赤ちゃんの成長にとって質の良い睡眠をとることはとっても重要。1日の大半を寝て過ごす赤ちゃんにとって、寝具は大切なアイテムです。より心地よく赤ちゃんが過ごせるように、衛生面や安全性はもちろん、通気性など機能面にまでこだわって選びたいですよね。今回は、「そもそもどうしてベビー布団が必要なの?」という素朴な疑問から、上手な選び方のコツ、さらに厳選したオススメベビー布団まで集めてみました。これから赤ちゃんを迎える準備の参考にしてみてください!
ベビー布団は何で必要なの?
●赤ちゃんの脳と体の成長に睡眠は欠かせない
赤ちゃんの睡眠時間は新生児だと1日平均16時間といわれており、月齢が進むにつれて個人差はあるものの徐々に減っていきます。赤ちゃんは、脳が活発に働き夢を見ることの多い「レム睡眠」と眠りが深い「ノンレム睡眠」の睡眠サイクルが大人よりも小刻みに繰り返されます。特に「ノンレム睡眠」時に脳や身体の成長を促すホルモンを分泌されているので、質の良い睡眠は赤ちゃんの成長にとって欠かせないものなのです。
●大人用の柔らかい布団だと、骨がゆがんでしまうことも
骨や関節が柔らかい赤ちゃんを柔らかい布団で寝かせていると、体がアンバランスに沈み込んでしまい、正しい寝姿勢をキープしにくくなってしまいます。そのため、赤ちゃんの骨がゆがんでしまったり、血流が悪くなりがちに。成長の妨げにならないよう、大人には硬いと感じる程度の、適度な沈みと反発のある敷き布団が最適です。
●汗やおしっこにも対応した通気性と防湿性
生まれて間もない赤ちゃんはうまく汗をかくことができず体温調節が苦手で、寝返りができないので、睡眠時間が経つにつれ背中に熱がこもりがちになってしまいます。体温調節ができるようになっても、大人よりも新陳代謝が活発なので、寝汗をかきやすく、おむつのムレによる肌トラブルが起こりやすいんです。快適な睡眠を長く保つには、通気性や防湿性の良い布団を選ぶのも欠かせないポイントになります。
●硬い布団は事故防止の効果も
大人用のふかふかの敷き布団で赤ちゃんを寝かせていて心配なのは、窒息事故。寝返りが打てるようになると特に危なく、柔らかい敷き布団を使うと事故の危険性が高まります。適度に硬い敷き布団を選ぶことが赤ちゃんの安全を守ることにもなります。また、掛け布団の重さもポイント。赤ちゃんの顔にかかってしまう危険性を考えると、子ども用の軽いものを選びましょう。
ベビー布団の使い方・セッティング方法
●ほったらかしにするのは不衛生
ベビー布団は通気性や防湿性に優れているといっても、赤ちゃんは汗っかきです。放っておくと、カビやダニの発生につながるので、こまめに天日干ししたり乾燥しましょう。忙しくてわざわざ干す時間がつくれない場合は、掛け布団ならベビーベットの柵に掛けたり、敷き布団は立てかけるようにしておいて、湿気を逃すだけでもOKです。
●敷き布団も月に2回は洗濯を
汗を吸収したり、よだれやおもらしなどで汚れてしまいがちな敷き布団は、家庭用の洗濯機で手軽に洗えるものを選んでおくと、清潔に使えるのでおすすめです。毎日長時間、赤ちゃんが過ごす場所なので、月に2回程度、洗えると衛生面で安心ですね。
●掛布団はつけおき洗いでOK
自宅で洗える掛け布団の場合は、洗濯液がしっかりと浸透するつけおき洗いがおすすめです。たらいや洗面器にはおさまらないサイズばかりなので、浴槽を使うのが正解。浴槽の中に洗濯液をつくり、布団に洗濯液が染み渡るように手でやさしく押し洗いして。30〜40分程度つけ置きしたら、シャワーで丁寧にすすぎ、脱水は洗濯機を。そのまま平干しすればOKです!
