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神山まりあさん出産体験「上品なお産をする!が、私の目標でした」後編

妊娠中のプレママは、やっと我が子に出会える嬉しさ反面、きっと不安もいっぱいなはず。チームVERYのみんなの出産も10人10色。それぞれにエピソードがありました。みんなの出産記を読んで、自分のお産のシミュレーションに役立てば……。VERYweb限定連載で、チームVERYの出産体験を紹介していきます。

今回は、モデルの神山まりあさんの後編。バースプランに要望も書いて、準備万端だった彼女。しかし、20時間の難産になることは予想だにしていませんでした……。破水から実際にディーン君とご対面するまで。そして、産後の母子別室トライ生活の話も聞いてきました!

チームVERY出産体験記Vol.1〜神山まりあさん

難産!そして産後息子は、NICUヘ……

破水したのは予定日から1週間後。

予定日をだいぶ過ぎていたので、とにかく動き回ろうと銀座のマタニティマッサージに行って、帰りにエストネーションで産後に着るためのワンピースを試着。産後の自分への励みにとSサイズを購入しルンルン♪ お昼ご飯に、旦那さんの大好物である「銀座さとう」のメンチカツを買いに行き、行列に並んでいたら、足元にツーッと伝わるものがあり、「あ、破水した……」と。でも、せっかくここまで並んだし、彼の大好物だし買っちゃおう! とそのまま並び続けました。ワンピースの中の破水して濡れた脚を必死にぬぐいながら(笑)。Instagramを見てくださっている方に声をかけていただき、記念撮影もしましたね。

並んでいる間に、とりあえず旦那さんに電話し、「破水したので帰ります。で、メンチカツ何個いる?」と聞くほど冷静。タオルを巻いてタクシーに乗り、急いで自宅へ戻りました。帰宅したら旦那さんはオロオロと大慌て。私はいつも通りメンチカツを食べて、冷凍までしました。焦るというよりは、“やっと赤ちゃんに会えるんだ!”という、うっとりした気持ちでいっぱい。でも、そこからが長かったんです……。

陣痛との闘いは20時間!ついに帝王切開?その時、旦那さまの決断は……

トータル20時間の陣痛。体が麻酔に耐え切れなくなり、直前に麻酔を切ることに。痛みに対して体が準備できていなかった状態で、突然激痛が襲ってきました。さらに、モニターを見ると赤ちゃんの心音がどんどん弱まっているのが分かり、叫ぶよりも痛いよりもとにかく不安でたまりませんでした。

産まれる本当に直前、赤ちゃんが通常のうつ伏せではなく、仰向け状態で出てきてしまったことが分かりました。無理やり引っ張ると危険なので、体の中で旋回するか、帝王切開をするかの決断を旦那さんが求められました。私は朦朧としていたので「どっちでもいい」と目で合図。

彼は少し考えた後、突然「外に出ます!」と言って病室を出ていきました。後から聞いたところ、彼の中では私の体に傷つけてはいけない。と考えていたそうで、気持ちはすぐに固まったそう。廊下で待っていた家族にどうするかを相談しにいったのではなく「旋回してから子どもを取り出します」と自らが下した決断を報告しにいったようです。(頼もしかった……!)

しかし、旦那さんが病室に戻ったときには、赤ちゃんの頭が半分出ている状態ですでに旋回もできず、赤ちゃんに傷がつかないように出すのは難しいという判断になり、不安は募る一方。

担当の女医さんの技術では限界だったのか、それほど難産だったのか、ベテランの別の男性医師がシザーハンズのような(そのくらいのホラー感、怖さや不安も最高潮)大きなトングを持って立っていました。耳元でうっすらと聞こえてきた会話の記憶……

夫「これって危険ですか?」

医師「ドクターがうまくなければ危険だね。」

夫「で、あなたは?」

医師「最高の医者です」

と、言い切った医師が超イケメンでした(笑)。あとはされるがまま。言葉に表せないくらい痛かったですね。

そんなこんなで20時間の陣痛を経て、無事、息子ディーンが産まれました。ただただ、無事だったことだけで胸がいっぱい。号泣でした。

ディーンがその後、NICU(新生児集中治療室)に入ったので、私自身は2日で退院しましたが、とにかくそばにいたくてNICUにずっとついていました。産後直後、小さい硬い丸い椅子に座っての長時間の付き添いは体力的には辛かった。

旦那さんが「今日は帰ろう。きっとディーン君がNICUに入ったのは、ママゆっくり休んでねと空気読んだんだよ」と言ってくれ、その日は2人でディナーに行きました。全然ご飯を食べられてなかったので久しぶりのご飯でしたね。

そして、退院。母子別室にトライしました!

産後1週間でディーンが退院し、自宅へやってきました。その日から早速、母子別室に。最初は心配で何回もそっと見に行ったり、モニターを凝視していましたが、モニターが優秀で、微音もしっかりキャッチするのでだんだんと安心し、私自身も慣れていきました。

NICUできちんと3時間授乳の体制を作ってくれていたので、生活サイクルのベースはすでにできていました。ですので、そのまま3時間ごとの授乳にお風呂18時半という生活を続けました。結果、夜泣きも少なくなりましたね。

産後は、旦那さんが1カ月育休を取ってくれました。どちらかが何をするとかではなく、仕事も家事も育児もお互いにシェアし、2人で育てていこうねと約束していました。万が一、どちらかが倒れたりしていたら相手に頼りきってしまっていたら回らなくなる。彼のやり方がどんなに違っても文句は言わない。お互い初めてのことだし、とにかく「ありがとう」を言葉にしました。「ディーン君って本当にパパっ子だよね~」と、旦那さんをアゲ続けました(笑)。

VERYモデルを始めてもうすぐ1年。モデルをしているからこそ母として頑張れるし、母だからこそモデルとしてのエネルギーが湧く。どちらも私にとって必要な軸です。旦那さんの協力には本当に感謝しかありません。

「happy wife, happy family」と言ってくれる旦那さんの優しさに毎日感謝をすること。希望に溢れてキラキラし、素敵な女性でいること。これからも精一杯、家族に恩返ししていきたいですね。

取材・文/石川恵

神山まりあさん出産体験記「前編」はこちら!

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