ママ同士で会話していても、“実は再婚”というのも珍しくない時代。二度目の結婚で気づいた、彼女たちが考える結婚相手に求めることには、夫婦そして家族として必要な心構えのヒントが詰まっていました。
子連れ再婚ママが座談会!
夫婦として、家族として、
一番大事なのは
「とことんコミュニケーションを
とってくれる人」。
〈左から〉
●T.Sさん(33歳・8歳、3歳、0歳の3児のママ)
●S.Yさん(35歳・10歳双子の男の子ママ)
●A.Sさん(32歳・8歳、4歳の2児のママ)
正直、結婚はもうこりごりって思ってました
T.Sさん(以下敬称略)再婚について聞かれると…正直、もう二度と結婚したくないと思ってました(笑)。
S.Yさん(以下敬称略) 私もです! これからの生活のほうが心配じゃなかった?
A.Sさん(以下敬称略) そうそう。私は妊娠中に離婚したので、出産のことで頭がいっぱいでした(笑)。でも、まだ若いしまた結婚できるかも?と思ったことはあったかも。
S.Y 確かに。あの頃は若かったじゃないけれど、20代の私は年上の男性は頼りがいがあるって勝手に思っていた部分があって、今振り返ると頼りになると思いすぎて言わなくてもいいことまで言いすぎていました。
T.S 20代と今では男性への価値観もまるで違う。年齢を考えると一度目と二度目を比べるのが難しいけど…恋愛してそのまま結婚が一般的な流れの中で、誰かと一緒に家庭を築くってことは好きだけではやっていけないことがあるってわかっていなかった。
A.S 恋人のときだとわからないことってありますよね。前の夫は一緒に生活してみて初めてキレやすい一面があるってわかって。あるとき、妊娠中に彼から手が出て、このままじゃだめだと思って離婚。結婚前に、一緒に生活できる相手なのかを見極める必要があったなって思った。
S.Y どこかで、子供ができたらこの人も変わるのかなって思わなかった? でも、子供がいてもいなくても男の人って変わらないことのほうが多い。好きの気持ちはもちろん大切だけど、それ以上に生活を共にする上で、真剣に話し合いができて同じ方向を向いてくれるかどうかが重要だったんじゃないかと思います。
母として恋愛をする、それが大前提
T.S 二度目の結婚でなにが違うかって言うと、夫と出会ったときの自分の気持ちかもしれない。もちろん、初めは素敵な人だなっていう恋愛感情から入るんだけど、思い浮かぶのは子供の顔。この人は子供を受け入れてくれる精神力や器があるのか、という目で見ちゃう。
S.Y 母としての自分が常にありますよね。私も子供を含めて、この人と過ごしたらどうなんだろうって、たとえ二人で会っていても想像していたな。
A.S それで言うと、私は今の夫との結婚の決め手が、結婚観と理想の家族像が同じだったこと。独身時代から知っている相手だったんですが、結婚について話すことがちょこちょこあって。離婚してから再会したら、そのときは気づかなかったけど私と同じ結婚観で自然とこの人と家庭を築く自分の姿が想像できた。
T.S 子供がいる以上、割り切った彼氏として見るよりも、家族を大切にしてくれるような相手なのか、どうしても考えちゃうよね。母として恋愛をする、っていうのが正しいのかな。もし再婚を考えている人がいたら、絶対に母としての自分を見せたほうがいいってアドバイスしたいです。家族と一緒にいる姿が想像できないようであれば、思い切って一緒に生活するのもアリかも。
何度目の結婚でも、とことん
コミュニケーションが大切
T.S 再婚して幸せなのは間違いないけど、ステップファミリーとしての難しさってありますよね。
S.Y 今まさに、息子たちがプチ反抗期で。夫と子供たちの関係が崩れないかって冷や冷やするときも。
T.S 反抗期か…。うちはまだ反抗期ではないけど、娘とは二人三脚の時代があったからこそママの言うことがどうしても絶対的になっちゃって。だから、夫が子供に注意したときは、ママも同じ考えだよというところを見せるようにしてます。
A.S 私は上の子が2歳児のときに再婚したから、今の夫を本当のパパと思ってます。だから間を取り持つというより父親として接してる。ただいつか本当のことを話すタイミングを夫と相談していかなきゃいけないのが課題です。
S.Y 二度目の結婚でも、いつだって乗り越えなきゃいけない壁みたいなものは、出てきますね。
A.S それはもちろん。そのときに真剣な話し合いができたり、この人となら乗り越えられる、そんなコミュニケーションがとれる相手ってことが一番大切なのかなと。
T.S うんうん。しかも子供がいると、家族でコミュニケーションをとっていかなきゃいけない。それに耐えられる精神力がお互いにないと難しいと思う。
S.Y 難しさももちろんあるけど、でも子供の悩みや仕事のことを相談できる夫の存在って本当にありがたいです。
A.S うん、再婚して良かった。
T.S それは本当(笑)。もう1回結婚してもいい夫の見極め方は?と聞かれたら、とことんコミュニケーションができる人、これが私たちの結論でした。
◉『堂々再婚』が話題の三松まゆみさんに聞きました
今は3組に1組が離婚して、
4人に1人が再婚する時代です!
まず、離婚歴のある自分は結婚に向いていない、なんてことは絶対にありません。そもそも一生涯添い遂げる相手を、たった1回の結婚で見極めるなんて普通に考えて至難の業。仕事や勉強だって、失敗を経てキャリアを積んでいくのだから、それは結婚も一緒。バツが付く分、夫婦や男性というものを学んでいるし、むしろ今の自分は前より結婚に向いている、と考えてください。
その上で、再婚相手の見極め方として絶対にしたほうがいいのが、潔いビジネスのような婚前交渉。たとえば、靴下が裏返っているまま洗濯機に放り込む行為がどうしても許せないとしましょう。些細なことかもしれませんが、譲れないことは、結婚前にきちんと伝えるのです。ここで注意すべきなのは、伝えるタイミング。デート中などお互いが恋愛脳でいるときに何気なく聞くのは、その場限りのノリが多いので信じないこと。
結婚前に二人の時間をきちんと設け、経済感覚・浮気の線引き・教育の方向性・夫婦の在り方を箇条書きにし、お互いの価値観について、すり合わせ、または交渉をしておきましょう。避けたくなるような婚前交渉も真剣に向き合ってくれる相手こそ、再婚相手に相応しいのではないでしょうか。
『堂々再婚』(二松まゆみ/WAVE出版) 現在、三度目の結婚をして名前を改めた夫婦仲相談所・所長 三松真由美先生が、統計データや再婚実例を元に女性が幸せになれる再婚へのステップを教えてくれる話題の指南書。
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撮影/杉本大希〈zecca〉 ヘア・メーク/高山ジュン〈nude.〉 取材・文/高橋夏果 編集/鈴木恵子
*VERY2020年5月号「“実は再婚”ママたちに聞く、『もう1回結婚してもいい』夫の見極め方」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。画像は一部加工をしています。