撮影/藤原 宏<Pygmy Company>
子どもの晴れ舞台であり、母としても大きな節目となる卒園式・卒業式。子どもの成長した姿に、たくさんの思い出が蘇りますよね。そんなセレモニーでの装いは、場をわきまえつつも品良く華やかに楽しみたいもの。卒園式・卒業式のスーツコーデから小物、アクセサリー類までをまとめてご紹介します。
卒園式・卒業式の服装のマナーは?
ハレの日ということもあり気合が入りますが、始まりを祝うための入園式・入学式に比べると、旅立ちの儀式でもある卒園式・卒業式はより厳かな面があります。そんなシーンにふさわしい落ち着いた華やかさはフォーマルベースの服装に上品な小物類で、マナーを抑えたおしゃれが楽しめます。
1.セミフォーマルが基本、園のスタイルを確認するのも◎
フォーマルなスーツに華やかさをプラスしたようなスタイルが基本と考えて。園や学校によっても雰囲気が異なるため、先生や同じ園の先輩ママにこれまでの様子を聞いておくと安心かもしれません。
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袖口のフリルとパールのアクセントが華やかな黒ジャケット。パンツスタイルにセレモニー感を添えてくれる。
2.アウターは服装と天候に合わせてチョイス
案外屋外での撮影機会も多い卒園式・卒業式。服装に合ったアウターで、脱いで手持ちしてもかさばらないものが良さそう。気候が良ければ上着なしで身軽に、という選択もあり。
撮影/西崎博哉<MOUSTACHE>
意外と冷える式の会場。中綿入りの春コートがあればしっかり防寒できて子どもの晴れ舞台に集中できる。
3.アクセサリーはパールなどを選んで上品に
大ぶりアクセサリーでは派手すぎるし、プチネックレスでは少し寂しい・・・。セレモニーにぴったりな華やぎはパールが与えてくれます。基本は一連のものをチョイス。
撮影/西崎博哉<MOUSTACHE>
さりげない一粒パールなら、ブラックパールとの組み合わせで重ね付けにしてもやりすぎに見えない。
4.小さめなバッグでクラシカルに。サブバッグも活用OK
カメラにスリッパに、あれもこれもと荷物が多くなってしまいがちですが、大きめバッグはカジュアル感が出てしまいます。小ぶりのカバンに必要最小限の物をおさめ、サブバッグなどを使うのがおすすめです。
撮影/西崎博哉<MOUSTACHE>
ダークカラーのスーツに映えるオフホワイトのバッグ。小ぶりをチョイスしてエレガントに。
5.基本は肌色ストッキング。パンプスは高すぎないヒールで
まだ肌寒い季節。タイツを穿きたい気持ちはありますが、セレモニーには肌色ストッキングが基本。ヒールの高さは控えめに、歩きやすさはもちろん着脱のしやすさにも気を配りたいところ。
撮影/魚地武大<TENT>
甲の部分のデザインカットが技ありで、シンプルなスーツコーデのスパイスに。
卒園式・卒業式のおしゃれなスーツ選びのポイント
セレモニースーツ選びが難しい理由のひとつが失敗すると老けて見えたり、地味になりやすいこと。卒業式の場にふさわしい品の良さと出すぎて見えない華やかさ、両方を備えることが重要です。
1.色の基本はダークカラー。入学式にも着回せるのはネイビースーツ
卒園式はブラックやネイビー、グレーなどのダークカラーが基本。なかでも入学式にも着回せるネイビーが人気を集めています。ブラックスーツも着回せますが、入園・入学という晴れ晴れとした式に合わせてバッグや靴を明るい色にしたり、存在感のあるアクセサリーを選ぶなど、アレンジで華を添えるといいでしょう。
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ジャケットの大きなパールボタンがさりげなくも華やか。アクセサリーをパール以外のものにすることでジャケットの華やかさが引き立つ。
2.形はパンツ派が急増中!ワンピーススーツも人気
スカートかパンツか、どんなスタイルにするかも悩みどころ。近年パンツスタイルで式に参加するママも増えています。一枚で品良く見せてくれるワンピースも根強い人気。ワンカラーコーデも異素材を組み合わせたり、シルエットがキレイなデザインにこだわるとより洗練された雰囲気に。
撮影/最上裕美子 コーディネート詳細はコチラ
INに着たハイネックのブラウスと、胸元のフリルでマニッシュさと華やかさを両立。
3.スーツバランスが良く見えるのはジャストサイズ
