VERY NAVY

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Interview

インタビュー

2024.01.23 UP

シンディ・クロフォードとカイア・ガーバー、母娘でスーパーモデルという同じ職業に身を置いて

昨年11月にニューヨークで行われた「プラネット オメガ」エキシビジョン。VERY NaVYとして、オメガのアンバサダーを務めるシンディ・クロフォード&カイア・ガーバーへのインタビューが実現しました。ともにスーパーモデルという、最高にクールな母娘が語る「それぞれのクオリティタイム」とは。

■プラネットオメガとは

1848年に誕生し、レディスウォッチというジャンルが未だ確率されていない1900年代初頭からレディスウォッチを作り続けているオメガ。月面着陸の瞬間を刻み、1932年からオリンピックのオフィシャルタイムキーパーを務め、映画『007』でジェームズ・ボンドが着用する腕時計と、実に多彩なストーリーを持つオメガの歩みと魅力が体感できるエキシビジョンが「プラネット オメガ」。オリンピックとスポーツ、宇宙、プレシジョン、オーシャン、ジェームズ・ボンド、フレンズ、ヘリテージの7つのエリアで展示が行われました。

PROFILE

□シンディ・クロフォード
1966年生まれ。1990年代のスーパーモデル時代を牽引したトップモデル。ファッション界でも注目されるプレスリー・ガーバー、カイア・ガーバーの母。

□カイア・ガーバー
2001年生まれ。シンディ・クロフォードと実業家で元モデルのランディ・ガーバーの娘。10歳でモデルデビュー、瞬く間にトップモデルの地位を確立。現在は俳優業にも挑戦。

|Cindy Crawford

❝私、そして家族の存在をも大切に気遣ってくれた。
その信頼関係が、約30年に及ぶ「オメガと私の歴史」❞

1990年代に一大ブームを巻き起こしたスーパーモデル、シンディ・クロフォード。オメガのアンバサダー歴は約30年、異例の長期契約の秘訣を振り返ります。「オメガとの初仕事はシグネチャーである、コンステレーション コレクションのキャンペーンでした。メッセージは“ファッションとしてのレディスウォッチの提案”。月面着陸、オリンピックなど時を刻むことへの確固たるクオリティを誇りながら、ファッションピースとしての時計を見据えたプレゼンテーションは、オメガの先見性を象徴するもの。当時の私はシングルでしたが、結婚して母になってからもオメガの私に対する敬意は変わらず、常に夫や子どもたちの存在を大切に気遣ってくれたことは、母として大きな安心感を覚えましたね。その信頼関係がオメガと私の歴史であり、今が一番お互いを愛おしく感じているような気がします」。

❝今、ここにいるのが当たり前でないことは
世界情勢を見れば明らか。
シワの1本、2本はとるに足らない問題。❞

インタビュー会場で目の前に座るシンディは、かっこいいの一言に尽きる。ゴージャスなロングヘアにグラマラスなスタイル、セクシーな口元のほくろ。自身のアイコニックな魅力を年齢に応じて再解釈する、そのお手本のような美しさはNaVY世代の憧れとするところ。「時間の経過を語るとき、同時に聞かれるのは老化について。私はいつも “死ぬよりマシ”と答えています。これまでSNSやメディアでは若さがことさらに強調されてきましたが、最近は“今の自分を尊重する”女性が増えてきたのでは? 自分を肯定する自尊心は、日々鍛えていく必要があります。過去の栄光にしがみつかず、過去も未来も否定しない。常に自分のリアルな表現に向き合うことが大切だと感じています。25歳でない私が、25歳のように振る舞う必要はありません。それに私たちは当たり前に存在しているわけではない、それは世界情勢を見れば明らかです。その本質を考えたとき、顔のシワの1本、2本は取るに足らない問題ですね」。

