中国の伝統医学では、秋がもっとも便秘になりやすい季節ということで、10月は「便秘」をテーマにした薬膳レシピを4週にわたってご紹介しています。
第2週目は、４タイプある便秘の中でも「虚秘（きょひ）」と呼ばれる、体力・エネルギーが不足している方におすすめの便秘解消レシピです。
便秘のタイプはこの4つ！
■気秘（きひ）：ストレスによるもの。旅行など環境が変わると出ないのはこのタイプ
■虚秘（きょひ）：体力不足によるもの。女性やお年寄りに多い
■熱秘（ねっぴ）：体内の熱よるもの。便が乾いて出にくくなる
■冷秘（れいひ）：体内の冷えによるもの。大腸の動きが悪くなる
実際に悩む方は本当につらいと市販の便秘薬に頼ることも多いと思います。が、市販薬の多くは“冷やして出す”もの（水分を多く含む状態で排泄され、腹痛を伴います）。熱秘（ねっぴ）タイプ以外の方は腸の冷えを助長するので、毎日のように使うことは避け、なるべく食材で整えましょう。
◉今週は「虚秘（きょひ）」タイプのレシピ
さつまいもといちじくのヨーグルトサラダ
エネルギー不足タイプの便秘解消
ポイントは「気を補う」こと
便を出すためのエネルギーが足りないのがこのタイプ。女性やお年寄りに多くみられます。他にも疲れやすい、風邪をひきやすい、肌にハリがない、発声することが億劫で声が通らない、すぐに息切れする、汗が止まらない、月経が長引くなどもパワー不足の方の特徴。これらはすべて体のエネルギーとなる「気」が足りていないことが原因なので気を補う食材を摂りましょう。
というわけで今週は、体の気を補うさつまいもを使ったレシピをご紹介。今が旬のさつまいもは便秘解消食材としてもおなじみですね。おなじく便通に良いいちじくやヨーグルトと組み合わせた華やかなサラダは、おもてなしにもぴったりです！
◉材料（２人前）
さつまいも…1／2本 約150g
いちじく…2個
生ハム…20g
ヨーグルト（プレーン）…大さじ2
オリーブ油…大さじ1
塩…ふたつまみ
粗挽き黒こしょう…適量
パルミジャーノレッジャーノ…お好みで
◉つくり方
- さつまいもは小さめ一口大の乱切りにする。水に10分ほどさらしてアクを抜き、水気を切って耐熱のボウルに入れる。ふんわりとラップをして600Wの電子レンジで4分加熱する。大きめのものに竹串をさしてすっと通ればOK。粗熱がとれたらラップをしたまま冷蔵庫で冷やす。
- いちじくは先端を落として皮を剥き6等分に切る。生ハムは食べやすい大きさにちぎる。
- ①の水気を切りオリーブ油をまぶし、ヨーグルトと塩を加え和える。全体が馴染んだらいちじくと生ハムを加えさっと和える。器に盛り、黒こしょうをかけ、お好みでパルミジャーノレッジャーノを散らす。
このレシピのポイント
✔️さつまいもは気を補いながら体液を作るので秋の乾燥対策もできます。
✔️熟したいちじくはとても柔らかいので優しく扱いましょう。サラダに入れたあとも優しく和えてください。
✔️お好みでナッツ類（くるみ、アーモンド、カシューナッツなど）やハーブを加えても◎。
今週のキー食材をおさらい
◆さつまいも、いちじく：気を補う、便通をよくする
Nanako Saito
教室情報はInstagramにて。Instagram＠nanako.yakuzen