選び方のポイント
●サイズで選ぶ
ベビー布団のサイズは、ミニサイズとレギュラーサイズの2種類が一般的。ベビーベッドのサイズや、使う年数で最適なサイズを選択しましょう。スタンダードなのは、敷き布団の長さが120cmのレギュラーサイズ。3〜4歳くらいまでお昼寝用の布団として長く使用できるのが魅力です。敷き布団の長さが90cmのミニベビーサイズは省スペースに設置したり、お昼寝など持ち運ぶことが多い場合にピッタリ。ただ、生後半年頃から1歳くらいまでで使えなくなってしまうので短期間の使用だと割り切って使う方におすすめです。
●敷き布団は硬さがあるものを選ぶ
敷き布団選びでおさえてほしいポイントは「適度な硬さ」「通気性・防湿性のよい素材」です。赤ちゃんの身体の成長を妨げず、窒息などの事故を防ぐには大人が硬いと感じる程度の硬さが◎。また、大人よりも新陳代謝が活発な赤ちゃんでも熱がこもりにくく、ムレにくい通気性・防湿性の高い素材だと、快適な環境で寝かせることができます。
●掛布団は軽いものを選ぶ
掛け布団は、赤ちゃんが手足を楽に動かせるくらい軽く圧迫感のないものを選ぶのがベスト。万が一、掛け布団が顔にかかってしまっても、窒息事故の回避につながります。その上、保温性が高く通気性や防カビなど機能性の高い素材を使用しているタイプなら、赤ちゃんの快眠をサポートしてくれるはずです。
●洗えるものを選ぶ
ミルクの吐きもどしやよだれ、おもらしなど、敷き布団だけでなく掛け布団も何かと汚れてしまいがちです。洗濯機で丸洗いできたり、自宅でつけおき洗いできるタイプだと、汚れたらその都度気軽に洗えるので衛生的で安心。清潔で快適な環境をつくることができます。
●普段使い用か昼寝のみか
生後4カ月頃までのねんね期は、旅行などにもベビー布団を持ち歩けると安心ですね。持ち運びに便利な、畳みやすいマットレスや収納バッグがついているタイプもあるのでおすすめ。それに3、4歳になると保育園や幼稚園で、お昼寝布団を用意しなければいけない場合も。そんな時にも一役買ってくれるはずです。
ベビー布団にオススメの素材は?
赤ちゃんの肌に直接触れるものなので、素材には要注意。肌に合わないもの、健康に良くないものだと、肌を傷つけてしまうかも。素材ごとの特徴をまずはよく知って、赤ちゃんが快適に過ごせるものを選びましょう。
《コットン》
吸水性や吸湿性の高いコットンは、汗っかきな赤ちゃんにはぴったりな素材。天然素材だから安心して使え、肌触りもいいので快適な睡眠環境をつくることができます。
《羽毛》
保温性が高く、ふんわりと軽い羽毛は真冬でも暖かく快適な睡眠をサポートしてくれます。一番軽い素材なので、窒息事故の危険は低いものの、赤ちゃんが羽毛アレルギーだった場合はもちろん使用することができません。また、洗濯機で洗えないものもあるので購入前にチェックしましょう。
《ポリエステル》
羽毛のように軽く、洗濯機で洗えるものが多い上に、羽毛の掛け布団よりリーズナブルな価格で購入できるのが嬉しいポイント。ただ、他の素材に比べて若干通気性は劣るので、ムレていないかこまめにチェックして、調節しましょう。また、しっかり乾かさないとカビが発生してしまうので、天日干しや洗濯後の乾燥は念入りに。
ホルムアルデヒドが入っているものもあるので注意!
ベビー用のアイテムは、厚生労働省が定めた厳しい安全基準のものにつくられているものの、中には赤ちゃんの肌に触れるとアレルギーや発疹を引き起こしてしまう可能性が高い化学物質が含まれている場合も。特にホルムアルデヒドには要注意。ホルムアルデヒドは水に溶けやすい物質のため、使用する前に一度洗う「水通し」をすることで除去することができます。商品の表示をしっかりチェックしましょう!
ベビー布団のおすすめアイテム・ブランド
1.ファミリア
洗えて崩れにくいから、可愛い上に手間いらず!
