子育て中は、気がつくと家族優先で慌ただしく過ごしがちなママですが、新しい年、思い切って優先順位を「自分」にする時間を作ってみませんか? ママがハッピーであれば、自然と家族もハッピーになれるはず。VERY2021年2月号では2020年のいつもと違う暮らしのなかで変化して辿り着いた、VERYモデルたちの〝私ファースト〟願望についてご紹介。今回は、2020年の記事「結婚11年目で家庭内ジェンダーに気づいた」も話題になった牧野紗弥さんです。
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夫婦別姓にすることで、
もっといい家族の形を見つけたい!
今年の終わりを見据え、家族で話し合い
準備を進めているところ
家庭内ジェンダーについて、考えるようになった2020年は私の中の変革期でした。「夫が外で稼いで、妻が家庭を守る」という我が家に残る固定観念と闘い、夫との関係も自分が舵を取り変化させた年。言葉の問題ではありませんが一度意識をすると夫のことを外で「主人」と呼ぶことはなくなりました。
家族における「ママ」という言葉もまた、無意識に役割を与えてしまう呼称なのではと最近思います。「ママ靴取って」「ママ体操服どこだっけ」「ママお水飲みたい」。母としての役割もママである自分も大好きですが「ママ」と呼ばれることでやらなきゃいけないことが当たり前に付いてくるのはおかしいなと。だから家ではパパがママでも子どもたちがママでも次男がママでもいいんだよ、と言っています。
それでみんなが「『〇〇ママ』として家事や姉弟の面倒を見ることもあります。そういうふうに考えてくると、姓について考えることもまた自然な流れでした。思えば、ほぼ専業主婦時代を含め結婚して11年経ちますが、自分が夫の『姓』を名乗る違和感をずっと感じていました。それを取り払ったときにどんな自分、夫婦、家族になれるだろうと、明るい未来が思い描けたんです。そこから家族に『夫婦別姓』を提案。「法律婚」から「事実婚」の形に変えることになるので法律上は籍を抜くことに。そこまでたどり着けるのか、手続きやその後自分や家族に起きうる変化など沢山調べて弁護士さんにも相談。メリットだけでなく、デメリットもあります。でもその先にある家族の形がいいという信念を自分なりに持っていたので、揺らぎませんでした。
「どんな母親(ひと)になりたいか?」と自身に問いかけるとき、自立していて、しなやかな意思を持って行動する、そんな母親(ひと)でいたいから、自分の中に生じた違和感をなおざりにせず向き合っていきたい。だからこそ、自分の考えは家族に共有します。一方的に押し付けることはしたくない、大切なのは家族みんなで話し合って、自分たちの中でより良いゴールを見つけること。私は、家族は個の集合体だと考えているので、家族のメンバーそれぞれが家族全体を上から俯瞰して見られるようになるのが理想。今も子どもは「子ども」として扱っておらず一人の「人」として、対等に話をしています。みんなが家族の役割に縛られず、それぞれの個性や強みを生かすことができたら最高。そのために見つけた形なら、いいじゃない! 今後、生活スタイルは何も変わらないし私はもちろん、家族もみなポジティブに考えています。
コート¥110,000(マディソンブルー/ドローイング ナンバーズ 南青山店)カーディガン¥25,000(THIRD MAGAZINE)パンツ¥33,000(セオリー/リンク・セオリー・ジャパン)コインネックレス¥135,000 ブレスレット¥94,000 バングル¥135,000(すべてGIGI/ホワイトオフィス)ローファー¥44,500(アバウト アリアンヌ/アイクエスト ショールーム)その他/本人私物
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撮影/花盛友里 スタイリング/石関靖子 ヘア・メーク/RYO 取材・文/攝待えり 編集/藤田摩吏子
*VERY2021年2月号「家族を支えるママこそ『自分』を顧みてもいいじゃない! 2021年、『私ファースト』でいこう」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。