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乳がんに気付いたのはヨガの最中。乳房全摘の年、結婚相手に出会って……

 

 実父のコトバ ……
「剛史君とお酒を飲むのが楽しみだ」

 

 

手術から1年後に入籍。家族皆が笑顔になれた

お付き合いが始まって3カ月ほどで、彼からプロポーズ。手術から1年経った2014年1月に入籍。5月に結婚式を挙げました。私の両親も喜んでくれ、彼を会わせると、とても自然に馴染んでいた風景が今でも印象深く残っています。父はお酒が大好きなのですが、「剛史君とお酒を飲むのが楽しみだ」と笑顔。実は、手術の直前、祖母のたっての希望で、親戚皆で鹿児島旅行をしました。私は移動が辛く、レンタルした車いすを押してくれたのは父。娘の車いすを押す父の気持ちを考えると申し訳なく、やるせない気持ちでいました。そんな父の嬉しそうな顔を見て、改めて感謝の気持ちが強くなりましたし、私は幸せだと思いました。

 

子どももほしいと思い、病院に通った時期もありました。しかし、年齢的なことや、抗がん剤の副作用の影響もあり、夫婦で話し合った末、積極的な不妊治療は行っていません。普段はフリーでPRの仕事をしたり、ズンバ講師として働いています。また毎年夫婦で旅行を楽しんでいて、アラスカにオーロラを見に行ったり、この年末年始はタイとカンボジアに。やはり健康への意識は高まり、夫と一緒にジムに通い、食事には気を付けています。

 

子どもがいる家庭も幸せだと思うけれど、私はがんを患って、でも奇跡的に命は助かった。それこそ、子どもの有無も「なるようになる」なんじゃないかなと思っているんです。いないならいない家族の幸せがある。今はそんな気持ちでいます。

 

病気をしたことで、昔より甘えられるようになれたかもしれません。

 

堀切さんのHISTORY

1 読モ全盛期だったこともあり、毎週末呼ばれて撮影。私は美容ページが多かったので、今でもコスメ好き。2 手術直前、どうしても参加したかった親戚との旅行。元気そうに見えますが、抗がん剤の影響で体力がなく、歩けないため車いすで移動。3 主人とお付き合いしていた頃。ウィッグなしの姿を受け入れてもらえ、金髪ベリーショートを楽しめるように。4 主人の地元、出雲大社で挙式。美容師の義母が髪結いと着付けを、実母が髪飾りを作ってくれました。5 毎年、二人で海外旅行を楽しんでいます。これはトルコ・カッパドキアで。6 夫が毎日作ってくれる人参のコールドプレスジュース。免疫アップに良いそう。

 

VERY2019年4月号に掲載された記事を再編集したものです。

撮影/相馬慎之介
取材・文/嶺村真由子
デザイン/大塚將生
編集/磯野文子


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