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2021年4月7日発売

890円(税込)

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今一度知っておきたい【子どもと新型コロナウィルスQ&A】

新型コロナウイルスのワクチンの接種の対象年齢が16歳以上となり、子どものコロナ対策はまだまだ続きそう。受験シーズン、そして春の新入園・入学を控え、親として知りたい新型コロナウイルスの今について、アメリカ在住の峰宗太郎先生にzoomでお話を伺いました。


――新型コロナウイルスは、子どもの方が感染しにくいというのは本当ですか?

 

(峰先生、以下同)本当です。大人と比べ明らかに感染しにくく、ほとんどは重症化していません。ただ油断は禁物で、まったく感染しないというわけではなく、その理由が生物学的なことだけなのか社会的な理由もあるのかははっきりとはわかっていません。また0歳児は1歳以上と比べて感染した場合に重症化しやすいという特徴がありますが、これはインフルエンザなど他の感染症も同様です。

 

――子どもはかかりにくいだけでなく、うつしにくいのでしょうか?

 

昨年秋までに日本で起こった1700件ちょっとのクラスターのうち、子ども同士は60〜70件。うつし合わないというわけではありません。ただ子どもがかかる場合はほとんどが家庭内感染であり、75%にも上ります。家族である大人が感染しないことがまずは一番の対策です。

 

――0歳の子が入院した場合はどうなるのでしょうか?

 

0歳の子でも隔離されます。でも0歳の子が感染する場合は90%以上家族からなので、そもそも家族が感染していることが多いのではと考えられます。家族も中等症以上であれば原則は入院などになりますが、軽症で自宅待機になることも考えられる。そうすると赤ちゃんだけが病院で家族が自宅待機という事態にもなり得るということ。家庭内に感染を持ち込ませないことが本当に大事ですね。

 

――それは精神的にもかなりきついですね… 0歳が重症化した場合はどうなるのでしょうか?

 

重症肺炎などになりえます。呼吸ができなくなり人工呼吸器が必要になったり、川崎病のように熱が出てリンパ節などが腫れて呼吸が苦しくなる近い症状が出ることもありえます。これらに対して集中治療をして症状を抑えウイルスが身体から排除されるのを待ちます。実際は重症化して亡くなった乳児はほとんどいませんが、重症化リスクが比較的高い0歳のうちは特に、かからないことが大切です。また、かかった場合は子どもでも味覚障害なども出るようです。そうすると、ミルクや離乳食をとらなくなってしまう。味がないですから食べたくもないですよね。とてもかかりにくいとはいえ、かからないに越した事はない厄介な病気ですね。

 

――喘息や川崎病など子どもの基礎疾患が重症化のリスクになったりはしますか?

 

特にはないようです。かかりやすい、重症化しやすいといった明らかなデータは出ておらず、おそらく非常に大きな影響があるわけではないと考えられます。他の風邪などと同様だと思うんですね。しかしながら、重症化するかどうかは、個人的な体質によって決まっているところがあるのだとは思います。

 

――マスクは、子どもでも有効ですか?

 

0〜2歳は窒息などの危険があるためマスクは非推奨です。してはいけません。3歳以上の子がしていても有効的にできているかは分からず、マスクしていてもうつるときはうつります。マスクはどちらかといえば外にうつさないためにするもの。マスクしているだけで完全にプロテクトはできないので、密は避けましょうということになります。なので、小学校中学年位にならないと、実効的な感染対策は難しいとも言えますね。ただ幸いなことに子どもには大人と比べると非常に感染しにくい病気ですので、そこを踏まえると大人ほどビクビクしながら感染対策するほどではないとは言えるでしょう。

 

――ベビーカーに布やレインカバーをかけている場合がありますが、それは感染対策として有効ですか。

 

たとえば混んだ交通機関で移動中にマスクをせずに咳をしてくる人などが近くにいる場合はある程度防げるとは思いますが、普段の生活をしている分には基本的にはそういう人に出会う確率の方が少ないのではないでしょうか。現実的な効果としてはリスクを減らす効果はそれほどありませんが、もちろんやってもいいですし、やらなくても気にする必要はありません。

 

――なるほど。親がまず感染の基本予防対策を続けるのはやっぱり大事ですね。次は、そもそも新型コロナはどうやってうつるのか、おさらいさせてください!

 

>>>後編に続く

 

教えてくれたのは…

峰宗太郎先生

医師(病理専門医)、薬剤師、博士(医学)。京都大学薬学部・名古屋大学医学部卒、東京大学大学院医学系研究科修了。国立国際医療研究センター病院、国立感染症研究所等を経て、米国国立研究機関博士研究員。病理学・ウイルス学・免疫学が専門。新型コロナウイルスの最新情報も積極的にシェアを行う。Twitter:@minesoh

取材・文/有馬美穂

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