家事育児は〝手伝う〟から〝シェアする〟時代に。頑張るパパの悩みに応える連載の第4回。RYUCHELL(りゅうちぇる)さんの愛ある叱咤激励と、ジェンダー論のプロ・東大人気No.1講義の瀬地山 角先生の分析を、ぜひ夫婦でシェアしてみてください。
今月の悩めるパパ ④
堀田 優さん(仮)/34歳。エンタメ系会社勤務。趣味はゲームで、夜のゲームタイムが至福のひととき。定期的に娘を預けて夫婦二人の時間も大事にしている。同い年の妻とはクラブで知り合い一目惚れ。
家事育児を頼まれたら、自分のやり方とタイミングでやりたいのに、妻にあれこれ言われるのが不満です
僕に海外赴任の予定があるので妻は専業主婦、2歳半の娘がいます。平日は妻におまかせですが、休日は掃除や洗い物、娘と水族館に出かけるなどをしています。会社の同期や上司から褒められるので自分はイクメンだと思うのですが、妻は「娘とすごす時にスマホばかり見る」「頼んだことをすぐやらない」「私が一人で外出する時に食事や荷物などすべて用意していくのが負担」など不満が多いようです。頼まれたことをちゃんとやるだけで十分じゃないですか? あまりうるさく言われると何もやりたくなくなります。
りゅうちぇるさんの回答
ママの気持ちを理解して家庭をうまく回せるかは、パパの力量次第!
ママができない時だけ
手伝うんじゃなくて
同じ場所に立つ意識を
家事育児をまったくやらない人もいる中で、自分はイクメンだって思うのもわからなくはない。でも、イクメンと言われて「もっと頑張ろう!」と思えたらいいけど、それで調子に乗るのは違うかな。自分は子育てに参加してると思ってない? やるのは当たり前だよ、自分の子どもだもん。ママが大変な時だけ「はみ出てるやつやっとくね」というのが伝わってるから、ママにもあれこれ言われるんだと思う。同じところに立って、楽しいことも大変なことも全部共有しようという意識を持ってほしいですね。
育児セラピストの資格を持つ立場からすると、スマホ育児はよくなくて、育児と仕事の場面はしっかり分けたほうがいい。子どもと出かける時もいつもより30分早く起きて準備から全部やってみて。根本的に、頼まれたことをやるだけで十分っていう考えは本当に恥ずかしいと思ってほしい。会社でもそんな感じ? 仕事と子育ては違うと言うかもしれないけど、それって〝生きる意識〟だから。こんなに頑張ってるのに!という気持ちになるのもわかるけど、ママの言葉に嫌な思いをしたならすぐに言い返すんじゃなくて、少し時間を置いて「あの時はわからなくてごめん、どうしたらいいか教えてほしい」と言うべきだし、そしたらママも言いすぎたなって気づけると思う。そうやって歩み寄ってこそ、すべてを動かすパパになれるんです。ママの気持ちを理解すればママの穏やかな気持ちは子どもに伝わって、家族の雰囲気がよくなるから。家庭をうまく回せるパパを目指してください。
▶東大人気No.1ジェンダー論講義の瀬地山 角先生からパパへの回答はこちら!
【PROFILE】
RYUCHELL(りゅうちぇる) 1995年沖縄県生まれ。モデル、タレント、歌手、YouTubeなどマルチに活躍。育児セラピスト1級、食育インストラクターの資格も持つ。妻のpecoさんと3歳息子の3人家族。
ニット¥5,720 ネックレス¥2,750(ともにフラミンゴ下北沢店2nd)デニム¥9,790 (BUD)ブーツ/スタイリスト私物、その他/本人私物
撮影/杉本大希 ヘア・メーク/megu スタイリング/曽我一平 取材・文/宇野安紀子 イラスト/N.Ryosuke 編集/井上智明
*VERY2022年1月号「りゅうちぇるの「パパの子育て悩み相談室」」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。