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VERY February 2021

VERY

February 2021

2021年1月7日発売

780円(税込)

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青山祐子ブログ「香港で味わう日本の旬」

香港は新規コロナ感染者が1日100人を超え、再び罰則付きの厳しい規制が始まりました。

学校は全てオンライン授業へ。子供達の学校は、予定を早め12月11日を最後に冬休みに入っています。スポーツ施設が閉鎖され、外出は二人までに制限されたので、テニスも、サッカーも、ラグビーもできなくなってしまいました。

公式戦が始まったところだったのでとても残念です。

香港への入境規制は二週間指定ホテルで完全隔離検疫と厳しく、

子供がいるため、帰国どころか香港から出られない状況が1年近く続きます。

レストランは午後6時までの営業、各テーブル2人まで、店の半分以下の人数に制限され、厳しい経営を強いられていますが、夕方4時からディナーを始めてくださり、日本に帰れなくても、美味しい食事に癒されています。

 

香港には世界トップレベルの素晴らしいレストランが数多くあります。

ここ数年日本の有名店が次々に香港に進出しています。

老舗の割烹料理、寿司など高級店に加え、ラーメン、パン屋、ケーキ屋、モスバーガー、丸亀製麺、銀だこのようなファストフードもあります。

量販店Don Don Donkiも数ヶ月前に数店舗オープンし、日本に住んでいるような感覚でお弁当、生鮮食品から日用品まで買えます。

 

日本の食材は豊富で、日本からの農林水産物の輸出先は、香港が世界で一番多く(二位中国、三位アメリカ)、朝、日本の市場に並んだ魚がその日の午後に香港へ届けられます。

生きた鮎、生きた鰻、生きたスッポンを料理していただいたこともあり、新鮮さをそのまま届ける輸送技術はかなり進歩しています。

日本の食材はとても人気があり、和食にとどまらず、フレンチ、イタリアン、広東料理、北京料理、上海料理など頻繁に使われます。

こだわる店では、日本の生産者から直接買い付けたり、水も日本から持ってきたりと、

美味しさを極めるための努力を惜しみません。

和牛をイタリアンで
日本のサンマをフレンチで
和食材を活かしたフレンチ
真鯛をフレンチで

ところが、春以降コロナ拡大の影響で日本食材の輸送は大きな打撃を受けています。

通常では、日本の新鮮な食材は乗客の乗った旅客機の空いているスペースを利用し、輸送コストを抑えて空輸されていました。コロナ禍では旅客便が大幅に削減され、一時は日本食材が香港に届かないと心配され買い占めが起きました。しかし、香港和食協会が早い段階から食材を運ぶための資金とルートの確保に奔走したことで、現在も毎日新鮮な和食材が香港へ届けられているのです。

 

 

そうした背景を考えると、

香港でいただく一品一品には、日本の生産者から香港で料理されるまで、たくさんの人達の努力が込められ、よりありがたく味わい深いです。

日本政府は、「農林水産物・食品の輸出額を1兆円に伸ばす」という目標を掲げています。人口減少する日本国内から、世界の食市場へマーケット拡大の目をむけているのです。

2013年のユネスコ無形文化遺産登録された「和食」。

特に香港では和食の楽しみ方が、より本物志向が強くなっているように感じます。

香港で15年以上前から営業する京都出身の寿司屋さんは、一昔前は香港人の舌に合わせていたが、5年前くらいから本物をもとめられるようになったので、自分が美味しいと思える技を追求できるようになったと話します。

 

香港から日本まで飛行機で3時間余りという近さもあって、

季節ごとに旬の味を求めて毎年二十回近く日本に旅行する知人もいます。

奈良県吉野へ桜見物、愛媛へみかん狩り、菅平へドライブ、日本各地のレストランへ出かけ最高の料理を堪能しています。

舌の肥えた香港人が多くなるほど、香港のレストランのレベルも高くなってきます。

 

コロナが収束した後、日本の優れた味を香港を始め海外でさらにどう展開できるか、

私も含めてたくさんの人達が楽しみに待っています。

 

今年は新型コロナに振り回された1年でしたが、

医療関係の皆様、コロナ禍の厳しい状況でも頑張り続ける生産者、物流、飲食業の皆様にも心より感謝いたします。

ワクチン摂取が始まり、明るい兆しが見え始めた来年こそは、

良い年になりますよう願っています。

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