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〝ながら聞き〟をしない
「1日に1回、顔を向き合って話すことだけは毎日欠かしませんでした。私は専業主婦でしたが、仕事を持つ忙しいママなら、夕食時でもお風呂の後でもいつでもいいので、料理したり、携帯を見ながらの〝ながら聞き〟ではなく、きちんと向かい合って話すことが大切。ゲームのことでも何でも、子どもが興味を持っていることに同じ目線で話すことで、子どもは親をよき理解者として心の扉を開いてくれます。話すことが生活の一部となることで、我が家は多感な年齢期にも気負いなく心の内を話してくれました」
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否定しない
「子どもが話している最中に絶対に頭ごなしに否定をしないこと。子どもの話の中には、大人からすると間違っていると即座に突っ込みたくなることも多々ありますが、頭ごなしに否定をすると子どもはそのまま心を閉ざしてしまいがち。まずは歩み寄り、そして結論を急がない。指示をするのではなく、たわいもない会話から子どもを誘導してあげることも大切です」
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他の子と比較しない
「親ってどこかで何か秀でたものを子どもに求めがちですが〝普通だっていいじゃん〟と思えるくらいの方が、むしろその先につながる子どもの〝好き〟を見つけてあげられるのではないかと思います。兄弟間でも言えることですが、できる子と比較をしない。〝できるよ〟〝大丈夫だよ〟など肯定する言葉が子どもの安心感を育み、自信を持って自分を発揮できる強さを育めるのでは」
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目は離さない
「幼い子どもが『見て見て!』ってよく言いますが、子どもはいくつになっても親に見ていてもらいたいもの。きちんと子どもを見ることって簡単なようで難しいこと。同じ目線で物事を見て、心から子どもを肯定し、正面から向き合ってあげることで、外で失敗したり、不安なことに直面しても強い心を育めるのではないでしょうか」
「野球が大好きな長男と泥んこになるのが嫌いだった次男のMatt。同じ親から生まれても個性はそれぞれ。2歳違いの兄弟育てと、プロ野球選手・桑田真澄の息子として期待されることから守ることに精一杯でした」
撮影/五十嵐 洋(静物) 取材・文/鍋嶋まどか 編集/井上智明
*VERY2021年9月号「Mattママに質問!「比べない子育て」どうやったらうまくいきますか?」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。