6月7日発売の7月号のVERYで、モデル・鈴木六夏さんが卒業! 読者モデル、美容ライター、そしてモデルと足かけ17年もVERYに携わってくれた六夏さん。先日行われた最後の撮影には、多くのスタッフやモデル仲間がサプライズで駆けつけました。今回は、誌面に載せきれなかった卒業記念インタビューを3回に分けてお送りします。(1回目はこちら・3回目はこちら)
服を売るモデルがミニマムクローゼットに行き着いた理由
「VERYに携わっていると、読者さん、スタッフさん、モデルさん、本当に素敵な人たちに日々出会います。素敵だと思う人はなぜ素敵なのかを観察していると、トレンドは上手に取り入れているけど、その人に合った自分らしいオシャレをしていることに気がついたんです。じゃあ、自分の軸、個性は何だろう?ぼんやりと考え始めていました。
35歳のときに、思い切って家中のものを手放したときがありました。服一枚一枚についても『どういう女性になりたいか』を考えて厳選。それですごく清々しい気持ちになったし、思いがけず、自分の個性がはっきり見えた気がしたんです。あまりトレンドに左右されないベーシックでエレガントな雰囲気のトラッド。アイテムでいえばシャツがやっぱり好きなんだ、ということに気づけました。さらに、送迎や学校、仕事、ランチや移動など一枚で一日のどんな状況にも対応できることをコーディネートのテーマにしていることが多いんですね。マルチタスクであれば自然に服の数も絞れますし、絞った中でコーディネートを楽しむライフスタイルが、自分に合っているなとわかったんです」
——今は、どんなクローゼットになっていますか?
「ちょっと前までは湘南になじんだカジュアルを思いっきり楽しんでいたんですけど、いままたきれいめな服に戻ってきているかな。娘の幼稚園や習い事などの送迎があるとどうしてもTPOがあるので。学校行事から家事までこなせてエレガントでいられるマルチタスクな服は、自分のブランドでも軸にしています。
娘が小学生になったら、またバランスも変わるかな。母だと自分以外のライフステージによってオシャレが変わる部分もあるけど、自分らしく楽しんでいきたいと思います」
六夏さんの“ミニマムクローゼット”をVERYで紹介したのは2016年の夏前のことでした。子育てのステージも、「手をかける」から「見守る」にシフトしていたまさにその頃、企画の直後に、現在の夫に出会ったのだとか!「モノを整理する効果、すごいよね(笑)」という六夏さんのステップファミリー物語は、第3回で語っていただきます。
撮影/西崎博哉<MOUSTACHE> 取材・文/有馬美穂