もうすぐ子どもの卒園式・卒業式。母親にとっても節目の1日だから、保護者としておしゃれな装いで参列したいですよね。40代ママからは、いわゆるセレモニースーツだと地味に見えたり時代遅れになっていないか心配……という声も。マナーを守って好印象を与えつつ、大切な母行事に自信を持って参列するためには、情報のアップデートが必要かも。老け見えせず、無理している感もない。大人のための卒園式・卒業式ファッション案内です。

40代ママが押さえておきたい
卒園式・卒業式のファッションマナー

卒園式・卒業式は子どもの行事の中でも格式が高く、厳かな雰囲気のなか行われます。ママは脇役とはいえ、その場にふさわしい品のよさと華やかさのあるファッションで参加したいはず。それに加え、体型に合った着こなしや、顔を明るく華やかに見せる色選び、小物選びも気になるところではないでしょうか。40代ママにおすすめのセレモニースタイルのポイントをご紹介します。

ダークトーンのセットアップを
卒園式・卒業式コーデの軸に

撮影／金谷章平
ハレの日は『上級者見えセットアップ』と『華やぎバッグ』で上手くいく！ より

卒園式・卒業式における服装は、セミフォーマル（準礼装）。上品さを意識したコーディネートを基本とし、派手すぎる色や柄、過度な露出はふさわしくないとされています。トップスがノースリーブの場合はジャケットなどを羽織り、スカートは膝〜膝下丈が基本。卒園式・卒業式では、ブラックやネイビーなど落ち着いたトーンが主流です。品よく装いながら、洋服のディテールや小物使いで華やかさを添えましょう。

ハリや光沢感のある上質な素材選びを

ダークトーンのセットアップを選ぶとき、気を配りたいのが生地感。ハリやしなやかさ、光沢感にこだわって選びましょう。ウールやシルクはフォーマル度の高い天然素材としてかつては主流でしたが、今はポリエステルなどの化学素材でも高見えするものも多くあります。綿や麻などシワが入りやすいもの、独特のツヤ感やシワ感があるナイロン素材などはカジュアルな印象が強いので、卒園式・卒業式には向きません。

40代になったら意識したい
セレモニー服の選び方

セレモニースーツやセットアップを選ぶ時は、40代ならではの視点を加えると失敗知らずに。シルエットや色にこだわれば、スタイルアップと顔映りのよさをアシストしてくれます。

1枚持っておくと便利
万能ミニマルスーツでカッコよく

撮影／西崎博哉〈MOUSTACHE〉
【卒入園・卒入学】『ハレの日セット』は“今から揃える”のが正解！ より

甘すぎるディテールや子どもっぽいアイテムには手が伸びづらくなってくる40代。卒園式・卒業式には上質素材のミニマルスーツが使えます。凛とした印象が際立つシンプルデザインは、式後も長く着られるので1着持っておくと便利。手持のアイテムとも合わせやすく、オフィススタイルにもハマります。ジャケットの丈が少し長めのものを選ぶとトレンド感を出せるうえ、腰回りもさりげなくカバー。体のシルエットを拾いにくく、パンツスタイルに苦手意識のある方でも挑戦しやすいコーデです。

黒紺だと地味に見えそうと不安なら
40代が選ぶのは優しげグレー

撮影／川﨑一貴〈MOUSTACHE〉
【通勤､母行事etc.】夏まで活躍の『セットアップ』はハンサム見えなベスト＆パンツが最強！ より

暗い印象になりたくない40代は、グレーのセットアップを選ぶのもアリ。フォーマル感を出しづらいイメージのライトグレーですが、ハンサムなシルエットを選ぶことできちんと感をキープできます。柔らかい素材のブラウスをインナーに選んで優しげな雰囲気に仕上げましょう。

明るめカラーのトップスで
写真写りまで美しく

撮影／川﨑一貴〈MOUSTACHE〉
五分袖が万能！“ほんのりラメ”カーデで秋のコーデは一気にキレイめ より

顔まわりは華やかに、くすみを感じさせないアイテム選びもポイント。白やライトグレーなどトップスを明るいトーンにすることで、レフ板効果により顔映りがよくなり、表情まで明るく見えます。控えめなラメ素材のものを選んだり、パールボタンのトップスにしたりするとより上品な輝きを放つことができます。写真撮影に備えてトップス選びも抜かりなく。