掛け布団の中綿はポリエステル100%。水洗い可能で、乾きが早く、型崩れなどが起きにくいのが魅力。敷き布団は軽く、沈み込みが少ないので背骨が曲がるのを防げる構造。2つ折りにたためるので収納しやすいのも嬉しい。直接肌にあたる布団カバーは肌触りの良いコットンで、ファミリアらしいやさしげな「くま」と「ウサギ」の刺繍が、素朴で可愛いデザインです。ブルーとピンクの2色展開。
【セット内容】掛け布団カバー、掛け布団、ピロー、敷き布団用フィッテッドシーツ、敷き布団用キルトパッド、防水シーツ、敷き布団
2.ミキハウス
高品質ダウンで保温性&通気性抜群!
通気性・吸湿性にも優れ、洗濯機で丸洗いできる羽毛掛け布団。敷布団は汗などの水分をすばやく吸収する吸水ポリエステルと、湿気がこもりにくい撥水ポリエステルの2層構造になっています。
【セット内容】掛ふとん、敷きふとん、ピロー
洗濯を繰り返しても効果が持続する抗菌・抗ウイルス加工を施しているうえに、ふんわりソフトな肌触りなので赤ちゃんの快眠をサポート。愛らしい動物柄の他に車や花などキュートなデザインもある。
【セット内容】掛け布団カバー・敷き布団カバー・ピローケース
3.コンビネクスト
一年を通して必要なものが丸ごと揃う!
掛け布団と敷き布団、ピローだけでなく、室温に合わせて加減できる綿毛布や6重ガーゼケットなど、1年を通してあると便利な寝具がセットに。シーツは洗い替え用に2枚つき、防水シーツやランドリーネットなど必要なものがまるっと揃っています。カバーやシーツなどは、パステルカラーの星とストライプの柄なので甘さが苦手なシンプル派におすすめ。
【セット内容】掛け布団、敷布団、防水透湿シーツ、キルトパット、掛け布団カバー、シーツ2枚、綿毛布、6重ガーゼケット、ピロー、清潔簡単切り替え防水シート、ランドリーネット
4.西川
寝具の老舗が作る、洗濯機で洗える+へたらないベビー布団セット
掛け布団・敷き布団ともに詰め物はポリエステルを使用。掛け布団は洗濯機で洗えます(ネット使用)。洗濯を繰り返してもヘタリにくい構造なので、清潔で寝心地の良い状態をキープできます。直接肌に触れるカバーは、国産天然素材の2重ガーゼ素材使用しふっくらとソフトな肌触りなのでセンシティブな赤ちゃんの肌にもなじみやすいです。
【セット内容】掛け布団、固綿敷き布団、掛け布団カバー、固綿敷き布団用シーツ、キルトパッド、ピロー
5.10mois
立体的な縫製や繊維構造で赤ちゃんの体にフィット
プティット・フルール・デ・シャンベビー布団セット / SOULEIADO ¥40,480(税込)〜
掛け布団・敷き布団ともに、ポリエステルを使用し軽くて通気性や速乾性に優れています。掛け布団は赤ちゃんの体をふんわりと包み込むような独自の立体裁断によって、フィット感が増し、保温性も抜群。体圧が分散しやすい構造の敷き布団は、赤ちゃんの柔らかい関節や骨に負担をかけず骨格形成に配慮。10moisには、ソレイアードのようなフランスのアンティークファブリックのようなデザインの他にも、肌に優しいオーガニックコットンやガーゼを使用した、ナチュラルテイストで可愛い布団カバーが豊富に揃っています。
【セット内容】掛け布団、固綿敷き布団、掛け布団カバー2枚、固綿敷き布団用シーツ2枚、ピロー、ピローカバー
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6.ファルスカ
どこでも持ち運べるベビー寝具
赤ちゃんの柔らかい背骨をサポートする高反発マットレスの上に、吸湿・吸汗成の高い綿パイルを使用した敷きパットと掛け布団をセットして使用。布団をセットしたままマットレスを2つに折り畳んで持ち歩けるので、どこでも赤ちゃんが使い慣れた布団で寝んねスペースをつくれます。別売りのジョイントマットレスを使えば、キッズ用寝具やプレイマットなど汎用性も広がり長く使えるのも魅力。
【セット内容】掛け布団、敷きパッド、掛け布団カバー、ピロー、ピローカバー、マットレス、マットレスカバー、スロープクッション、スロープクッションカバー、フレームセット、フレームカバーセット
7.カトージ
抗菌・抗ウイルス加工の安心安全なベビー布団
