コロナ禍のアメリカ高校受験、隔離期間も貴重な親子時間に[実例・我が家の留学体験記]
留学に対する意識や準備は、早ければ早いほど用意周到に準備できるもの。小学生のうちから、海外への可能性を見据えた英語教育により、アメリカの難関高校に見事合格を勝ち取ったお子さんの話をご紹介します。
Vol.11 中3から留学中【Rさんの場合】
Vol.11 中3から留学中【Rさんの場合】
娘の将来を考えてのアメリカ難関校受験。
【留学したときの学年】
中学3年生9月~
【留学した国】
アメリカ
【留学した学校】
The Taft School
【方法】
YGCに通塾・Triple Alpha の留学フェアに参加
【ステイ先】
寮生活
【費用】
年間約700万円(授業料・寮費込み)
娘の将来を見据えたアメリカの高校受験。コロナ禍の隔離期間は貴重な親子時間でした
行くまで
娘の将来の進学について考えた時に、国内・海外いずれの進路にも対応できる環境に置いてあげたいと考え、小学3年生に進級する頃から、英語の絵本を読み聞かせしたり、子供向けのCDを聴いて一緒に歌ったり、家庭内で楽しみながら英語に触れる時間を作り始めました。小3の秋に英検4級を取得して英語に特化した塾に半年通った後、小4の夏からは、帰国子女受験対策の塾へ通いながら、国内・海外共に進学率の高い私立の中高一貫校を受験。英語力を活かして受験できる中学を選びました。
小学生の頃からいずれは北米のボーディングスクールへ留学することも視野に入れていましたので、Triple Alphaなどの留学サポート会社が主催するボーディングスクール留学フェアには小学生の頃から足を運び、小5と中2の夏休みには、アメリカ、カナダのサマースクールも体験しました。娘自身が自分の将来の進学や就職を考えた時に、手厚い教育環境のあるボーディングスクールへの留学はとても魅力的な選択肢であり、内部進学はせずアメリカの難関私立校に挑戦する準備をスタートしました。留学生に求められる英語力測定テストの一つである TOEFL iBT 100点以上のスコアの他に、アメリカの共通試験・SSAT(数学、作文、読解力の問題がすべて英語で出題される)でも高スコアを取得しなければならない厳しい条件に加え、学校の成績や課外活動についても選抜において重要とされていたので、全ての両立が大変だったこと、また内部進学をするクラスメイトがほとんどな中で受験をする娘にとっては強いメンタルが必要だったと思います。受験対策にはY-SAPIX Global Campusにお世話になり、アメリカの大学進学を視野に入れながら、出願する高校を相談したり、英語力もかなり伸ばすことができました。結果、超難関私立校に合格。コロナ禍での受験には不安なことも多々ありましたが、娘の底力を実感しました。
行ってから
いよいよアメリカへ出発となった昨年の夏は、まさにコロナ禍の真っ只中。渡航前は留学に必要な学生ビザの発給一時停止や、学校側の日程の相次ぐ変更などに神経をすり減らしましたが、娘に連れ添って親子で渡航し、14日間の隔離要件を満たすため、ホテルでの自粛生活を通して貴重な親子時間を過ごせました。娘が入学したボーディングスクールは日本では考えられないほどサポート体制が充実しているのですが、それでもまだ14歳の娘をコロナ渦の外国に置いて帰国しなければならないことを考えると、切なさで胸が一杯に。学校の寮の部屋で一緒に荷解きを済ませ、いよいよ別れる時には、母娘の立場が逆転したのではないかと思うほど、娘の方がしっかりしていました。
留学先の高校は東海岸エリアに位置し、全校生徒約600人に対して留学生が20%ほど。小学生の頃から陸上チームに所属していた経験を活かし、留学後もランナーとして陸上部に所属。東海岸の大自然の中を走ることは、娘にとっても大きな経験となっていることでしょう。印象的だったのは「今まで日本で受けてきた暗記型の授業とは全然違うよ」と娘が語っていたこと。日本で中学受験を乗り越えた娘にとっては、教師対生徒の比率が1対5の議論方式で展開する授業はとても新鮮なようです。どの科目も知識だけでなく思考力も問われるためとてもハードですが、オンとオフを上手に切り替えながら留学生活を満喫しているようです。
撮影/相澤琢磨 取材・文/鍋嶋まどか 編集/羽城麻子
VERY NAVY 5月号『実例・我が家の留学体験記』から
詳しくは2021年4/7発売VERY NAVY 5月号に掲載しています。
取材内容は、留学当時の情報になります。