シルエットにこだわれば
体型を気にせずおしゃれできる

ぴったりとしたシルエットのスーツに抵抗がある場合は、気になるところを上手に隠してくれるアイテム選びが賢い選択。普段の着こなしの延長で、着やせ効果やスタイルアップを意識してみて。

トップスをアウトして着られる
ジャケットいらずの優秀セットアップ

撮影／金谷章平
【ハレの日セットアップ】肉厚素材なら“NOジャケット”派もきちんと見え！ より

トップスをインするには抵抗がある。そんな40代ママの味方が、トップスをアウトして着られるセットアップスタイル。ウエストから裾に向かってふわっと広がるぺプラムシルエットなら細見え効果も抜群。肉厚素材で首の詰まったデザインを選ぶと、ジャケットなしでもきちんと感が出せます。

チラ見えする手首ですっきり見せ
ケープ風セットアップ

撮影／金谷章平
楽ちん【ブラックフォーマル】ケープ風ブラウスと美脚パンツのセットアップ より

ケープ風ブラウスも40代を美しく彩ってくれる1着。エレガントな印象でありながら腕まわりがすっぽりと覆われるデザインなので、さりげなく二の腕をカバーすることができます。手首がチラッと見えると着やせ効果も。着心地がラクでありながらきちんと感も叶います。

おしゃれ感だけじゃない
脚長効果＆腰回りカバーのワイドパンツ

撮影／金谷章平
【母行事の3点セット】“華やかブラウス”と“ジレ＆パンツ”があれば全部こなせる！より

おしゃれ感を出すならワイドパンツも一案。高めウエストで腰高・脚長効果を狙いつつ、タック入りのデザインで腰回りはすっきり。お腹のぽっこりもカムフラージュ。落ち感のきれいな素材を選ぶとパンツが苦手なコンサバママにも似合います。

無難な黒紺コーデにならない
40代のための洗練小物使い

シンプルなデザインが多く、さらにトップスもボトムスもダークトーンを選ぶことが多い卒園式・卒業式は、小物で華やかさやきらめきをプラスして、ハレの日を彩りましょう。派手すぎず、品のある大人におすすめの小物選びのコツをチェック。

ワンポイントで存在感を放つ
ビジュー付きの光沢バッグ

撮影／金谷章平
持ってて良かった『華やかトートバッグ』！母行事コーデの盛り上げ役に◎ より

卒園式・卒業式に持っていくなら、光沢のある素材のバッグがおすすめ。特に卒園式の場合は子どもの荷物も多くなりがちなので、容量の大きいタイプならサブバッグいらずで身軽に過ごせます。底板付きで自立するものが着席時や謝恩会の会食シーンで便利。ワンポイントで存在感を放つ大きめビジュー付きのバッグなら、シンプルになりがちな卒園式・卒業式コーデに華を添えてくれます。

ありがち黒紺コーデには
足元で軽やかな抜け感を

撮影／西崎博哉〈MOUSTACHE〉
【卒入園・卒入学】ネイビースーツの足元は『白』が正解！“無難”にならない７選 より

黒やネイビーの服に合わせ、同系色の靴を選びがちな卒園式・卒業式。でも、全身ダークトーンだと重くなってしまうので、靴で抜け感を作るのもひとつの手。たとえばクラシックなワンピースに白パンプスを合わせると軽やかな印象に。清潔感を出すこともできます。

頼れるのはビジュー＆アクセ
セレモニー後も出番多数

撮影／清藤直樹
5000円台までの【ブローチ４選】手持ちの服が簡単に“セレモニー仕様”に！より

顔まわりに華やぎを加えてくれるジュエリーやアクセサリーは40代ママのマストアイテム。ピアスやネックレスはもちろん、ブローチも手軽に取り入れられておすすめです。シンプルなジャケットや手持ちの服をセレモニー服に格上げしてくれるので、式典用に用意しておくと安心です。コサージュより付けられるシーンが多く、式後も愛用できるはず。

