VERY July 2024

VERY

July 2024

2024年6月7日発売

930円(税込)

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「他の子と比べてしまう、ワガママに疲弊…」モンテッソーリ教育専門家が未就学児ママの悩みに回答!

「子育ては待つことが大事」、子育て本でよく見かけるフレーズです。わかってはいるけど、つい口出ししてしまう。逆に、何もせずに見守っていたら余計困ったことになったり。〝待つ〟とは具体的にどんなステップを踏めばいいのでしょうか?今回は、モンテッソーリ吉祥寺こどもの家・百枝先生に未就学児ママの悩みに答えてもらいました。

モンテッソーリ吉祥寺こどもの家
百枝先生に聞いた!

未就学児ママたちは、
〝ほかの子と比べちゃう〟
〝気まぐれやわがままに疲弊〟
で焦ってる

楽しい場所から帰宅させるのに
いつも一苦労です。

息子は切り替えが苦手なのか、公園など楽しい場所に連れて行くとなかなか帰ろうとしません。私も最初は優しく「帰るよ〜」と言いますが、時間が迫って待てない時は無理やり担いで帰ることに。そうすると、怒って叩いてきたり大声で泣きわめくので、私もつい感情的になってしまいます。お出かけ自体が憂鬱です。どうしたら楽しく遊んで楽しく帰れますか?(4歳男の子)

初めに終了時間を設定することが大切です。子どもには見通しが必要で見通しを伝えるのに口頭で耳から伝わる方がわかる子もいれば目から伝わる方がいい子もいます。うまくいきそうな方法を試行錯誤しましょう。うちの園でも時計のイラストが次にすることの声掛けの手助けになっています。そして「帰るよ」でなく「うちに帰って○○しよう!」と帰宅したら楽しいことがあると提案をするのもおすすめです。

幼児教室で私に抱きつく息子。
ちゃんと座ってほしいのに。

幼児教室に通い始めました。他の子はちゃんと座って先生の話を聞いているのに、息子は後ろで見学する私にすぐ抱きついてくるので、帰り道に「ちゃんと座って!」と叱ってしまいます。言葉を発したのもゆっくりでした。〝普通なら〟とつい考えてしまいます。(3歳男の子)

他の子と比べて「我が子の欠点に見えること」を何とかしようとするのは、百害あって一利なしと心得てください。親からは欠点のように見えてもそもそも欠点ですらないことが多いです。お稽古を始めたばかりとのことで、初めのうちは母親に甘えてくるのもむしろ好ましい態度だと思います。慣れない環境で心細い時に親を安全な避難所として頼り、気持ちを落ち着かせて勇気を蓄えた後に冒険に出かけることを繰り返しながら、子どもは親離れに向かってゆっくり進んでいくのですから。

本人が望んだ習い事なのに
やる気がなくてモヤモヤ。

娘の希望でアイススケートに通い始めて半年。毎回渋々通っている上に積極的に練習せず寝転んでいます。やめる?と聞いても、やめないと。でも、やる気はなさそう。他の習い事は楽しそうにやって参加しています。どのくらいまでやる気が出るのを待てばいいですか? 小さい子の習い事をやめるタイミングは、親の判断で決めていいのでしょうか?(3歳女の子)

習い事の目標を「できるか/できないか」に置いてしまうと、うまくいかないとやる気が出ません。「前より少しでも成長できたか」という手応えに置くと、やる気スイッチは入りやすくなります。娘さんが取り組む様子をよく見て「転んでも挑戦してたね」など、褒めポイントを見つけてください。やめ時については本人がやりたがるうちは続けてもいいと思いますが、お母さんの目が釣り上がってくるならやめるという選択肢も話し合ってみましょう。

子どもとの根比べに
つい負けちゃいます。

おやつは一度に一つまでがお約束。スーパーで「1個だけだよ」と言っても、子どもがなかなか決められないと「こっちがいいよね?」と急かして親が選ぶか、いけないとわかっているけど2個買ってしまいます。時間がないと子どもとの根比べになって、結局親が負けてしまうのはよくないですよね?(3歳男の子)

選ぶことは人生においてとても重要なので、「こっちがいいよね?」はなるべく使わない方がいいですね。選ぶ力はゆっくり育っていくので、3歳なら選択肢が狭いところから始めましょう。まずは二者択一で「これとこれ、どっちを買う?」。選ぶ力が育つのに合わせて選択肢を増やしましょう。二択でも選べない場合は2つ買ってもいいと思いますよ。ここで選べなかったら将来も優柔不断になるとか、ずっと甘えたままなんていうことはありません。

子どもの、自分を伸ばす力を
信じることができれば結果的に
待つことができるのではないでしょうか

子どもはこうあるべきでこう進んでいくというロードマップを親が持っていて、そこから外れることも他の子から遅れることも嫌。そこで悩みが生じるのでしょうね。成長のペースは人それぞれです。目に見えやすい部分で言うと、いつ身長がぐんと伸びるか、小学校高学年でスパートする人もいれば高校で伸び続ける人もいます。同様に言葉、認知、運動の育ちもペースが違うのが当たり前です。

モンテッソーリ教育は、親や教師に育ちの道筋はわかりっこない、知っているのは子ども本人だけというスタンスです。どんな子も自分を伸ばす力を持っていると信じているから、結果的に待っているということですね。だからと言って何もせずにひたすら待っていたら何も生まれません。子どもを信じるとは、大人と接するのと同じように子どもにもきちんと敬意を払うということです。目の前の子を今すぐどうにかしようとせず、命令することもせず、本人が試行錯誤できる機会を待ってあげてほしいと思います。

百枝義雄さん
モンテッソーリ吉祥寺こどもの家園長

東京大学教養学部卒業後、1998年から現職。その後、教員養成コースも設立し代表に。全国で保育士・幼稚園教諭に向けた研修会も行う。

イラスト/はやはらよしろう〈Office 446〉 撮影/イ・ガンヒョン 取材・文/宇野安紀子 編集/城田繭子
*VERY2023年4月号「「子育ては待つのが大事」がムツカシイ」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。

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