VERY September 2022

VERY

September 2022

2022年8月5日発売

780円(税込)

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【産後の尿漏れ】起こる原因は?これって治せる?専門家に聞いてみた!

「私がまさか失禁!?」いざ我が身に降りかかると驚きを隠せないママも多い尿漏れ。まずはその仕組みを理解して、対策を練るのがよさそうです。尿漏れの原因やメカニズムについて専門家に聞きました。

【こんな瞬間あるある】尿漏れエピソード3

悩んでいるのはあなただけじゃない!

episode1

T.Nさん 37歳
9歳・0歳男の子のママ

普通にくしゃみとか、思いっきり笑ったりすると尿漏れしました。そこからナプキンやおりものシートを使う毎日でした……。

episode2

S.Mさん 36歳
8歳・5歳男の子のママ

頻繁ではないけど、たまに。重たいものを下ろした瞬間や、思わず笑ってしまった時など、想定外のタイミングに……。不安な時はおりものシートを使いましたが、本当にいつなるかわからないのが怖かった。

U.Sさん 39歳
9歳男の子・5歳女の子のママ

尿漏れというよりは尿意が近くなった感は妊娠前から! 尿意が近くて出かける時怖いので、体に良くないと思いつつもできるだけ水分を取らないでいたりします。

episode3

Y.Rさん 37歳
6歳女の子・4歳・0歳男の子のママ

先日、トイレで用をたし、ちゃんと拭いて、立って歩き始めたら、若干漏れた感じがあって……びっくりしました! トイレに戻ったら、思ったほどではなかったけど、立ち上がった後の尿漏れ感は初めてだったので、衝撃と、ショックでした。

H.Yさん 36歳
6歳男の子・4歳女の子のママ

悩んでた悩んでた! 産後2年くらいは悩んでいました。飛んだり跳ねたりとか、走ったり、あと、もーーっ!とか怒って大きな声を出した時に漏れたりしてつらかったです。

【尿漏れQ&A】専門家に聞いてみました

\聞きづらかった質問を/

泌尿器科の先生代表質問!

悩んでいるのは私だけ? ママ友に相談するのも恥ずかしい……と思っているママたちを代表して、泌尿器科の佐藤院長に質問してきました! 泌尿器科に行く機会はあまりないかもしれませんが、個人差もあるので、改善への第一歩として相談に行くと安心です。

女性と子ども専門のひにょうき科
自由が丘ウロケアクリニック

佐藤亜耶院長

男性のイメージが強い泌尿器科を女性が通いやすく、相談しやすいようにしたいと当クリニックを2019年に開院。ご自身も2児の母であり、産前産後の尿漏れなども含めた女性特有の悩みなどを気軽に相談できる数少ない泌尿器科の院長。

Q.産後の尿漏れって
どうしておきるの?

A. 尿漏れには「切迫性尿失禁」と「腹圧性尿失禁」のふたつがあります。「切迫性尿失禁」はダメージを受けた膀胱の神経が過敏になって尿を溜めにくくなり、それが原因で漏れてしまう状態のことです。産後に関しては多くの場合で「腹圧性尿失禁」だと言われています。これは尿道の出口が緩むことによって、ジャンプしたり、くしゃみしたりなど、圧力がかかった時に耐えきれなくて漏れてしまうという状態なんです。出産すると骨盤底筋という骨盤を支えるハンモック状の筋肉が緩んでしまいます。妊娠しているだけでも赤ちゃんの重みで緩むのですが、特に出産の時に赤ちゃんを出すために広がり、さらに緩みます。骨盤底筋の中には膣や肛門、尿道が通っているので全体が緩み臓器自体も落ちてきて漏れやすくなってしまいます。

Q.どのくらいの人が産後尿漏れに
悩んでいるんでしょうか?

A. 実は半分以上の方が妊娠中から産後まで尿漏れや頻尿に悩まされているんです! 特に高齢出産の方や出産回数の多い方はなりやすいかもしれません。会陰切開された方や吸引分娩・鉗子分娩された方は特に骨盤底筋にダメージが出るため漏れだけではなく、子宮や膀胱が膣から出てくる骨盤臓器脱という状態になるリスクも高くなります。

Q.病院を受診する
目安はありますか?

A. 漏れて困ったと思ったら、一人で悩まずに泌尿器科に行って相談することが大切です。ひどくなってから行くということではなく、気になったらすぐに受診してみることがいいと思います。もちろん最初気になった時に骨盤底筋体操というトレーニングをして経過をみても結構です。どんな状態であっても気になったら一度専門家に聞くことで安心できると思うので受診してみてはいかがでしょうか。

Q.尿漏れは改善できるのでしょうか?
改善させるためにできることや、
悪化させる可能性があってしない
ほうがいいことなどありますか?