スーツのサイズもポイントです。ゆったりサイズは老けたり太ったりして見えがちなので、ジャストサイズを選ぶとバランス良く見えます。会場への出入りなどでしゃがんだり、たびたびの拍手や写真撮影など思った以上に動きも多いので、締め付けられず心地よく動けるかも要チェック。
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マーメイドスカートの甘さとハリのあるハンサムなジャケットで「かっちりだけど柔らかい」という絶妙な雰囲気に。
卒園式・卒業式の「色別」お手本スーツコーデ
ダントツ人気!品の良さが滲み出る万能ネイビー
落ち着いた雰囲気を醸し出しつつオシャレに見せてくれるネイビーは、式はもちろんのこと、行事の際にも多くのママに支持されています。幅広い色と好相性なので手持ちのバッグや靴とも合わせやすく、一着持っておけば重宝する色です。
撮影/川崎一貴<MOUSTACHE> コーディネート詳細はコチラ
品良く華やかに見えるAラインワンピースは膝下丈で、立っても座っても脚をキレイに見せてくれる。
撮影/西崎博哉<MOUSTACHE> コーディネート詳細はコチラ
パンツスタイルのセットアップならネイビーでもコンサバすぎず、動きやすいのもうれしい。袖などのデザインに遊び心のあるトップスだと全身ネイビーでも華やぐ。
黒を選ぶなら華やかデザインのものを
厳かな式にぴったりなブラックは慶弔にも使用されるベーシックな色。だからこそ、セレモニー仕様に華のあるデザインを選ぶのがオススメです。
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大きくカットされたデコルテラインで顔周りが明るくなる。ほのかに光沢のある生地でモード感がUP。
安心感のある優しげグレー
黒やネイビーに比べて明るめだけど、落ち着いた優しい雰囲気も叶うグレー。ツイード素材などの生地がしっかりしたものを選べばセミフォーマルな場にもなじみます。
撮影/西崎博哉<MOUSTACHE> コーディネート詳細はコチラ
ツイード素材のセットアップ。靴とバッグ・インナーをダークカラーにして引き締めればメリハリのあるコーディネートに。
華やぎ度No.1の明るめカラー
ベージュやオフホワイトなどの明るい色のスーツは身に纏うと気分も晴れやかに。写真を撮った時に顔映りが良くなるのもうれしいポイント。
撮影/西崎博哉<MOUSTACHE> コーディネート詳細はコチラ
ウエストマークされたデザインでスタイルアップもできるベージュのセットアップ。
持っておきたい!卒園式・卒業式に役立つ華やぎアイテム
たとえば、スーツに合うアウターや靴・バッグ。普段とは違う装いだからこそ、いざというときに困るのは脇役的アイテムなんです。「フォーマル服に合う」「セレモニー感を加える」を全体のバランスで見極めながら揃えていきましょう。
アウター
式があるのはまだまだ肌寒い季節。スーツコーデに合うアウターが良いけれど、できるだけかさばらないものがありがたいですよね。当日、雪や雨が降る場合もあるので、撥水加工などを施したものを選ぶのも手。
撮影/西崎博哉〈MOUSTACHE〉 コーディネート詳細はコチラ
襟元のパールが印象的。一枚で華やぐアウターなら外の記念撮影でも脱がなくて良い。
撮影/西崎博哉<MOUSTACHE> コーディネート詳細はコチラ
ウエストを絞って着られるシャツタイプのコートなら、式の日が雨でもスーツが濡れずに会場へ向かえます。
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アクセサリー
やっぱり定番はパール。コンサバになりすぎるのが好みでないなら、地金とのコンビやブラックパールにするのもオススメ。服にパールのアクセントがあったり、デザイン性の高いスーツを選んだときはあえてノーアクセで引き算をするのも卒業式・卒園式には重要なポイントです。
撮影/魚地武大<TENT>
定番のパールは地金とのコンビでモード感を足すのもアリ。ゴールドを選べば華やかに、シルバーなら凛とした印象に。
撮影/西崎博哉<MOUSTACHE>
黒のパールでなら、遊びゴコロのあるデザインもアリ。式だけでなく普段使いもできるデザインが嬉しい。
バッグ
卒園式・卒業式のスーツに似合うのはかっちりとしたフォルムのバッグ。1つ用意しておけば、その後の母行事にも活用できて便利です。