掛け布団・敷き布団には繰り返し洗濯してもヘタリにくく、軽くふんわりとしたクッション性の高さが魅力のポリエステルを使用。抗菌・抗ウイルス機能繊維加工「CLEANSE®/クレンゼ®」を施した生地を使用し、月と星柄のシンプルでインテリアになじみやすいデザイン。肌触りの良さはもちろん、通気性・吸水性も優れているので、快適な環境で寝かせることができます。
【セット内容】掛け布団、敷き布団、ピロー、掛け布団カバー、シーツ2枚
8.赤ちゃんの城
シンプルなデザインだから、性別を問わず使える
保温性が高く軽いポリエステル素材の掛け布団と、赤ちゃんの背骨をしっかり支えるエコホールサンドマット(高機能三層構造)で、適度な硬さと通気性・吸湿性抜群の敷き布団。直接触れる布団カバーは、吸水性が高く乾きやすい二重ガーゼを使用。中の掛け布団を抜けば、ガーゼケットとしても使えるのが 嬉しい。シンプルながらも、小さな星や月をポイントにしたかわいいデザインだから性別を問わず使えます。
【セット内容】掛布団、敷布団、ピロー、掛布団カバー、シーツ
9.HashkuDe(ハッシュクード)
オーガニックなのにリーズナブル!
ミニサイズ オーガニックダブルガーゼ
洗えるベビー布団7点set《9柄》【日本製】 (気球) ¥11,440(税込)
省スペースにも設置しやすいミニサイズで、掛け布団・ピローの中わたは家庭でも洗えるテイジンのウォシュロンわた(ポリエステル)を使用。カバーやシーツは全てオーガニックコットンを100%使用したダブルガーゼ。肌への刺激が少なく柔らかい生地で赤ちゃんを包んであげることができます。
【セット内容】掛け布団、敷き布団、掛け布団カバー、敷き布団シーツ、ピロー、ピローカバー、王冠ピロー
10.ノルディック スリープ
赤ちゃんの体の成長を“やさしく”サポート
①ノルディック スリープ ベビースカイ マットレス トッパー ¥ 18,370(税込)
②ノルディック スリープ ベビーピロー ¥ 4,950(税込)
③ノルディック スリープ ベビーデュベ ¥ 11,220(税込)
デンマークの寝具ブランド「ノルディック スリープ」が独自開発した通気性が高く、ふかふかな軽い素材を使用し、洗濯機で丸洗い・乾燥機の使用も可能。マットレスはカイロプラクターが設計し赤ちゃんの骨格の成長に合わせた構造に。別売りで、マットレスと同素材を使用した掛け布団とピローも。
※全て単品売り
ベビー布団で赤ちゃんの快適で安全な睡眠を!
睡眠は赤ちゃんの健やかな成長に大きく左右するので、より快適な環境を作り、質の良い睡眠をとらせてあげたいですよね。素材やお手入れの違いなどを赤ちゃんに適した特徴をチェックして、ベストなベビー布団を見つけてください!
取材・文/上原奈緒
※掲載の内容は、一部商品を除いて税抜価格で表記しています。
よくある質問
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ベビー布団はどうして必要?
快適な睡眠が必要な乳幼児ですが、汗やおしっこにも対応した通気性と防湿性がベビー布団のポイントです。
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ベビー布団と普通の布団は、何が違う?
通気性と防湿性もそうですが、事故防止のために硬い素材が使われていることが多いようです。
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赤ちゃんの睡眠中の危険は?
柔らかい布団を使うことで、窒息事故の危険性が高まります。そのため、ベビー布団は固めの素材が使われています。
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ベビー布団のお手入れはどうしたらいい?
放っておくと、カビやダニの発生につながるので、こまめに天日干ししたり乾燥しましょう。敷き布団も月に2回は洗うようにするのがオススメ。
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ベビー布団のサイズはどう選べばいい?
ベビー布団のサイズは使う機関によって違います。3〜4歳くらいまでの長い期間、お昼寝用の布団として長く使用できるレギュラーサイズがスタンダードです。