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「うっせぇわ」に便乗?ママたちが不安になる“子どもの言葉づかい”とは

巷に流れるあの歌やあのアニメの大流行…つられてなのか否か、子どもたちの「口の悪さ」が気になるというママが増えています。ただマネしているだけだからOK? でもやっぱり直してほしい…。どんなふうに向き合うべきか、ご自身も子育て経験者である発達心理学の専門家に、具体的な対処法を聞きました。

 

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\\教えてくれたのは…//

渡辺弥生先生

法政大学文学部心理学科教授。教育学博士。NHK『すくすく子育て』でも発達心理学や学校心理学の専門家として親に寄り添ったアドバイスを発信。『絵で見てわかる「しぐさ」で子どもの心がわかる本』(PHP出版)など著書多数。

ケース  
一人遊びで「ぶっころす」「ぶっつぶす」

一人遊びをしているときに「ぶっ殺す」「ぶっ潰す」のような言葉を連呼。戦いもののアニメにも興味を持ってきている年頃なので仕方ないのかなと思い叱っていませんが、このまま放っておいてよいでしょうか?(4歳男の子ママ)

【渡辺先生の回答】
注意しないということは認めているということ。子どもは勝手に気づくのではなく、誰かに教えてもらって理解します。親は子どもを社会化するエージェントの一番手なので、ここはしっかり伝えましょう! 「例え地球を守るために○○がぶっ殺すと言っていても、現実はぶっ壊すのではなく大切にする世界だよ」と区別を教えて。4歳だともうわかってくる年齢。「2、3歳と違ってもうお兄さんだから、言葉は慎重に使わないといけないんだよね、わかるかなこのアドバンステクニック!?」なんてあえてややこしく言ってプライドをくすぐるのも効くかも。

ケース  
お友達が「このクソババァ!」を強要…

お友達にとても口が悪い子がいるのが悩み。普段から「てめえ、ぶっ殺す」「このクソババア」など発言するだけでなく、それを「●●(私の子ども)もママに言えよ!」と強制。お友達のママはそばにいても「も~」とか「また~」とスルーしているので私が注意するのも…。(5歳男の子ママ)

【渡辺先生の回答】
私なら「クソババアって言われて嬉しい人は1人もいないんだけど、何のために言うの!?」と質問してみます。怒るというより、興味津々!という雰囲気なら、お母さん同士も険悪な雰囲気にならないのでは。ユーモアは大人も子どももコミュニケーションとして有効です。

ケース  
家でも園でも「うっせぇわ!」

歌の影響か何でも「うっせぇわ!」の娘。パパの前では叱られるので言わないようなのですが、私と二人のときには何かと反抗的。しかもどうやら保育園でも言っている様子……。「言われた人は嫌な気持ちになるんだよ〜」と諭しているけど、それにも「うっせぇ!」。どう伝えればわかってくれますか?(4歳女の子ママ)

【渡辺先生の回答】
ママが厳しく言っていないので、4歳にはメッセージとして伝わっていません。幼児は言葉だけ・顔だけでは怒られていると理解できない場合も。声だけで「ダメ」と言って理解できるのは5歳で7割くらい。何か伝えたい時は、言葉・表情・声のトーンなど総動員で伝えてみて。だけど「うっせえわ」と言いたくなっちゃう子はきっと情熱的な側面もあるんだと思います。たとえば「その言葉は良くないけど、熱い気持ちは大切にしてね」と褒めつつ伝えてみてはどうでしょう。

渡辺弥生先生からのアドバイス

「うっせぇわ」も成長の証し!?
伝えるときは、顔と声総動員で!

子どもは真似をする生き物。良い言葉もきっとたくさん言っているはずなのに、悪い言葉だけつい親は反応してしまうものですが、新しい言葉を使っているのは発達して成長している証しです。まず喜びましょう! とはいえ社会では人に言っていいことと悪いことがありますし、共存するために互いを思いやることが必要です。まずこの善悪の認識は放っておいて身につくものではなく、教え伝えていく必要があるんです。

その教育効果が現れてくるのは、相手の気持ちが理解できるようになる4歳頃から。もちろん4歳まで放っておいていいわけではなく、面倒くさいけれど丁寧に何度も何度も伝えて、4歳頃からやっと飲み込めてくるという感じ。子どもが理解できる言い方もエビデンスがあって、頭ごなしにダメと言われても、怖いからやらなくなるだけ。どんな年齢でもやってはダメな理由を添えて、声色や表情を総動員して「ダメ」としっかり伝えましょう。いいことをしたときは「大好き」と褒めて、悪いことをしたら「そういう子は嫌い」と言うのは効果はあるのですが、お母さんの顔色を見て言葉を選ぶようになるので思いやりを育てる点においては向きません。

絵本を使って「こう言われて悲しそうだね」と客観的に考えさせることを、機嫌よく集中力があるときに教えておくのもいいと思います。癇癪を起こしていたり興奮しているときに怒っても聞いてくれないので、場所を変えたり気を逸らしてまず落ち着けましょう。そして、ダメな言葉をダメというだけでなく、思いやりのあるポジティブな言葉を伝えていこうというマインドで接してみてください。

取材・文/有馬美穂 取材協力/越智さやか 編集/羽城麻子
*VERY2021年7月号「子どもの「うっせぇわ」にザワつく」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。

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