撮影/藤原 宏<Pygmy Company>(人物)、西原秀岳<TENT>(静物)
これを機に品のある黒のかっちりバッグを一つ持っておくのは良さそう。ワンハンドルを選ぶとよりクラシックな印象は高まる。
撮影/西原秀岳<TENT>
バーガンディという手もあった!明るいスーツの締め色にすれば柔らかいコントラストになり優しげママに。
撮影/西原秀岳<TENT>
ハリ感のあるかっちりキャメルならフォーマルシーンでもいい仕事をしてくれます。
撮影/西原秀岳<TENT>
温かい印象のベージュが明るい差し色に。スーツが明るい色の時も浮かずに持てる。
サブバッグ
当日、スリッパをいれたり、書類をもらったり。メインのハンドバッグだけでは荷物が入りきらないこともおおいからサブバッグを用意しておくのもいいでしょう。卒園式・卒業式に合わせるならロゴがないシンプルのものがベター。
撮影/魚地武大<TENT>
スリッパやカメラ、書類など思ったよりも荷物が多い卒園式・卒業式。サテン生地の上品なサブバックがあれば安心です。
シューズ
式の会場で脱ぎ履きがあったりと意外と目に触れる機会の多い靴は、歩きやすさは大前提として、着脱のしやすいパンプスがおすすめ。高すぎないヒールが上品です。
撮影/魚地武大<TENT>
式以降も重宝すること請け合いの履き心地と安定感がうれしいベーシックなパンプス。
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コサージュ・ブローチ
シンプルなスーツを選んだ時にセレモニーらしさを足してくれるコサージュやブローチ。フラワーモチーフはワントーンのものだとシックに。パールがあしらわれたものをダークカラーのスーツに合わせれば、それだけで存在感があります。
撮影/魚地武大<TENT>
服と同色で使え、ブーケタイプのコサージュは老けて見えずに洗練されて見えるポイント。
撮影/西崎博哉<MOUSTACHE>
シンプルなパールのブローチは一連&地金とのコンビがほんのりモード。リングとリンクさせても素敵。
卒園式・卒業式のスーツを入園・入学式に着回すには?
撮影/最上裕美子
卒園式・卒業式はオールネイビーでシックに。ジャケットのINに着たブラウスを変えたり、ジャケットを着ずにデザイン性のあるプルオーバーに変えて入園式・入学式仕様に。
1.入園式・入学式は明るめカラーが基本
入園式・入学式は季節にも合った明るい色がベター。でも、ダークカラーでもOKなので、インナーをより華やかに変えるなどして明るい印象にしてみるといいでしょう。
2.スーツのどれかを明るい色に変える
例えば、パンツだけ、とかジャケットだけ、などどちらかを着回して、新たに明るい色のアイテムを足すのもいいでしょう。買い足すものは、普段着にも使えるかどうかを吟味して選んで。
3.明るめカラーの小物を取り入れて華やかに
小物を変えるだけでもぐっと印象が変わります。例えば、バッグや靴を卒園式・卒業式のダークカラーのものから、明るい色に変えるだけで華やかに見違えります。
親子の節目を祝うこの日、式の主役は子どもであることは間違いありません。でも、お世話になった先生へ感謝を伝える場でも、ともに子どもの成長を支え合った保護者同士のねぎらいの場でもある卒園式・卒業式。自分自身が納得するスーツを選んで、笑顔で素敵な一日を迎えてください!
文/萌子
よくある質問
Q.卒園式・卒業式と入園式・入学式で服装のマナーに違いはありますか?
A.はい。卒園式・卒業式は、一定の教育課程を終えたという証書をもらう厳かな行事なので、服装はダークカラーが好ましいです。一方、入園式・入学式はお祝いの場なので、主役の子どもを引き立てながらも4月の陽気にふさわしい明るいカラーのものを選ぶのがおススメです。
Q.卒園式・卒業式にふさわしい服装はありますか?
A.フォーマルなスーツに華やかさを添えたような服装がベターです。園や学校によってもルールが異なるので、先輩ママに聞くのもいいでしょう。
Q.卒園式・卒業式にワンピースで出席してもいいですか?
A.厳粛な行事なので、ジャケットと合わせていくのがオススメです。
Q.卒園式・卒業式にはどんなジュエリーが合いますか?
A.ノーブルな印象のパールが定番。ご自身のスタイルに合わせて地金とのコンビや、ブラックパールを合わせても問題はありません。