毎週、親子の楽しい遊びをご紹介しているVERYweb「こども遊び研究所」。今週は井出武尊さんが、ねんどを使った遊び方をご紹介します。
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ねんどで10秒チャレンジ!
瞬時に形が変わるのが魅力のねんどは、子どもにとって良い素材の一つです。2〜3歳の頃ならばこねる、伸ばす等、触って遊ぶ「感触遊び」の道具として、4歳くらいになってくれば具体的に何かを表現するための「造形遊び」として、あるいはおままごとの道具にもなったりと、年齢や用途に応じて遊び方が変化する万能な素材です。
子どもの触覚はとても早くから成熟する感覚器の一つで、子どもたちは触れることで環境を知ろうとします。赤ちゃんが何でも触りたがるのはこのためですね。
「ねんど遊びはちょっと大変」「どう遊べばいいかわからない」という方に今日はとっても簡単なねんどの使い方をご紹介します。題して「ねんどで10秒チャレンジ」。10秒で遊べるってことです(笑)。
ねんどを用意します。最近は様々な原材料のねんどがありそれぞれに特徴あります。小麦のアレルギーの不安がある方は寒天ねんどを試してみてください。寒天はアレルギーの心配がとても少ない素材です。
親子で何を作るかテーマを決めます。犬、魚、ハンバーガー、いちご、おうちなど、子どもでもパッと形が想起できるものが良いですね。「よーいスタート!」でゆっくり10数えます。その間に完成させるというもの。これは10秒チャレンジのネコ。ギリギリ見える?
10秒で作らなくてはいけませんから、誰がやっても上手にはできません。だからこそ技術の差は無くなってみんなで楽しく遊べます。今度はおにぎり。これは簡単。
子どもたちは集中すると視野が狭くなりがちです。ねんどなども細部から急に作り始めたりしますが、これならば10秒で完成させないといけないわけですから、全体像と特徴をざっくりと捉えようとします。観察の仕方を学ぶという点でも良い遊びになりそう。これはバナナです。ちょっと違うものに見えるような…。
ゲーム感覚でクイズのようにしても楽しい。お題を口にせずに10秒で作ったら「これなーんだ?」相手がわかるように作るのがポイント。伝えるって難しい。これはキリン。特徴をよく捉えてます。
子どもが作ったものに対して何か言葉をかけることもとっても大切。「上手だねー」とか「そっくりだね!」とか簡単な言葉でも良いのですが、作ったのに無反応では子どもも楽しくありません。クイズ形式ならば自然と会話も増えそうです。
形の似たものを作るのもおすすめ。どこにそのものの特徴が表れているのか?まあるいトマトとリンゴ、作り分けることができるかな?
ねんどがなければ、積み木やブロックでも代用ができます。折り紙でも楽しいですね。手を使って遊ぶことは大きな学びにつながると思います。ご家庭にあるもので楽しんでみてください。
遊んでみた様子は、ぜひ#takeruide #VERYこども遊び研究所 のハッシュタグをつけてInstagramにアップしてくださいね!
\教えてくれたのは/
◉井出武尊さん Takeru IDE
2004年東京藝術大学先端芸術表現科卒業。子どもと遊びの企業にて多数のプロジェクトに携わり、15年以上にわたって子どもの遊具や遊び場のデザインを手がける。幼少期における表現活動の重要性を感じており、遊びのプログラムの開発、ノウハウの提供、情報発信などに幅広く従事。子どもの表現教育のためのミュージアム設立が目標。2021年1月現在、5歳の娘と毎日遊ぶ様子がSNSを通じてママたちの関心を集めている。Instagram:@takeru_ide