「地味になりがち」を回避する
華やぎヘアアレンジのヒント

ダークトーンのスーツやセットアップが多くなる卒園式・卒業式の服装の懸念は「地味になりがち」ということ。ハレの日にちょうどいい華やぎをプラスする大人向けヘアアレンジ例を紹介します。

簡単華やかヘアアレンジ
バレッタ2段重ね

撮影／甲野菜穂美
【ボブヘア】1回ねじりで断然差がつく！バレッタ2段重ねアレンジ より

セレモニーコーデに欠かせない、ハレの日仕様のヘアアレンジ。卒園式・卒業式の朝はバタバタしがちだから、簡単で盛れるセルフアレンジを覚えておくと安心です。バレッタで髪を留めるのは簡単ですが、バレッタを2段重ねにするだけで一気に華やかに。1段目を留めるときに毛束をねじっておくと、2段目との間にうねりが生まれ、ほどよいニュアンスになります。光沢感のある素材のものや飾り付きのものなど、ファッションに合わせてバレッタを選びましょう。

ショートヘアは
耳かけ＆タイトにまとめて
マニッシュな雰囲気に

撮影／西崎博哉〈MOUSTACHE〉
【卒入園・卒入学式】“きちんとパンプス”こそ記念買い！大人気２大ブランドの＜狙い目６選＞ より

ショートヘアをセレモニー仕様にするなら、後ろ髪をタイトにまとめて耳にかけるマニッシュなスタイルがきちんと感を高めます。トップにボリュームを出すことで縦のシルエットを強調させて。

前髪はシースルーバングが
断然今っぽい

撮影／曽根将樹〈PEACE MONKEY〉
夏のママに最適！汗にも強い『シースルーバング』の作り方＆アレンジ より

前髪ありの髪型なら、シースルーバングが断然今っぽくなります。顔まわりに抜け感も生まれるので、首が詰まったブラウスやダークカラーのトップスとも好相性。年齢を重ねるとどうしてもうねりが出てしまう前髪を、束間をしっかり出すことで隠す効果もあるのが嬉しいところ。アップスタイルだけでなく、ダウンスタイルにも。

まだまだ寒い3月だから
アウターも忘れずに

ジャケット見えアウターで
着たまま写真撮影もいける

撮影／金谷章平
【卒入園･卒入学】寒い日の式典は『写真映えアウター』の出番！“ジャケット見え”なら着たままOK より

学校の門の前で写真を撮ったり、式のあとに先生やクラスの友達との別れを名残惜しんだり。卒園式・卒業式では屋外で過ごす時間も長く、まだまだ肌寒い3月だからアウターは必須です。写真を撮るときに、ジャケットのように見えるアウターなら着たままでも違和感なし。脱いだり着たりという手間もありません。高めの位置に切り替えがあるものを選べば着膨れせずスタイルアップできます。

コンパクトに畳めるアウターで
式の最中もスマートに

式の間はアウターを脱ぐことになるので、コンパクトに畳めるかどうかも大事なポイント。さっと折り畳んで着席し、スマートに式を迎えましょう。

40代ママのための
卒園式・卒業式コーデ10選

立体シルエットで細見え
大きな襟が映える
クラシカルワンピース

撮影／金谷章平

卒園式・卒業式にふさわしいクラシカルな雰囲気のワンピース。シャープで大きな襟が顔まわりを華やかに彩ります。細身に見せるシルエットでありながら、立体的な裁断でゆとりがあるので着痩せ効果も。首まわりはVネックになっていてすっきり。
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クールなロングジレは
ニュアンスカラーで
柔らかに着こなす

撮影／酒井貴生〈aosora〉

縦長効果でスタイルアップを叶えるロングジレ＆パンツコーデ。40代が選ぶなら明るめカラーがおすすめです。グレーやピンク、パープルにも見えるニュアンスカラーが地味に見えがちなセレモニースタイルのイメージを払拭。クールでありながら女性らしい柔らかさも感じさせるコーデに。
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パンツインしなくても
サマ見えが叶う
万能とろみトップス