❝カイアの2回目のランウェイで
「負けた」と思ってからは
彼女のことを何も心配していません❞

この日はインタビュー後に、『プラネット オメガ』のイベント会場でシンディと娘のカイア・ガーバーのトークセッションが実現。母と同じくモデルの道を選んだカイアについて、シンディの想いが語られました。「カイアが幼い頃、撮影現場に連れて行くことがありました。そのせいか、他の子がバービーで遊ぶように家ではよく撮影ごっこをして遊んでいたんです。カイアがモデルを志すと決めたとき、私はとてもニュートラルな気持ちで彼女の意思を尊重したと思います。ただ、私がモデルを始めたときと違って、カイアにはモデルを経験した母親がいる。私の失敗やトラブルも含め、これまでの経験をなるべく多く授けるようにしました。ファッションショーはモデルにとって、特別な舞台。カイアの初めてのランウェイは直接見てはいませんが、あまり目立っていなかったと思います。2回目のアレキサンダー・ワンのショーには足を運び、白いドレスを纏った彼女が堂々とランウェイを歩く姿を見たときに“負けた”と思ってからは、何も心配していません」。

❝スマートフォンを眺めながらでは
「今を生きているとは言えない」❞

モデルとして、母として。シンディはカイアに“時間の大切さ”についても伝え、今でもふたりで時間をテーマに語らうことがあると言います。「私たちが常に話すのは“今に集中、今という瞬間を生きましょう”ということ。誰もが“次は何?”と気にしながら、忙しない日常を送っている現代。常にスマートフォンを眺めながらでは、今を生きているとは言えないと思います。57歳の私が伝えられる教訓があるとしたら“とにかく時間を無駄にしないで!”ということ。それは単に予定を詰め込むことではありません。自分ひとりの時間、ビーチの散歩、家族や友人とディナーを囲むひととき。こう考えると私のクオリティタイムとは、お金もかからず、大した準備もいらない場合が多いですね」。

|Kaia Gerber

❝娘ではなく、ひとりのモデルとして
16歳でオメガのアンバサダーに。
「独立心を覚えた瞬間です」❞

シンディのDNAを継承しつつ、トップモデルとして独自の存在感を発揮するカイア・ガーバー。「母が出演するドキュメンタリー『ザ・スーパーモデルズ』(Apple TV +)には、私の知らない母のストーリーが描かれていました。今こうして女性モデルたちが多方面で活躍できる環境は母たちが築き上げてくれたものだとわかり、尊敬と感謝しかありません」。
現在はシンディと同じく、オメガのアンバサダーを務めるカイア。シンディとの共演ではなく、ひとりのモデルとしてトレゾアのキャンペーンに起用されたのは16歳のとき。「キャンペーンで訪れたベルリン、“私ひとりでベルリンにいるなんて!”と初めて独立心を覚えた瞬間です。オメガは精巧なタイムピースを扱うように、いつだって私たち家族に丁寧に接してくれました。まるで家族のように感じていたオメガのアンバサダーに選ばれ、正式なオメガファミリーとなれたことをとても幸運に感じています」。

❝時計が表明する、女性の意思と自立。
「今という時代の魅力を映し出すもの」❞

幼い頃、シンディのクローゼットにある洋服やアクセサリーを使って“撮影ごっこ”をするのが大好きだったというカイア。「母のピカピカのオメガの時計が羨ましくて、自分のものにしようと何度も隠すのにすぐに見つかってしまうんです(笑)」とチャーミングなエピソードも披露。自分だけのオメガを所有できるようになった現在、カイアにとって時計はどんな存在なのでしょうか。「時計をつけるたびに想うのは、今という時代の魅力です。女性が時計の着用を禁じられていた歴史もありましたから。そういった意味でも自らのキャリアを顧みず、女性の権利や自らの信念のために全身全霊で取り組んできたジェーン・フォンダ、グロリア・スタイネムにはとても影響を受けています。ファッションとしての時計は、私にとって自己表現のアイテム。昔からクラシックなスタイルが好きで、1960年代の映画やジェーン・バーキンといった色褪せない永遠のファッション・アイコンがインスピレーションに。その美意識に、一生ものという価値を持つ時計が調和するんです」。