A. 個人差はあると思うのですが、基本的には一時的なことが多いので、1~3カ月くらいで大体の方は良くなります。でも治らない方もいらっしゃいますし、治ったとしても年を重ねていき、更年期に近づいたりすると尿漏れが再発することもあります。改善、予防もかねて骨盤底筋を鍛え続けることは大切だと思います。まずおすすめしているのが「骨盤底筋体操」です。どこにいてもできるトレーニングなのですが、お尻の穴をぎゅーっと締めて、緩めるというとてもシンプルな体操です。回数や姿勢など方法は色々あるのですが、私がおすすめするのは3秒締めて×3秒緩める方法です。これを10回やって1セットと考えてこのセットを1日かけて5~10回はしてみてください。いつやっても周りからはわからないので、会社に行く時、料理している時など空いている時間に意識してみてください。それでも気になる方にはレーザー治療、超音波治療や尿道を締める薬を処方したり、手術などの治療方法もありますので、まずは専門医に受診して相談してみてはいかがでしょうか。

骨盤底筋に負担をかけると漏れを悪化させてしまうので、次のことには注意してほしいです。まずは重いものを持ったり、おなかに負荷がかかることはやめる。便秘も良くないです。便を出す時にやはりお腹に力が入ってしまうので、便秘の方は、便がやわらかくなるお薬なども処方してもらえます。体重を増やさないこともとても大切です! ただ運動と言ってもスクワットや腹筋、ランニングなどは骨盤底筋には逆効果なので、ヨガなどのインナーマッスルを鍛える運動が一番良いと思います。

【尿漏れ対処法】インナーマッスルを鍛えるヨガポーズ3

\専門家もすすめる/

インナーマッスル
鍛えてみよう

インナーマッスルを鍛える大切さはわかっていてもどんなことをしたら良いのかわからないので、ヨガ講師の今井祐子先生に尿漏れに効くヨガポーズを教えていただきました。各ポーズは全て骨盤底筋に働きかけており、直接ではなくても骨盤底筋と連動している筋肉に効きます。

※これらのヨガのポーズは自然分娩の方は産後3カ月以降、帝王切開の方は傷口が癒えてから産後6カ月以降を目安に、ご自身の体の様子を見ながら焦らずゆっくり始めてください。

ヨガ講師 今井祐子さん

ストレスマネージメントのために始めたヨガを通して自分自身と向き合う時間の大切さを教わり、ヨガインストラクターとしての活動をスタート。ライフステージに寄り添った、しなやかで安定した心と体づくりをモットーにクラスを提供する傍ら、マインドフルネスメディテーションの提唱者デイヴィッド・ニックターン氏に師事し、日常生活に取り入れやすい瞑想を紹介している。ヨガ本の監訳やフィットネスブランドのアンバサダーなども務め、プライベートでは1児の母として奮闘中。

各ポーズ、
ゆったり5呼吸してみましょう。
ポーズ中は体の全体像をとらえながら、
「 」の部位を特にしっかりと意識してみてください

トラのポーズ

四つん這いになり、左足を後ろへ右手を前に伸ばし、手足を前後に引き伸ばすようにします。「お腹」を引き入れて、「体幹」でバランスをとって支えましょう。反対の手足も同様にして行います。このポーズは腹横筋に効きます。

橋のポーズ

仰向けで膝を立て、太ももの間にピラティスボールなどの軽めのボールやヨガブロック、丸めたバスタオルなどを挟みます。両手は手のひら下向きにして体の横へ。足の裏で床を押しながら「お尻」を使って骨盤を持ち上げ、ボールが落ちないように「ももの内側」をしっかり意識しましょう。このポーズは内転筋群と大臀筋に効きます。

バッタのポーズ

うつ伏せになり、すねの間にピラティスボールや丸めたバスタオルを挟みます。両手を後ろで組み、後方へひっぱるようにしながら胸を起こします。「背骨の後側」を使っている感覚です。この時恥骨で床を押しておへそを引き上げ、腰を守りましょう。ボールが落ちないように「脚の内側」を意識して、つま先を後ろへ伸ばしながら脚を少し床から離してみましょう。このポーズは多裂筋、内転筋群、大臀筋に効きます。

イラスト/カツヤマケイコ 取材・文/近藤真梨奈 編集/フォレスト・ガンプJr.
*VERY2022年5月号「産後の尿漏れ、これって治せる?」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。

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