余裕がなくて、やりくりがうまくいかなくて、自分が思う「いい母像」に近づけなくて。ふと自分が嫌になったりしちゃうあなたに、人生の先輩たち=かまへんサポーターズから、ママの心の負担が少しでも軽くなるようにとの思いを込めて、愛ある「かまへん」お届けします。今回は、料理家・コウケンテツさんのメッセージです。
*VERY2021年9月号の大特集「『そんなの、かまへん!』マインドでいこう!」からの抜粋です。
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#朝ごはん作らなくてもかまへん コウケンテツ
つい先日のこと。ちょっとした過労でボロボロのなか、朝ごはんを用意して子どもを起こして支度して送り出して、メール処理をして掃除をして仕事の準備をして……。朝10時半だけど、もう1日終わってもいいくらいの疲労度(笑)。3人の子どものうち2人が小学生になり、うちは「朝ごはん作らなくてもかまへん」実施中です。前の日に何を食べたいか聞いて、スーパーで買っておく。作るよりお金は余計にかかるけど、子どもにも親にも、自分で選ぶ自由も、作らない自由もある(笑)。そもそも毎日朝からバランスのよい朝ごはんを作るなんて今の僕には無理なんです。我が家は、朝はおなかが満たされたら基本OKということにしています。味噌汁を作るときも、出汁こそ取りますが、ボコボコに沸いたお湯に鰹節をザッと入れて、スプーンでぎゅーっと搾っちゃう(笑)。和食の先生が見たら0点をつけられるかもしれないけど、今の我が家はそれでOKかなって。野菜くずの出汁パックも見つけたので、環境にもいいし、いいことしている感がありながら楽もできます。人間って本来、自分本位だと思うんですよ。それを家族とはいえ他の人を優先しすぎると、バランスが崩れるんじゃないでしょうか。今回僕がダウンしたことで、子どもたちが家事の分担表を作ってくれました。日曜に半日潰してやっていた家の掃除も、分担してやってくれることになり、すごく気分が楽になりました。自分がやらなきゃと思ってやっていることも、もしかしたらそれが子どもの自立を妨げているかもしれない。もっと子どもにも頼っていいのかなと今回思いました。そういう意味でも、ママはもっともっと、自分優先でいいと思うんです。ママの幸せが家族の幸せにつながるんですよ。
料理家
コウケンテツさん
旬の素材を生かした手軽でおいしい家庭料理を提案し、テレビや雑誌、講演会など多方面で活躍。30カ国以上の国を旅して世界の家庭料理を学ぶ。多数のレシピ本、テレビ出演に加えYouTubeも人気。3児の父。
撮影/前 康輔(コウケンテツさん) 取材/有馬美穂 編集/羽城麻子
*VERY2021年9月号「【大特集】「そんなの、かまへん!」マインドでいこう!Part6」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。