❝母はいつも5分前、私はぴったりの時間に到着。
「言葉ではなく、母の行いや態度から多くを学びました」❞

シンディとカイア、母娘の貴重なトークセッションが実現したこの日。カイアの言葉から受け取ったのは、親近感を覚えるシンディの母としての姿。「母からは時間を守ることの大切さを、常に伝えられてきました。仕事を始めたばかりの頃は“もう向かっている”と必ず電話で聞かれ、私はそうでないときも“もちろん”と答える(笑)。母にとって時間を守る=5分前に到着するということ。いつも時間ぴったりに到着する私は、母にとっては遅刻なんです。それ以外もアドバイスというより、母の態度や行動から学ばせてもらうことが多かったと思います。周囲の人への親切心や配慮、感謝の気持ちをきちんと伝える姿を見て育ちました。モデルとしてひとりの人間として、私にとって母は偉大な存在です」。

❝「自己確認をしないと、
ただ時間は過ぎていくだけ」❞

現在は俳優としても活躍の場を広げる、カイア。忙しい毎日のなか、改めて大切に想うクオリティタイムについて聞きました。「最近学んだのは、自分のために“わざと時間を空ける”大切さ。1日の中に予定を入れられる余裕があっても、そうすべきではない場合もある。自己確認の時間を作らないとただ時間は過ぎていく一方で、それは今を生きていないことになります。そして私にとってのクオリティタイムとは、その時間を共有する人たちが、お互いに100%の意識を向けること。外的な要因に邪魔されることなく、その時間の長さに関係なく。心通わせる密度の濃いひとときを、大切に愛おしく感じています」。

シンディ&カイア
彼女たちが愛するタイムピース

【Cindy's Choice 01】
コンステレーション スモールセコンド

【Cindy's Choice 01】
コンステレーション スモールセコンド

シンディがこよなく愛するのは、1995年のリニューアル時に、彼女自身もデザイン決定に加わった「コンステレーション」。柔らかな光沢のマザーオブパールのダイアルに、サイズの異なるダイヤモンドをふんだんにセットした気品溢れる一本。

¥2,849,000[ケース径:34㎜、SS・18Kセドナゴールド・ダイヤモンド、自動巻、マザーオブパールダイアル]

【Cindy's Choice 02】
コンステレーション アヴェンチュリン

【Cindy's Choice 02】
コンステレーション アヴェンチュリン

コンステレーション=星座の名の通り、満天の星空を思わせるアヴェンチュリンガラスのダイアルが魅力的なモデル。オメガオリジナルのセドナゴールドのケースとブレスレットにダイヤモンドをプラスした、ロマンティックなデザイン。

¥5,137,000[ケース径:29mm、18Kセドナゴールド・ダイヤモンド、自動巻、アヴェンチュリンガラスダイアル]

【Kaia's Choice 01】
コンステレーション アヴェンチュリン

【Kaia's Choice 01】
コンステレーション アヴェンチュリン

母・シンディと同じくコンステレーションから、ステンレススティールとセドナゴールドのコンビに、アヴェンチュリンガラスをセットしたモデルをチョイス。軽やかな印象の奥に、ウォッチブランドならではの高い性能を秘めた、まさに才色兼備な一本。

¥2,431,000[ケース径:29mm、SS・18Kセドナゴールド・ダイヤモンド、自動巻、アヴェンチュリンガラスダイアル]

【Kaia's Choice 02】
ミニ トレゾア

【Kaia's Choice 02】
ミニ トレゾア

オメガでのキャンペーンデビューを飾った「トレゾア」から、すべてがゴールドで作られたリュクスなタイムピース。月の光にインスパイアされた、落ち着いたカラーが特徴のムーンシャインゴールド製で、ケースの両サイドのダイヤモンドが、手元に品と華やぎを添えてくれる。

¥3,806,000[ケース径:26mm、18Kムーンシャインゴールド・ダイヤモンド、クォーツ]

取材・文/櫻井裕美

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