妹のコトバ……
「お茶のフタ、開けておくね」
夜、一人になると怖くなり涙する日々。東京のスピードについていけない。腫れ物に触るようなまわりの人との距離に孤独を感じたことも。
それでも長女気質なのか、「大丈夫?」と聞かれると「うん、大丈夫、大丈夫」と答えてしまうのですが、あるとき母は「大丈夫じゃないでしょ」と見抜いてくれていました。友人・知人からたくさんの励ましの言葉やお見舞いをいただきました。もちろんそれも嬉しく感謝しているのですが、やっぱり家族って特別だな……って心から思いました。
あまりベラベラ喋るタイプではない妹ですが、私のことをよくわかってくれています。
家族の有難みを実感 闘病中に芽生えた結婚願望
約半年間の投薬治療の末、2013年の年明け、右乳房の全摘出手術を受けました。約5時間の手術は成功。1週間後に入浴したときに傷痕を初めて見ました。こんなおっぱいじゃ、もう彼氏なんてできないよねと悲しくなりました。でも〝生かされた〞という気持ちが強かったこと、味わった孤独、そして家族を支える・支えられるってすごいと改めて思ったことで、私も家族を作りたい!と思い、友人が経営する結婚相談所に、すぐに入会を決めました。病気になるまで、本当に仕事中心の毎日。プライベートも楽しくって結婚はいつかできたらいいなぐらいに軽く考えていたところから本気モードにスイッチが入りました。昔から目標が決まるとそこへ向かうパワーはすごいのですが、結婚という分野はどうも苦手だったようで、ならばプロにお任せしようと思って、結婚相談所入会という道を選びました。