撮影／川﨑一貴〈MOUSTACHE〉

ウエストインしなくても着られるブラウスは40代ママの相棒。きちんと感が保たれる着丈だから、日常使いはもちろん卒園式・卒業式でも活躍。ほどよくボリューム感のある袖と、裾に向かって広がるシルエットが体のラインを拾わず、きれいに着られます。
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清潔感のある白シャツを
潔く1枚で着るのも手

撮影／西崎博哉〈MOUSTACHE〉

洗練された大人にふさわしいのは、シンプルな白いシャツ。トップスを白にすることで顔映りよく華やかな印象を引き立ててくれます。清潔感を与えながらおしゃれ上級者に見せることができる、ハリ感のある白シャツを潔く1枚で着るのもおすすめ。お尻が隠れる長さなら白でも着痩せ効果が期待できます。ハードな印象になりがちなメタリックな小物も、白なら自然になじむので上品に取り入れることができます。
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シンプルジレと
テーパードパンツで
着回しの幅を広げる

撮影／川﨑一貴〈MOUSTACHE〉

ジレ×パンツでのセレモニースタイルが定番となってきたここ数年。ノージャケットだから肩肘張らず、自分らしいおしゃれを楽しめます。シンプルなネイビーのジレなら使い勝手がよくトレンド感も出せます。パンツはカジュアルに着回しやすいテーパードを選ぶのがおすすめ。
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いつものブラックコーデを
美しく揺れる
フリンジスカートで格上げ

撮影／金谷章平

存在感たっぷりのフリンジスカートを主役にしたコーデ。動くたびに美しく揺れ、スカートに視線を集めることができるので体型カバーにも。太めのウエストマークだから、ワントーンコーデでもメリハリのある着こなしになります。
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シンプルセットアップは
ディテールと色にこだわって

撮影／酒井貴生〈aosora〉

ジャケットいらずのシンプルセットアップ。トップスはぺプラムシルエットでふんわりお腹まわりをカバー。センタープレスのきれいめパンツはアンクル丈で洗練された印象に。こだわりのディテールで大人の女性を美しく見せます。爽やかなブルーを選んで颯爽と歩いて。
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ボリューム袖＆ハイウエストで
洗練されたワンピスタイルに

撮影／川﨑一貴〈MOUSTACHE〉

手首を見せる七分丈のボリューム袖と視線を上に集めるハイウエストのワンピースは着やせ効果抜群。スカートはひざ下丈を選べば、脚のシルエットを気にせず着られ、座っても膝が見えないので安心です。
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メンズライクなタックと
グレイッシュなネイビーで
モードな雰囲気をまとう

撮影／金谷章平

フォーマルなブラウスといえば白か黒。マンネリになりがちなブラウスコーデは、ネイビーをセレクトしてモードな雰囲気に。スタンドカラーを閉じて着て前身頃のタックの効果によりすっきり見せるができます。袖のギャザーやカフスで華やかさも忘れずに。
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華奢見えブラウスと
美脚パンツは
最強の組み合わせ

撮影／金谷章平

長袖ブラウスは3シーズン着られる便利な1着。落ち感のある柔らかな生地が上半身をきれいに見せてくれます。丈が長めならウエストや腰回りをカバー。美脚効果の高いタックパンツは、フォーマル見えしながら実はジャージー素材なので立ったり座ったりしてもシワにならず、式から謝恩会と長丁場の1日も安心です。
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自分を知ることで
おしゃれの幅は広がります

子どもの成長と園や学校での日々に思いをめぐらせながら門出を祝う1日は、家族みんなにとって特別なもの。似合っているか、式にふさわしくまわりから浮いていないか、体型や顔映りは……、など気になることをあげたらキリはありませんが、自分に合ったアイテム選びでおしゃれの幅が広がります。ファッションを味方につけて思い出に残るハレの日にしてください。

文／永尾真理子

＊本記事の一部は過去掲載記事を元に再編成したものです。商品は販売を終了している場合があります。