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高校生記者・川中だいじさん「誰にも遠慮せずに書きたいことを書くがモットー」取材を続ける原動力とは?

『日本中学生新聞』というメディアを立ち上げた、川中だいじさんを知っていますか?小学3年生の時に政治に関心を持ち、記者として取材、発信を続けています。「現場取材でしか分からないことがある」という川中さんの姿勢に感銘を受け、川中さんに会いに大阪へ行ってきました!

高校生記者 川中だいじさん
憲法改正、子どもの権利条約、副首都構想。
「VERYママはこのニュース知ってますか?」

カメラを構えている高校生記者の川中だいじさん

・知りたい思いが消えないから取材を続けている
・「かかりつけの政治家」が一人ひとりにいればいい
・取材する方の目の奥に映っているものを知りたい

高校生の川中さん、
なぜ政治に興味が?なぜ記者に?

最初に政治に興味を持ったのは小学校3年生の時。2019年の参議院選挙で選挙カーに手を振ると「可愛い男の子から手を振り返していただきました」と言われ、不思議に思いました。はじめは選挙の仕組みが分からなかったのですが、両親が演説を聴きに行くのについて行ったりするうち、だんだんと分かるように。
本格的に取材を始めたのは23年。修学旅行で出会った被爆者の思いを受けて、G7広島サミットで「核兵器禁止条約に批准しないのですか」と当時の首相に質問するためでした。取材申請のためには実績が必要で「日本中学生新聞」を立ち上げたんです。結局、学生だから、法人じゃないからと許可は下りずに悔しい思いをしました。しかし、この悔しい思いが原動力となり、今も取材を続けています。
活動しているといろんな言葉に出合います。ただ僕は生徒会選挙に落選しても、恋愛で失敗しても、切り替えが上手いポジティブモンスター!考えの違いを面白がっている部分があるのは、僕が大阪人だからかもしれません。

川中だいじさんが
VERYママに知っていてほしい
3つのニュースキーワード

憲法改正

高校生記者の川中だいじさん

「子育てみたいに大変なことは、小言で終わらせずにどんどん言っていいと思う」

僕は憲法の中でも平和主義を規定している9条に関心を持っています。戦力を保持しない、自衛戦争すら認めないというのが憲法の本旨だったはずですが、時の為政者により国民の総意なく憲法の解釈変更が行われてきました。憲法改正の動きがある今だからこそ、もし日本が他国から攻められた場合、自衛としての戦争はするのかしないのか市民一人ひとりが日本の平和主義はどうあるべきか考えなきゃいけないと思うんです。戦後81年、戦争を経験した方が総人口の約11%になり僕たちがその声を聴ける最後の世代になってしまいました。その思いを語り継いで、平和な日本で暮らすためにも日本の戦争被害と加害の両方をよく学び、子どもたちに何を残したいのか自分ごととして捉えてもらいたいです。

 

子どもの権利条約

高校生記者の川中だいじさん

「親に言われてというより、勝手に図書館に行ったりネットで調べたりしています」

政治が大好きな僕は小学生の時に「学校で政治の話をしてはいけません」と、とある先生に怒られたことがあるんです。政治は生活に直結しているのになぜ怒られるのか、僕は悪いことをしているのだろうかとずっとモヤモヤしていました。どうにかこの理不尽に反論できないかと考えていた時に見つけたのが「子どもの権利条約」です。その12条に、子どもには、自分の意見を表明する権利があると書かれています。これを見つけた時は、世界は僕に味方してくれていると思いましたが、その先生には理解してもらえませんでした。G7広島サミットの取材申請を断られた時のみならず、今でも「子どもだから」を理由とする納得がいかない出来事はあります。これは日本に子どもの権利が浸透していない証拠。子どもも大人と等しく権利を持っていることは日本国憲法でも定められています。このことは子ども自身も自覚しなければならないことです。僕も子どもの一人として声を上げ続けたいです。

 

副首都構想

首都機能をバックアップする地域をつくり、東京への一極集中を是正しようというのが副首都構想です。30年の間に60〜90%の確率で発生すると言われている南海トラフ地震は想定せず、富士山の噴火と首都直下地震のみを想定して議論が進んでいます。「都構想」を推し進めたいばかりに大阪ありきで議論が進んでいますが、本当にそれでいいのかなって思うんです。大災害を想定するならば、南海トラフの被害も鑑みて札幌や福岡などの日本海側の都市こそ副首都にふさわしいんじゃないかって。7月24日に副首都構想の関連法が成立したので、これから議論が進んでいくのだと思います。みなさんの住む街が副首都になる可能性もあるので動向に注目してもらいたいです。

議論と言い争いは違う。
少数意見も多数意見も
全部マルだと思う

カメラを持っている高校生記者の川中だいじさん

日本では家庭や学校で政治を話題にすることを避けがちです。意見が対立することも多い話題ですし、対立すること自体が苦手という方もいるのかもしれません。でも僕は互いを尊重しあって議論することは素晴らしいと思う。何ごとも「マルかバツか」と判断してしまいがちですが、僕は全員の意見がマルなんだと考えています。
政治はとっつきにくい話題なのかもしれません。でも、最近ハイブランドのバッグが高くなっているという話題ならどうでしょう。この背景には、長引くロシア・ウクライナ戦争で空路が限られ、輸送費が上がっているという国際政治の問題があります。角度を変えると、少し身近に感じませんか。なので、まずは朝晩にテレビでニュースを見るのはどうでしょう? そして、気になるトピックを見つけたら、僕の両親がしてくれたように食卓で家族の話題にしてみてください。ニュースを自分ごとに感じた時に政治が一気に面白くなるはずです!

川中だいじさん
2010年生まれ、大阪市出身。23年に「日本中学生新聞」を創刊した。将来の目標は政治家かジャーナリストになること。現在高校1年生。

『こちら日本中学生新聞』
¥1,980 柏書房
川中さんが当時14歳の中学生目線で日本政治の今を追ったルポルタージュ。自らの生徒会選挙を学校民主主義の視点でまとめた「潜入」ルポは必読。

撮影/山口陽平 取材・文/石川仁美 編集/中台麻理恵
*VERY2026年10月号『高校生記者 川中だいじさん「VERYママはこのニュース、知ってますか?」』より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のもので、変更になっている場合や商品は販売終了している場合がございます。

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