妊娠中のプレママは、やっと我が子に出会える嬉しさ反面、きっと不安もいっぱいなはず。チームVERYのみんなの出産も10人10色。それぞれにエピソードがありました。みんなの出産記を読んで、自分のお産のシミュレーションに役立てば……。VERYweb限定連載で、チームVERYの出産体験を紹介していきます。
今回は、VERYで活躍するスタイリスト・横山麻里さんの後編。2人目育児のスタートは、長男の赤ちゃん返りだったとか。長男の〝ストライキ〟と向き合った時期を振り返ってもらいました。
チームVERY出産体験記Vol.3〜スタイリスト・横山麻里さん40歳(5歳と1歳の男の子ママ)後編
ありがたみを実感した〝自宅近くの産院〟
産院は、自宅から通いやすい「東京マザーズクリニック」(東京都世田谷区)にしました。クリニックでは、お部屋に巡回に来てくれる看護師さんがとにかく丁寧で温かかったんです。私は2人目だし、さらりと済まされてしまいそうなことも親身に寄り添ってくれました。私の抱っこがぎこちなかったり、授乳がうまくいかない時も、1時間くらい部屋にいてくれたんですよね。「いる間(入院中)に、聞きたいことは全部臆せず聞いていってくださいね」と、小さな悩みにも耳を傾けてくれて、一緒に考えてくれるようなその雰囲気がとても嬉しくて安心できましたね。ご飯も毎回美味しくて。彩りや食器にもこだわりが感じられて、食事の時間はとっても楽しみでした。もう、帰りたくなかったですもん(笑)。
入院していた4日間くらいは、園の帰りに毎日主人と長男が来てくれました。兄弟がいる場合、こうして普段の生活の場と近いところの病院はとてもありがたかったですね。
兄の“ストライキ”に苦心。2人目育児のスタート
長男は、赤ちゃん返りがとにかくすごかったんです。次男に授乳している最中、「おっぱいあげてないでこっちにきて!いますぐ!」と言われることはしょっちゅう。言葉がだいぶできるから、指示が細かいんですよね。「いますぐここで、いっしょにブロックであそんで!」と。今思えば新学期を迎えたばかりの時に赤ちゃんがやってきて、長男なりに環境に慣れるのが大変だったんだと思います。
園の行き帰りは、とにかく私を困らせたいという意思がひしひしと伝わってきました。産休を取っていたこともあり、園に着いてバイバイしようとしたら、
「ママおしごとないんでしょ。あかちゃんといっしょにおうちにいるんでしょ。だから、ぼくもいきたくない!」と。
帰りは帰りで、「かえりたくない!」と泣き出してみたり、座りこんでしまって文字どおり引きずって帰ったこともあります。まさに、“ストライキ”状態ですね。そんな毎日が続いて、私も「心が折れそう!」そう叫びたい日もありましたが、園の先生が玄関で声をかけてくれて説得してくれることもありました。
私は、ことあるごとに必死で「お兄ちゃんすごいねー」と褒め倒し。そして、「弟は可愛いねー」と言い続けて“洗脳”(笑)。ひどかったのは最初の2ヵ月間だったと思います。過ぎればあっという間ですが、その時は「この“ストライキ”はいつ終わるんだろう」と、送迎だけでクタクタ。長男は長男で一生懸命だったと思うので、「お兄ちゃんも私もよく頑張った!」とあの頃に戻って褒めてあげたい気持ちです。
入院中の「気分上げ」は香りで
入院中は、SHIGETAのロールオンタイプのエッセンシャルオイルをお守りのように持っていました。授乳する時は肩が凝るので、首や肩にコロコロ塗ったり、寝つきが悪いときは、香りを嗅いで落ち着かせたり。パジャマは、普段は着ない甘めのピンクのものを買ってみました。産院生活はきっと最後だから、という意識が働いていたんだと思います。
出産祝いでいただいて特に嬉しかったのは、食器類です。それほど年齢の離れていない2人目なので、育児グッズはある程度揃っていたのですが、シンプルな食器なら数があっても重宝します。木製の「aeru」は、子供っぽくないのだけれど、割れずに食洗機もOK。大きくなってもお菓子を入れたりと何かと活躍しそうです。
赤ちゃん返りのひどかった長男も今は、すっかり「お兄ちゃん」が板についてきました。弟とケンカはしょっちゅうですが、仲良く並んで歩く姿を見ると、愛おしく感じます。仕事というまた違う「顔」があるから、家ではうまくスイッチを切り替えて「お母さんの顔」になれる気がします。息子たちが成長していく中で、また違った悩みに直面することもあるかと思いますが、主人と二人三脚で「2人目育児」を心から楽しみたいと思っています。
取材・文/八木由希乃