家事育児は〝手伝う〟から〝シェアする〟時代に。頑張るパパの悩みに、2児の父として育児に積極的に関わる東大人気講義No.1のジェンダー論学者・瀬地山角さんが回答。ぜひ夫婦でご覧ください!
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▶︎【復職せず子どものそばにいたい】産後ママへ東大教授からのアドバイスは?
今月の悩めるパパ
堀田 優さん(仮)/34歳。エンタメ系会社勤務。趣味はゲームで、夜のゲームタイムが至福のひととき。定期的に娘を預けて夫婦二人の時間も大事にしている。同い年の妻とはクラブで知り合い一目惚れ。
家事育児を頼まれたら、自分のやり方とタイミングでやりたいのに、妻にあれこれ言われるのが不満です
僕に海外赴任の予定があるので妻は専業主婦、2歳半の娘がいます。平日は妻におまかせですが、休日は掃除や洗い物、娘と水族館に出かけるなどをしています。会社の同期や上司から褒められるので自分はイクメンだと思うのですが、妻は「娘とすごす時にスマホばかり見る」「頼んだことをすぐやらない」「私が一人で外出する時に食事や荷物などすべて用意していくのが負担」など不満が多いようです。頼まれたことをちゃんとやるだけで十分じゃないですか? あまりうるさく言われると何もやりたくなくなります。
◉ジェンダー論のプロ・瀬地山 角さんから
悩めるパパへのアドバイス
イクメンは思い込み
ひと通りを自分で担い
子どもとすごす日を
比較対象が悪いために調子に乗ってしまっているのでしょうが、子どもとの外出やオムツ替え程度でイクメンだと思っているのはかなりの勘違いです。やって当然のこと。そもそも家事は頼まれてやるものではないですが、タイミングが合わないなら〝何分後にやるから〟と伝えるべき。指示待ちの段階で妻が不満を溜めて、最終的に爆発するのは当然でしょう。あと、料理も子どもの世話も事前のお膳立てが複雑で重要なんです。用意された材料を切って煮込むのだけが料理ではなく、冷蔵庫に何があって何を買うか、子どもの世話ならどこに行き、何を準備するかが大変なのであって、すべてお膳立てされているのなら、家事のうちに入りません。妻が出かける時は夫の食事まで用意しているそうですが、よく我慢してると思います。2歳半ならだいたいのものは食べられますから、外食を考えましょう。面倒ならベランダにシートを敷いてレトルトカレーを作るだけでも子どもは喜びますよ。たかがそれだけのこと、やるかどうかの姿勢の違いです。自分はイクメンだという認識を捨て、子どもの世話を一から担う日を作りましょう。
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▶︎りゅうちぇるさん「家事育児は手伝うのではなく共有する意識を持って」
瀬地山 角先生
東京大学大学院総合文化研究所教授。専門はジェンダー論で、東大での人気講義No.1と評判。自身も2児の父として10年間保育園の送迎をし、現在も普段の夕食作りを担っている。
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撮影/杉本大希 ヘア・メーク/megu スタイリング/曽我一平 取材・文/宇野安紀子 イラスト/N.Ryosuke 編集/井上智明
*VERY2022年1月号「りゅうちぇるの「パパの子育て悩み相談室」」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。