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【サンタプロジェクト体験記】ママの願いが世の中を変えていく!

 

3人のママたちの
あったかい想いが
たくさんの大人たちを動かして
全国に広がった
最高のクリスマスのお話

 

みなさん、tetote_japn をご存じですか?

児童福祉施設の子どもたちの希望を丁寧に聞き取り、ひとりひとりが欲しいものをクリスマスプレゼントという形で届けるサンタプロジェクトを広めた社会貢献団体です。3人のママたちのあったかい気持ちが形になって始動したこの企画。

SNSで呼びかけたら、あっという間に広がり、ほんの数時間で募集した数のサンタクロースが集まったそうです。そこからさらに“あったかい気持ちの連鎖”は大きくなって全国に広がり、施設が増え、サンタが増えました。私も知人のInstagram投稿で知り、即座に応募した一人です。

 

 始まりは2019年
ある女性が出産を経験し
自分の子どもだけにプレゼントを買うことに
疑問を感じたところからでした

 

彼女は児童福祉施設の子どもたちが、自分の望むプレゼントをもらえていないことを知ります。「クリスマスの朝、起きた時のあのワクワクした気持ちを、日本中の子どもたちに届けたい!」―この思いに賛同してくれた茅ヶ崎にある児童福祉施設にプレゼントを届けることを決めました。

施設には36人の子どもたちが住んでいて、施設の方が丁寧に子どもたちに欲しいものを聞いてくれました。彼女は「おもちゃとかアクセサリー類が多いのかな?」と想像していましたが、施設から送られてきたリクエストリストは予想に反していました(実際にそのようなものもありましたが)。小学生の男の子は水筒、高校生の女の子は筆箱とシャープペン、高校生の男の子は長袖シャツといったものが多かったのです。彼女の中の認識では、それらのものは、日常に買ってもらえるものだったので驚きを隠せませんでした。

こんなに物に溢れていると言われる先進国の日本でのアンバランスさ。私たちができることはまだまだたくさんある、そう感じたそうです。
そして彼らにプレゼントを届けてくれる36人のサンタさんを募集し、彼らたちが望んだギフトを届けました。

 

そして今年2020年
tetote japan として
さらに大きくなった
“あたたかい気持ちの連鎖”が広がります

今年は彼女の友人ママ2人がチームに加わり、“tetote japan”という名前で活動を開始。賛同してくれた施設も増え、SNSで127名のサンタを募集したところ、あっという間に人数に達し、定員に達した後もSNSのDMに、たくさんのメッセージが届きました。

「この投稿を見たことがきっかけで、近所の施設で46人のサンタプロジェクトを行うことになりました」

「自粛中に義母がサンタの靴下をたくさん編んだのでぜひ寄付させてください」

「当日サンタをしてくださるスタッフの方々へ差し入れを送らせて下さい!」

「プレゼントを買いに行った先で、お店の方に相談したら、グレードの良いものを予算内に納めてくれました」などなど、

優しさの連鎖があちこちで広がり、このプロジェクトに関わったたくさんの人が、あったかい気持ちになれた様子がストーリーズなどにも投稿されています。

3人のママたちがスタートさせたプロジェクトだからかもしれませんが、SNSには同じ子育て中の女性からの応募やコメントが目立ちます。

今年ある高校生のサンタクロースになることになった女性は、同世代の自らの子供と一緒にプレゼントを選び、ラッピングをしながら語り合い、これから自分たちができることを一緒に考えたそうです。親の行動が、子どもに与える影響は計り知れません。

 

今年、私は6年生の男の子の
サンタになってプレゼントを贈ります


応募して数日、私のところにもtetote_japanから、「小学6年生の○○くんが“サッカーのトレーニングウエア ソックス付き”を希望しています。」というメッセージが届きました。「○○くんはサッカーを頑張っているんだ!受け取ったら、もっとサッカーに夢中になって、一層練習を頑張れるかな?」サンタになった気持ちで、ワクワクしながら商品を探します。

幸い写真付きのリストだったので、オンラインショップで“これだ!”という商品を見つけ、購入しようとしたところ、そういえばメッセージに○○君のサイズが書いてないことに気付きました。これは大変!すぐにtetoteに問い合わせ、サイズを確認してもらいました。
オンラインショップの口コミを見ては、「表記より少しサイズが小さめ」という内容を見つけて、「ぴったりサイズで送れるかな?」とドキドキしたり、希望のユニフォームが半袖だったので、すぐに使えるように、予算内で収まる長袖のインナーを探したり、「ユニフォームの背番号が剥がれやすいので裏返しにしてネットに入れて洗ったほうが良い」という口コミを見て、洗濯ネットも入れて贈らなきゃ!などと考えたり、この数日で、子どもが一人増えたように感じている自分に気付きました。

 

母になって芽生えた新しい愛情のかたち
“社会貢献”という大きな言葉に怯まず
自分にできることを探して小さなことから行動したい

 

日々、育児や仕事に追われ、自分や家族のことだけでも精一杯。大きな社会貢献なんて、とてもできる余裕なんてない…と思っていたけれど、小さなことでも、自分にできることを探したら、日常の中にたくさんあることに気付かされます。

tetote japan のインスタグラムでもマザー・テレサのこんな言葉を紹介しています。
「私たちは偉大なことはできません。偉大な愛で小さなことをするだけです」と。

子育てをしていると、気が狂いそうに大変なこともあるし、社会に不満を感じることもある。いたたまれないようなニュースを耳にして、怒りを覚える反面、毎日必死だからこそ、他人事じゃないと感じるときもあります。
今回のようなプロジェクトに参加することも一つですが、公園で泣きわめく子どもを見て困り果てているママに「解ります。うちもそんな時期がありました。大変ですよね」と笑顔で優しい一言をかけることで、相手は救われるかもしれません。

クリスマスにとどまらず、日常の中で、社会のあちこちに、優しくてあったかい言葉の掛け合いや、支え合いが広がったらいいなと考えさせられます。母になったからこそ感じる気持ちや、こんな世の中になったからこそ考えたことを大切に、今自分にできる精いっぱいのことをしたいな、と思います。正直自分のことだけでもいっぱいいっぱいだけど、ちょっとだけ目線を外に向け、自分以外、家族以外のことや気持ちを察することのできる心の余裕を持ち続けたいなと思った出来事でした。

 

Instagram tetote_japan

 

 

取材・文/渡邊里衛

#VERYおうちクリスマスでは、クリスマスまでの毎日をハッピーに楽しむアイディアをVERYWEBとInstagramで発信していきます。家族の絆が今まで以上に深まった、そんな1年だったと思えるように。
今年らしいクリスマスの楽しみ方をお届けします。

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