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「性教育をごくありふれた会話にしたい」性教育サイト『命育』宮原由紀さんの挑戦

ママになり、日々の暮らしを回していくことに精一杯。…あれ、私の夢ってなんだっけ?そんな気持ちになっちゃうママたち!夢を堂々と語っていきましょう。世界で、日本で、働くママの夢を紹介していきます。今回は、いまママたちから注目を集める性教育サイト「命育(めいいく)」を立ち上げた宮原由紀さんにお話を伺いました。

※掲載中の情報はVERY2021年10月号掲載時のものです。

性教育サイト「命育」代表

宮原由紀さん

大学卒業後、リクルート、アマゾンなどメディアやインターネット企業を約15年経験し、現職。サイト運営のほか、学校・地域などと連携し多方面で活動。長女(9歳)、長男(7歳)、次男(4歳)の3児の母。著書『子どもと性の話、はじめませんか?―からだ・性・防犯・ネットリテラシーの伝え方』(CCCメディアハウス)

 

「『命育』を継続させて
性教育を、家族・親子の間で
ありふれたトピックにしたい」

性教育のサイト「命育」を立ち上げるまで、Amazonなど3社を渡り歩きました。子どもは3人。1、2人目の時は、保育園に預けることにも罪悪感を抱き、かといって時短で働くことにも葛藤を覚えていました。働きたい盛りに「早く帰りなさい」と親身になってもらえることもかえって辛い。かといって子どもがいようが結果さえ出せばOKな外資系のフラットな環境に移って、3人目を妊娠・出産しながら同じ結果を求められるのも、現実としては厳しくて…。モヤモヤしていた3人目の育休中、キャリアを変えたいと扉を叩いたのが、デジタルハリウッドで開講しているweb全般を学ぶ主婦・ママ専用のクラスでした。

私以外はほぼ結婚や出産で退職し、手に職をと切実な思いで夫を説得し、学びに来ている人たち。ともに子連れで数カ月学ぶなかで連帯感が生まれ、何かやろうと話していたんです。ひょんなことで性教育の話で盛り上がり、これだ!と。私も、子どもたちが性器に純粋な興味を持った時、うまく対応できなくて、つい叱ってしまったんです。ネット業界にいたこともあり検索すれば大体見つかると思っていたのに、2018年当時は性教育については素人のQ&Aくらいしかないことに驚き、信頼できる情報が必要だと切実に思いました。

それでみんなwebが作れるんだからと立ち上げたのが、「命育」です。ほどなくして私も独立。起業や会社経営の経験のある夫も背中を押してくれました。でも、肝心の中身を監修できる人がいなくて。多くの産婦人科の先生に声をかけても、専門外だからと断られいきなり壁にぶつかりました。資金面も問題だったため、クラウドファンディングを行ったのですが、賛同してくださった方の中に性教育について発信できる場を求めていた医師や専門家がいたんです。その方たちと一緒に、コンテンツを作ることができました。

ただ、サイトの質を保つためにも広告をつけることに懐疑的でもあり、この先1年はどうマネタイズし継続するか、一進一退でのチャレンジが続きそうです。いざこうして独立してみると、会社員時代に感じていたモヤモヤがすっかりなくなっていたことに気づきました。モヤモヤしていたのは、会社でも環境のせいでもなくて、私は働き方は自分で決めたいタイプだったからなんだな、と。会社員時代のように寝かしつけ後深夜2時まで仕事することはなくなり、今は子どもたちと一緒に寝起きできています。

命育のメンバーは現在20名ほどいて、みんな得意な分野で参画しているパラレルワーカー。自身の経験から、働き方が負担になっていないかヒアリングすることは大切にしています。性教育についてはこの数年で発信者は増えたように思いますが、実践できている人はまだまだ少ないと感じています。学校や園での講演サポートなど命育として活動の幅を広げていき、性教育について、もっと当たり前な、ごくありふれた会話になるまでがんばって活動を続けていきたいです。

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1.「命育」スタッフ居住地は逗子や遠くは石川県まで。デジタルハリウッドの卒業生のほか、サイトを見て一緒に何かしたいと来てくれたメンバーも多くいます。基本はリモートなので、会うのは数回目という方も。2.主婦・ママクラスを受講したデジタルハリウッド。今もイベントなどでお世話に。3.「命育」は、昨年から有料会員を導入しイベントや動画等を開始。4.パナソニックに企画協力した性教育しかけ絵本。5.NYのイベントにて。アメリカのNGO団体とコンテンツ提携を行い、国際基準の性教育のトピックも提供。

Her 24 hours
05:30 起床
06:00 朝ご飯
08:00 子どもたち送り出す
09:30 ランニング(週1回)
12:00 打ち合わせ
18:00 夕食
20:00 残った仕事をする
21:00 子どもたちと就寝


1.今年の夏、『子どもと性の話、はじめませんか?』を出版。2.書斎にある性教育関連の子ども向けの本は、遊びにきたお友達も興味津々で読んでいます。3.数年前の子どもたちの写真。3人で遊んでくれるので、その隙に、寝る前に仕事をしています。オンオフのメリハリはつけません(笑)。4.コロナ禍でも雨でも体操セットが活躍。5.朝、子どもたちが出かけた9時くらいからランニングに行くのが息抜きです。6.LoudesStyleのEMSマッサージシートは、くるくる丸めてどこへでも持っていけます。刺激が痛気持ちいいんです。

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撮影/杉本大希〈zecca〉 取材・文/有馬美穂 編集/鈴木恵子
*VERY2021年10月号「Me&MyLife」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。

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