。段階を踏んだプロセスのおかげで、無理せず進学できたご家族のお話です。
Vol.22 中学1年から現在も留学中
【Eさんの場合】

Vol.22 中学1年から現在も留学中
【Eさんの場合】
【留学したときの学年】
中学校1年生6月~
【留学した国】
ニュージーランド、アメリカ
【留学した学校】
Scots College、Woodside Priory School
【方法】
海外教育研究所を通じて
【ステイ先】
寮生活
【費用】
ニュージーランド:年間約800万円、
アメリカ:年間約900万(ともに学費、渡航費等含む)
〝まずはNZで1年、その先のことは
そのとき考えよう〟。
このスタンスで目標にしていた
アメリカ留学につながりました。
行くまで
子どもたちが幼い頃から海外旅行はしていましたが、息子が小学生になってからは家族旅行先で、長女と一緒に現地のサマースクールに入れるなど、海外で語学に触れる機会を作ってきた我が家。いつどういう形で行くかは決めてはいませんでしたが、留学イベントにも定期的に足を運んでいました。ちょうど息子が小5のとき、イベントを通じて海外教育研究所の方と知り合うきっかけがあり、海外の語学学校やホームステイなどに長女と一緒に参加。そこで英語が喋れる同学年の子と出会ったことが本人の刺激にもなり、自分の英語力はまだまだとも実感したことで、中学生からの留学を本気で考えるようになりました。海外経験は何度かしていたにせよ、留学前は英会話に週1回通う程度でしたので、いきなりアメリカとなるとハードルの高さを親子で感じ、のびのびとしたニュージーランドなら中学生には優しいかな……というスタンスで行き先をニュージーランドに選びました。よく留学生から聞くお話で、帰国の際、空港とステイ先の往復が大変ということだったので、2回ほど見学に行った上で、空港から物凄く近く、その先も見据えて国際バカロレアのある中学校を選びました。また最初から、卒業まで留学と決め込まず「まずは1年留学してみて、大丈夫そうならその先を考えよう」というスタンスで、日本の中学校を1年休学する形で送り出すことに。義務教育中なら戻りたいときに戻ってこられることも、息子にとっても私にとっても、ひとつの安心感だったと思います。そして、4月に日本の中学に入学後、間もなく6月に出発して私立男子校での寮生活が始まりました。
行ってから
寮生活だったので友達がすぐできたこと、英語が上手く話せなくても温かく受け入れてもらえたことには救われたようですが、寮のご飯が口に合わなかったり、自分で自分のことをやらなければならない生活や孤独感から最初の半年ほどはホームシックに。一番大変だったのは留学して2週間後にうんていから落ちて骨折し手術するほどの大怪我を負ったこと。そのとき助けてくれたのが、ラグビー部の友だちでした。それもあって、怪我が治ってから息子もラグビー部に入部。スポーツでコミュニケーションを広げることができました。1年経過した頃には学生生活も充実し、語学にも自信が持てるようになったことで、帰国する意思はなく、それどころか中2の頃にはアメリカの大学への進学を見据えて、アメリカの高校を受験することを考え始めました。トフルを受けたり、応募に必要なエッセイなどは帰国の度に塾へ通ってフォローを。また、学校では最終的に寮長となり、海外で自分の居場所ができたことは大きな自信につながったようです。アメリカの高校受験では点数は芳しくありませんでしたがギリギリで合格をいただけることに。スポーツの活動や寮長など生活面を評価してもらえたのではないかと思います。義務教育を海外で過ごすことに不安はありましたが、息子が楽しく充実している姿を見ると、それが何よりだと実感。息子は今、日本からの留学生をサポートする活動もしており頼もしいと感じるようにもなりました。まずは1年という猶予を持ってスタートしたことも、息子がのびのびと成長できた理由のひとつだと思います。
撮影/相澤琢磨 取材・文/鍋嶋まどか 編集/羽城麻子
VERY NaVY11月号『実例・我が家の留学体験記』より。詳しくは2022年10/6発売VERY NaVY11月号に掲載しています。*取材内容は、留学当時の情報になります。