FOLLOW US

  • 今日のコーデや撮影オフショットを毎日更新

    @veryweb.jp

  • 週3回VERY的トレンドまとめを配信中♪

    @oa-veryweb

  • 限定プレゼント情報も♡

    @VERY_web

  • VERYWEBの最新記事をチェック

    @veryweb.jp

申真衣さんの【2023ベストバイ】大物買いしてよかったものは?

撮影/倉本侑磨<Pygmy Company>

子育てを通して今まで以上にお金の大事さを実感するようになったけど、お金の使い方や貯め方なんて学校では教えてくれなかったし、みんなはどうしているの……?そんなママたちの悩みにこたえるべく、元外資系金融会社勤務、現在は社長としても活躍されているVERYモデル・申真衣(しんまい)さんに、毎月読者から寄せられたお金に関する質問に答えてもらうコラム連載。第28回は「今年のお金の振り返り」がテーマです。(過去の連載はこちらから)

 

【第28回】今月の質問

物価高でハイブランドの値上げも相次いでいます。今、記念日に買うならおすすめはありますか?

 

 

物価高の今は、「お金の知識を深めるチャンス」

 

年末は、「お金の使い方」を振り返るのにうってつけの時期です。とはいえ、何も大がかりなことをやる必要はありません。ウェブでも紙でも、銀行の通帳さえあればOK。収入引く残高がいくらだったか、その変化を見るだけでも、今年のお金の動きがざっくりつかめます。

引き落とし額を見て一喜一憂するよりも注目すべきは残高です。目標通り、もしくはそれ以上に貯められていたらまず合格点ですし、残高が予想より少なかった場合は、改めて「貯蓄しやすい方法はないか」とか「投資について考えてみよう」という行動に移せばいいんです。まずは現在地の把握から始めましょう。「シンマイさん流「2022年の家計簿の振り返り方」とは?でも話しましたが、家計簿アプリをつけている人は日記を読む感覚で日々何にお金を遣っているのか振り返ってみる、家計簿が苦手でも毎月のカードの明細だけはチェックするなど、普段の生活の中でやれる範囲でやるくらいの心構えでいい気がします。

 

 

「物価高がこのまま続くと心配」という声も多く聞きます。生鮮食品や日用品の価格は確かに上がっているので、年金世帯など月々の収入がこれ以上上がらない世帯の打撃は非常に大きいです。ですが、現役世代は今後の賃金上昇も見据え、「稼ぐ」「殖やす」視点が必要です。今後は政府も賃金を引き上げるための政策に力を入れざるを得ないでしょう。はじめはじわじわとかもしれませんが、生活費の値上がりに連動して賃金も上がっていくはず。レシートを眺めて一喜一憂するだけでは何も変わりません。もっと家計の全体的なお金の流れを把握し、いかに殖やすか、貯めるかという観点で考えたほうが建設的ではないでしょうか。

ニュースと自分の生活が結びつくようになると、お金に関する感度が上がっていきます。この連載の初回でも話しましたが、連日耳にするハイブランドの価格改定は為替に関する知識を深める良いきっかけになります。「あの50万円のネックレスを再来年買おう」と円で貯金しても、その頃には10万円値上がりしてしまうということも。「○歳になったらこれを買いたい」という目標があるなら、外貨で貯めるのをおすすめします。「やっぱり今はいいや」とハイブランドのアイテムを買うのを見送ったとしても、それがいつかお子さんの留学資金になる可能性もあります。外貨を持つことも生活防衛の一つの手段だと思います。

 

今年の大物買いは「ディオールのスーツ」

 

7月28日は私の誕生日でもあり、会社の上場セレモニーの日でもありました。その際に着たディオールのスーツは、節目にぴったりの思い出の品になりました。普段の洋服は、自分で選んで買っていますが、このスーツは夫にリクエスト。10着以上試着した後でしっくりくるものに決めましたが、ジャケットは最後まで二択で迷ったので、夫の意見を参考にしました。自分で買ってもいいけど、あえて記念日にプレゼントしてもらう。それも思い出の一つになるのだと、強く実感しました。

 

夫にプレゼントしてもらったスーツはビジネスシーンでも大活躍しました(※写真は申真衣さん提供)

 

このスーツを選んだ決め手は、ビジネスにおけるドレスコードを外していない中で、最大限に華やかなものだと感じたから。スーツ選びは意外と難しくて、地味になりすぎたり、華やかすぎてビジネスシーンではしっくりこなかったりと、なかなかこれというのが見つからないことも多いです。黒でシンプルなのにシルエットが美しく目を惹く。これはいくつも着てみないと分からないことでした。

上場セレモニーの後も、会社の代表としてのきちんとした場で何度か着用しています。「洋服に一生ものはない」なんて私は繰り返し言ってきました。一生モノだからと大事にしまい込むよりも、今たくさん着られるアイテムが一番と思っていますが、このスーツのように例外もあると実感しました。これくらいタイムレスなものだったら、年を重ねてからも着ることができるかも。卒入学はもちろん、子どもの結納などのフォーマルなシーンでも重宝しそうです。状態が良く、気に入ってもらえれば、娘たちに譲るのもいいかもしれません。

年が明けるとあっという間に卒入学シーズンですが、スーツ選びに悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。

 

今まで以上に忙しくなったからお金は「効率化」のために使う

 

今年は仕事の上で大きな変化があった年でした。会社が上場したことに伴い、今まで以上に「時間の効率化のためにお金を遣う」意識が必要になりました。特に上場直前は怒涛の忙しさで、遅くまでミーティングが続くこともザラでした。当然、娘たちの起きている時間には帰れません。仕事の合間に空き時間が1時間だけできた際は、一瞬だけ子どもの顔を見るためにタクシーで自宅に戻ることもありました。たった数十分のために、と考えると少ない金額ではありませんが、日々成長していく娘と過ごす時間を作るために払うのならば惜しくないと考えるようにしていました。

仕事上必要な買い物(ギフトなど)も増えましたが、選びに行く時間がないので、仕事中の手土産など買い物の相談に百貨店の外商を使うようになったのも大きな変化の一つ。リクエストに応じていくつか提案してもらい、その中から選ぶ。それだけで心の負担がこれほど軽くなるのだと知りました。

外商というと「よっぽどのお得意様しか使えない」「自宅に店員が訪ねてくる」という従来のイメージをもっている人も多いと思いますが、今はwebでも気軽に相談や注文ができるなどサービスも進化していました。「短時間でアイテム選びを手伝ってくれる頼れるコンシェルジュ」と考えると、私は仕事をする上での必要経費と考えられるようになりました。普段の暮らしの中で、外商自体は現実的でないとしても、なんでも自分でやろうとせず「プロに選んでもらう」と時間の節約になります。

もしママ友や義両親へのギフトに毎年頭を悩ませているのだとしたら、「誰かに選んでもらうといいよ」と言いたいです。ネット検索を何度もしたり、店頭に足を運んだりしても良いものが見つからず疲れ果てるよりも、雑誌のギフト特集の中から選ぶほうが私はラクです。世の中には情報があふれすぎているので、それを自分で整理するだけでかなりの労力が必要です。来年こそいろんなことを手放して、みんなでラクになっていきましょう。

 

取材・文/樋口可奈子

※本文中の写真は申真衣さん提供

この記事もおすすめ

MAGAZINE

May 2024

May 2024

2024年4月6日発売

1000円(税込)

【VERY NaVY 2024年5月号】4月6日発売!

2024年4月6日発売

1060円(税込)