2022.11.05

井浦新さん夫妻「ふたりの出会いから子育て観まで」インタビュー【VERYweb独占取材④】

井浦新さん、あいさん夫妻でプロデュースした100%自然由来のシャンプー「Kruhi」のローンチのタイミングで、VERYweb独占インタビューを計4回でご紹介。最終回の今回は子育てについてふたりに話してもらいました。
（>>前回はこちら）

——ところでおふたりは、どんな風に出会われたのか、気になります。

井浦あいさん（以下、あいさん）　出会ったのは私が21歳の時で、新は31歳でした。たまたま雑誌のライターの仕事をしている共通の友人と食事をしていた時、新が仕事が終わってから合流したんです。それが初めての出会いでした。私はまだ大学生で、22歳で卒業して一般企業に就職し、24歳で結婚、25歳で母親になりました。

——井浦さんはテレビや映画でずっと活躍をされていて、ご家庭にはふたりの子どもがいる。育児はあいさんのワンオペになったりしていませんか。

あいさん　子どもたちは、中学生と小学生で手がかからなくなり、子どもそれぞれの時間軸ができあがってきたところです。新は結婚から現在まで、仕事のペースは変わらずに来ていますが、仕事も遊びもぜんぶ、良い意味で家族皆が巻き込まれて今に至ります。でもそれが、家族皆の楽しみでもあるんです。私は出産した時は仕事をしていなかったので、保育園に預けずに子育てに専念していました。新がいつも「ありがとう」と言ってくれること。そして近くでいつも共感してくれる、母や姉妹、友人に助けられてやってきました。

——おふたりが子育てをするなかで、意識していることはどのようなことですか。

井浦新さん（以下、新さん）　子どもたちはもう家族と一緒じゃなくても、アクティビティに自分たちで飛び込んでいくようになりましたが、自然の中で遊ぶ時間はまだまだ一緒に過ごしたいなと思いますね。子どもたちは都会で育っているから、休日には知っている農家さんのところに行って野菜を収穫したり、海に行って釣りをしたりしていますよ。

——現代は、家族それぞれが違う価値観を持つ世の中とも言われますが、子どもたちの未来について意識していることはありますか。

あいさん　我が家の子どもたちは現在13歳と10歳で、環境、気候変動、ジェンダーなど、いろんなことを考えていかなくてはいけない世界で生きていますよね。彼らに望むことは、大人になった時、SDGsのネイティブとして今以上に自分の考えを持っていてくれていることです。どんな形でもいいですけど、リーダーとか、誰かに声を聞かせられる存在とか、そういう人になってほしいなという思いはあります。そういう意味で、シャンプーのプロジェクトは、親の背中を見せられた良い機会だと思っています。
もうひとつ、シャンプーを通じて伝えられたのは「健康でいられることが幸せ」ということ。子どもたちには必要なメッセージだと思っています。

新さん　こんな職業につきなさいとか、こんな大人になりなさいというよりも、子どもたちが家族のあり方とか、親のそれぞれの仕事を見ていくなかで、ちゃんと自分の意思を持って、意味のある生き方をしてくれたらいいなぁと思います。妻がよく言うのは「意味と意義を考えなさい」という言葉。いまは意味がわからなくても、その答えが何十年後になってもいいから、あの時お母さんが言ってたこと、お父さんがずっとやってきたことだって、思ってくれる日がいつかくればいいなと思うんです。

——子どもたちを取り巻く環境がどんどん変わっていくなかで、子どもたちの未来に残したいことはどんなことですか。

新さん　このプロジェクトを通じて、夫婦ふたりの目標や精神性みたいなものは、子どもたちにも十分浸透していると思っています。例えば、便利なものに頼りすぎないこと、人にも環境にも優しいものを選ぶこと。ちょっと足りないけど、工夫をすればいまの時代でも十分活用できるということを知ることができたらいいなと思います。僕は、縄文時代のなかに未来への学びがあると思っているんです。人の生活そのものを縄文に戻していこうというのではなく、太古の多くの知恵をいただいて、暮らしていけたらなと。縄文人が石けんを作りはじめたといわれているように、自然とともに暮らすことで、本当の豊かな暮らしや差別、争いのない世界が生まれていくのかなと思うんです。