妊活、妊娠、産後、普段の疲れなど……、30代の女性の体は悩みがいっぱい。それをフォローする「薬膳」レシピを毎週1つずつお届けしています。
教えてくれるのは、齋藤菜々子先生。SHIORIさんのもとで修業を積む傍らで、国際中医薬膳師の資格を取得したそう。
9月は、夏休みも終わって疲れている主婦の方々に、夏の疲労回復レシピをご紹介。
第3週目は「鮭ときのこの豆乳クリーム煮」です。
◉第1週目「ざくざく衣の鶏から揚げ トマトの甘酢ソース」はコチラ!
■「薬膳」は実は簡単!
「薬膳」と聞くと、すり鉢で生薬をすったものがスパイスとなるようなちょっと薬っぽい料理だと思っている方も多いはず。「薬膳」とは中医学に基づいて、その時の季節や食べる人に合わせて献立された料理のこと。普段手にするような食材がさまざまに効能を持っていて、「食材選び」がその時ケアしたい目的に合っているかどうか、というのがポイントです。
9月の共通テーマは「夏の疲労回復」。ポイントは3つ!
・気を補う …夏の疲労の原因は、たくさんの「気」(エネルギーのようなもの)が失われることです。気は普段体の中に充満し、さまざまな機能の原動力となっています。しかし夏は他の季節と大きく違い「発汗」の多い時期。多くの汗が失われることにより、同時に汗に乗っていた「気」も体の外へ出て行ってしまうのです。運動のあとだけでなく、サウナや半身浴など座っているだけなのになんだかぐったりと感じるのも、中医学だとこれが理由。本来はだたの「液体」である汗が体のいたるところで働いているのも、「気」が動かしているものと考えられています。
・体液を補う …たくさんの汗をかくと体の内部は乾燥気味に。秋に向けて中から潤いを補給します。
・熱をのぞく …水分の少ない体はそれだけでほてりがちに。夏は熱がこもりやすいので、熱を冷ますような食べ物も取り入れます。普段より冷え性の人はここは気にしなくてOK。
そこで今週は、気を補い血を作る鮭と、身体を潤いで満たし“弱った臓を強化する”といわれている豆乳を使った一品をご紹介。ご飯やパン、パスタとも相性がよく、程よくクリーミーでお子さまも食べやすいまろやかな味わいです!
鮭ときのこの豆乳クリーム煮
◉材料(2〜3人前)
生鮭…2切れ
好みのきのこ…150g(しめじ、まいたけ、エリンギなど)
玉ねぎ…1/8個
オリーブ油…小さじ2
バター…15g
薄力粉…大さじ2
〈A〉無調整豆乳…200ml 水…50ml
味噌…大さじ1
塩、こしょう…各適量
パセリ(みじん切り)、ピンクペッパー…お好みで
◉つくり方
- 好みのきのこは石づきを落とし、食べやすい大きさにほぐす。(エリンギなら小さめ一口大の乱切りにする。)玉ねぎは薄切りにする。〈A〉を合わせる。
- 鮭は食べやすく一口大に切る。水気を拭きとり、塩こしょうを振り、薄力粉(大さじ1分)をまぶす。
- フライパンにオリーブ油を熱し、鮭を入れる。両面にこんがりした焼き色をつけてから一旦取り出す。
- 3のフライパンにきのこと玉ねぎを加え、しんなりするまで炒める。バターを加え、溶けたら薄力粉(大さじ1分)を振り入れ、粉っぽさがなくなるまで炒める。
- 弱火で加熱しながら〈A〉を3回に分けて加え、その都度よく混ぜる。味噌を溶かし入れたら鮭を戻し入れ、1分ほどぐつぐつ煮る。程よいとろみになったら火をとめ、塩で味を整える。皿に盛り、好みでパセリやピンクペッパーを散らす。
つくり方のポイント
✔️鮭を戻した後は身がくずれやすいのでやさしくなじませて。
✔️きのこは何種か組み合わせることで見た目も華やかに、風味もアップ!余ったきのこはほぐして、チャック付の袋に空気を抜いて入れて保存しておくと便利。
✔️ごはんにかけてチーズを散らして焼けば、ドリアにも!
今週のキー食材をおさらい
◆鮭…気を補う、血を作る
◆豆乳…身体を潤わす、弱っている臓を強化する