心が穏やかに整うベビーマッサージは、自己肯定感にもつながる「愛情」や「安心感」を伝えるツールの一つとして続けたいものですよね。3月に開催された第52回VERY児童館ではパリ在住ホリスティックビューティセラピストのCHICO SHIGETAさんをお迎えして「ママもベビーも癒されるマッサージ講座」を開いていただきました。今回はそのコツをおさらいします。
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\マッサージ前の準備編/
より心地よいマッサージにするために
事前に準備したい3つのこと
「まず一つ目はマッサージ中に赤ちゃんがうつ伏せや仰向けの状態になっても心地良いようにタオルなどの敷き物を準備してください。そして二つ目は、マッサージをする自分の手が冷たいようであればお湯につけて温めましょう。そして三つ目はオイルを用意してください。アレルギー体質でなければ、香りのついていないホホバオイルやアプリコットオイルなど、植物油100%のものがおすすめです。赤ちゃんは肌を守るための皮脂膜(油分)が未熟なんですが、植物油が皮脂膜と親和性が高く相性がバッチリなんです。準備が整ったら、『ありがとう』『だいすき』などママの気持ちを一緒に手に乗せて、お手当てしてあげてくださいね♪」(CHICOさん)
\脚のマッサージ編/
丸まっている関節を伸ばして
巡りを良くしてあげて
「赤ちゃんは身体が内側に丸まっています。なかでも脚の付け根、膝などの関節周りは滞っているので伸ばして巡りを良くしてあげてくださいね」
マッサージ方法
①まず、赤ちゃんを仰向けにし、オイルを手に取り、脚全体に塗布します
②膝の裏側に指の腹を当てて手前に引いて関節を伸ばします
③左手で足先をつかんで片脚を持ち上げ、右手の親指と人差し指で輪っかを作り、足首から膝に向かって輪を滑らせふくらはぎを撫で上げます。反対の足も同じように行ってください
④手のひらで足先全体を包むように持ち、親指を使って指の付け根を伸ばします。そのあと足裏の中心をなぞります
⑤脚の付け根に手のひらを優しく当てます。外側に向かって滑らせ、股関節を伸ばします。反対の足も同じように行ってください
⑥最後に、両脚を上に伸ばして膝を曲げ、足全体をお腹に近づけます
「強い力でマッサージする必要はなく、ふんわりストレッチしながら伸ばす気持ちで行ってあげてくださいね。ママの呼吸に合わせて息を吐くタイミングで押してあげると程よい力加減でできますよ」
\お腹のマッサージ編/
腸の動きが高まって
消化を促す作用も
①お腹全面にオイルを塗布します
②手のひらで時計回りにゆっくり優しく撫でます。上、右、下、左とお腹を優しく包み温めます
③胸を広げるようにお腹から肩に向かって撫でます。反対側も同じように行ってください。
\背中のマッサージ編/
神経の働きを整え
消化や解毒にまつわる効果も
①背中全体にオイルを塗布します
②手のひら全体を使って首後ろからおしりに向かって撫で、背骨を軽く伸ばします
③人差し指と中指で背骨を挟んで首後ろからおしりに向かって流します
④肩甲骨の下を指でなぞります
⑤背中全体を手のひらで包んで仕上げます
「背骨の両脇から体全体にいろんな神経が流れています。上下にさすることで神経の働きを整えてくれる作用があります。また肩甲骨の下あたりは、消化や解毒を整えるポイントがあるのでしっかり流してくださいね」

講座を開催してくださったのは…
CHICO SHIGETAさん
SHIGETA主宰、ホリスティックビューティーコンサルタント。美しい肌と体を育むためには心身のバランスこそが不可欠と考え、長年フランスおよび日本にてビューティーメソッドを探求。その経験と実績をもとにバイタリティー・コーチング®を考案。現在は、パリのセレブリティやアーティストのためのパーソナルコーチとして活動するほか、大手化粧品会社や美容機器会社のコンサルティング及びブランドスポークスマンとしても活躍中。
取材・文/小川理蓉