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山崎育三郎さん「“ちゃんと目を見て受け止める”が子どもには大事」

金曜ナイトドラマ『リエゾン−こどものこころ診療所−』で主演を務める山崎育三郎さん。発達障害などさまざまな生きづらさを抱える子どもたちとその親に寄り添う児童精神科医・佐山卓を演じています。第1話から涙を流したという声も聞くドラマの裏話や、山崎さん自身が演じるなかで気づいたことについて2回にわたってお届けします!

山崎育三郎さん1

子役の子もリラックスできる環境づくりをしたい

 

--髪の長い山崎さん、新鮮ですね!

このためにずっと伸ばしていたんです。ここまで伸ばすのは初めてなんですが、乾かすのが大変ですね……。

 

--ドラマ初回、2回泣きました。早くも次回が待ち遠しくて……。子役さんたちもたくさん出てきますが、どんなコミュニケーションを取っていますか?

ありがとうございます。子どもたちが自然に過ごしやすい環境を作ってあげたいと思っています。僕が10代のころ経験したようなミュージカルの稽古場は、とにかくピリピリしていて。スターが居並ぶなかで自分を解放しろと言われてもできない。そんな雰囲気がプレッシャーだったんです。もちろん、それはみんなが真剣だったからなのですが、自分が大人になったら、違った空間を作れたら良いなとずっと思っていました。同じ作品を作る仲間で年齢も先輩も後輩も関係ない、みんなで一つのチームで、全員が裸になれる空気感を作りたいなと。

 

--だから子役さんもあんなに伸び伸びしているんですね。

その前に今の子役の子たちがすごいんですよ。僕も子役から活動しているのですが、比べ物にならないくらい。活躍している子が集まっているのですが、お芝居はもちろん現場の居方も素晴らしくて。楽しんで現場にいてくれるので、その雰囲気のまま撮影に臨んでいます。ある種のドキュメンタリーを撮っているような感じ。だから「俺が引っ張るぞ」というよりは、みんなをしっかり見て、大丈夫かなと思う人がいたら話しかけたりはしますが、自由に表現できるリラックスした環境を作れたらと思っています。

 

--どんな会話をしているんですか?

今日学校どうだった?とかたわいもないことです。電車マニアの子がいたのですが、電車のことをしゃべるシーンが実際にあって、カメラを回す前から熱中して話しているんですよ。それがものすごくかわいくて、松本穂香ちゃんがツボにハマっちゃって何回もNGを出していました(笑)。

 

ただ話を聞く。抱きしめる……それがすごく大事なこと

 

--今回は児童精神科医という役柄ですね。

実際にパパ友・ママ友と交流するなかで、発達障害という言葉もよく耳にしていました。発達障害のお子さんと触れ合ったり、悩んでいるご両親とお話しすることもありました。自分の今の生活や人生にとってすごく身近な物語で、共感もできるし、だからこそよりグッと役に入っていけるというか。こんな寄り添い方をすればいいんだと、佐山さん(山崎育三郎さんが演じる佐山卓)に教えてもらうこともたくさんあります。

 

--「寄り添い」は大きなキーワードですよね。何か気づきはありましたか?

こうだからこうです!という解決方法を示すのではなくて、ただきちんと目を見て、相手が言っていることを何も言わずに受け止めてあげる、抱きしめてあげる。それって本当は誰でもできることなんですよね。でも忙しいと、自分の子どもに対してでさえ難しいこともあると思います。大切なことが何か、改めて気づかされています。

 

--子育ては「受け止める」「抱きしめる」積み重ねが大事と聞きますよね。

本当にその積み重ねで、それがあれば子どもは安心できて、本音が喋れるようになると思うんですよ。アメリカに留学していた時、当時ホストファミリーの子どもたちが4、5歳だったのですが、毎日お母さんお父さんが抱きしめて「愛しているよ、あなたが世界で一番美しいの」と伝えていました。子どもたちはすごく自己肯定感が高くて「育、写真撮って! このポーズ素敵だから!」と言ってくる。子どもの頃にそういう直接的な愛情表現をもらうことはその子のエネルギーになるんだ、強く生きていくことにつながるんだと感じました。だから「きちんと目を見て言葉を伝える」ことを意識して、自分も子どもたちに向き合っています。

 

山崎育三郎さん2

4兄弟全員、自信過剰なんです(笑)

 

--山崎さん自身は、幼少期に佐山さんのような存在に出会ったことはありますか?

それで言えば、母親ですね。僕はシャイでおとなしい子どもだったのですが、部屋で歌っていた声がいいと褒めてくれて、小3の時に歌を習わせてもらいました。母はすごく愛情表現もする人で、自信をつけさせる言葉や環境を用意してくれていましたね。100%愛されているという自信があるから、外に出た時に強い気持ちで挑んでいけるんです。結果僕は「ミュージカル界一のポジティブ人間」と言われてまして(笑)、落ち込んだりすることも基本ないんですよ。

 

--山崎さんは、確か4兄弟ですよね?

そうです。母はすごい大変だったと思いますが、おかげで4人が全員自信過剰なので(笑)。みんな気持ちが強くて、個性も一人一人違います。僕も母のように向き合いたいですね。

 

--“ポジティブ人間”である山崎さんに、苦手なことってあるんですか?

なんだろう……悩みますね(笑)。あまりネガティブに捉えないんですよ。できないことが出てきたら、かえってやりたい!こんなのがあるんだという気持ちになります。あ、トマトとカラスは苦手です(笑)。

 

>>後編に続く

山崎育三郎
1986年1月18日生まれ、東京都出身。19歳の時ミュージカル『レ・ミゼラブル』のマリウス役に抜擢される。以後、ミュージカルや映画、MCなど多岐にわたり活躍を続ける。映画『イチケイのカラス』が全国公開中。主演ドラマ『リエゾン−こどものこころ診療所−』(毎週金曜23:15〜全国テレビ朝日系にて放送中*一部地域で放送時間が異なる)は現在放送中。

撮影/相澤琢磨 取材・文/有馬美穂

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