VERY January 2022

VERY

January 2022

2021年12月7日発売

780円(税込)

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教えて申真衣さん!金銭感覚の身につけ方【連載第1回】

撮影/倉本ゴリ<Pygmy company>

 

子育てを通して、今まで以上にお金の大事さを実感するようになったけど、お金の使い方や貯め方なんて学校では教えてくれなかったしみんなはどうしているの……? そんなママたちの悩みにこたえるべく、元外資系金融会社勤務、現在は企業の取締役をされているVERYモデル・申真衣(しんまい)さんに、毎月読者から寄せられたお金に関する質問に答えてもらうコラム連載がスタート!

 

【第1回】今月の質問

お金の動き・世界の動きを知るために、申真衣さんはどんなことをしていますか?

 

世界の動きを知るために、3つのメディアを毎日チェック

 

忙しいVERY世代は、スマホを使ってニュースをチェックすることも多いと思います。我が家にはテレビがないので、情報源はスマホやPCがほとんど。でもニュースアプリはその人が見たいジャンルの記事だけをすすめてくることも多いです。そこで自分の視野が狭くならないよう、できるだけ信頼性のある媒体を通して世の中の動きを知るようにしています。

毎日読んでいるのは日本経済新聞、ブルームバーグ、ウォール・ストリート・ジャーナルの3メディア。どれもアプリでチェックしています。一つだけでもいいのでは? と思われるかもしれませんが、例えばオリンピック開催に賛成なのか、反対なのか、など媒体によってスタンスが異なります。私はどちら側の意見も知りつつ自分の判断をしていくためにも複数の媒体を読むようにしています。

日経新聞を読むようになったのは就職活動を始めた頃。今は主に通勤時間に読んでいます。全てに目を通すというより、見出しだけざっと眺めて気になるものはしっかり読むという感じ。まずは通勤時や空いた時間に10分くらいでいいので、ざっとチェックするだけでもいいと思います。

 

新聞を読んでいると、いつの間にか世の中の動きと自分の興味・関心がつながってくるということも。先日、中国株が暴落したのですが(編集部注・2021年8月2日の取材時点)、これは中国政府による民間企業への締めつけがきっかけ。さらに具体的に説明すると、「営利目的の学習塾や教育サービスの運営を禁止する」という規制でした。この規制の裏には中国で少子化が深刻になっているという問題があります。教育にお金がかかるから2人目を産まなくなる。だから、塾を非営利にすれば親の負担が軽くなると中国政府は考えたわけです。

日本でも今、中学受験が加熱していると言われてますよね。私も教育問題には興味があるので、同じようなことが中国でも起きているのだと実感しました。

撮影/佐藤航嗣<UM>

 

 ハイブランドの価格改定を
「為替について考えるきっかけに」

 

——お金のことを知りたいなら、新聞のどのあたりを読み込んだらいいのでしょうか。

まずは日経平均株価と為替を毎日見る習慣をつけてみてはいかがでしょうか。株価の値動きを見ていると、だんだんと「この値下がりは(新型コロナウイルスの)感染者が増えたからかもしれない」と世の中の動きと結びつけて考えるようになります。株価は日経新聞にも出ていますし、Yahoo!ファイナンスのトップページなどでも見られます。

ただ、為替はピンとこないという人も多いかもしれません。これも自分の興味があるものと結びつけて考えるといいと思います。

 

お買い物が好きな人にとって、ハイブランドの価格改定は気になりますよね。中にはどんどん値段が上がって、20年前に30万円もしなかったバッグが3倍近くになっているものも。でも、そのブランドがただ単に値を釣り上げてきたというわけではありません。

この数十年で、諸外国では給与水準が上がりました。一方、日本では横ばいです。また、他の通貨に対して日本円の価値が低くなったため、ユーロ建てやドル建てのものを買う際に円だと高くなってしまうのです。

なので、今後もハイブランドのアイテムを買いたいという人は、例えば資産の一部をユーロ建てやドル建てにするのをおすすめします。実は私も資産の半分程度はドルで持っています。将来的にお子さんを海外の大学に入れたいと考えている人も、今のうちからユーロやドルで資産形成していくといいと思います。

 

「絶対もうかる」というSNSの投稿にひっかからないで

 

——「これからの時代には投資は必要」とよく聞きます。でも、働いてお給料がもらえるなら投資は特に重要ではないような気がしてしまいますが……。

お金を得るために働くのは大事なこと。でも、投資も決して働くことのおまけではないと思うんです。これはこれで、お金を得るための立派な方法です。

何年か前に、フランスの経済学者トマ・ピケティが書いた『新・資本論』という本がヒットしました。私も読みましたが、煎じ詰めると「人間が働くよりも、お金が働いたほうが効率がいい」という内容です。確かにお金のためにも自己実現のためにも、働くことは大切ですが、少しでも経済成長の恩恵を受けられるように投資はしておいたほうがいいと思います。

また別の機会に詳しくお話ししたいと思いますが、投資にはいくつかの節税メリットもあります。また、投資に対する税金は労働に対する税金よりも低い場合もあるということも覚えておいてもらいたいです。

 

——SNSでお金に関する発信をする人も増えています。申真衣さんが参考になりそうだと感じる人はいますか?

 正直なところ、「これをすれば必ずもうかる」「私はこれで成功した」というような投稿は信用しないでほしいです。投資をやってもうかる人もいれば、もうからない人もいます。“絶対”はありえません。

少しでも金融リテラシーを高めたい人は、経済に関する記事をいろいろと読んでみましょう。私が初心者向けの記事で信頼がおけると感じたのは、ニューホライズン キャピタル会長の安東泰志さんのものです。安東さんはさまざまな経済媒体で執筆していて、ネットでも読めます。ぜひチェックしてみてください。

 

取材・文/樋口可奈子

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