不定期でお届けしている出産体験記連載、今回は7月に出産を発表した南明奈さんがVERYに初登場してくださいました。お話の中でとても印象的だったのが、濱口家は「ケンカはせず、常に互いを想いあっている」ということ。今回は、超円満なご夫婦のコミュニケーション術に迫ります!
■南明奈さん出産体験記「優さんの到着を待って生まれてきてくれました」>
優さんの優しさに常に感謝しています
妊娠中も産後も、ホルモンバランスが崩れることで気持ちの変化が大きいらしいと読んだので、事前に夫にもアナウンスしていました。
私はイライラよりも、「どうして」「私のせい」とすぐに落ち込むタイプ。夫が仕事に行っている時は孤独感がすごくて。カーテンをびっしり閉めてしまうと世界からシャットアウトされた気持ちになってしまうので、そうならないようにカーテンは開けて外が見えるようにしていました。そんな私の性格や産後の孤独感も含めて、夫は受け止めてくれているように感じます。例えば付き添いがNGで一人で病院に行った日も、「どうだった? 何て言ってた?」と聞いて、わからないことがあったら、私に任せきりにせず、自分で調べて、教えてくれました。産後は泊まりの仕事こそ減らしてくれていますが、ほぼ毎日、朝から晩までお仕事。仕事中もこまめに「大丈夫? 寝てる?」などと連絡をくれていますし、どんなに遅く帰ってきても、子どもをお風呂にいれたり、オムツを替えたり必ず育児をしてくれます。私が落ち込んだり、孤独を感じないように気遣い、仕事が忙しくても二人で育児をしているという安心感を与えてくれます。
家事もそうですが、育児についても担当は分けていません。でも多くやってくれているのはオムツ替えかな。夜私が授乳のために起きていると、夫も起きてきて、オムツを替えてくれます。私が起こしているわけではなくて、起きちゃうみたいなんですね。
二人とも趣味のゲームですが、今は一緒のプレイはお預け。時々、子どもが寝た後に交代で少しだけ楽しんでいます。
頼む時は「やって」より
「お願いできる?」と聞きます
子どものことになるとつい、感情的になってしまうことがあるので、伝え方は気をつけています。私は出産後、8日間先に病院でみっちり育児を教えてもらったので、退院時は少しだけ先輩。赤ちゃんが泣くと必ず「おっぱいじゃない?」と夫が言う時期があったのですが、赤ちゃんはおっぱい以外にも、いろんな理由で泣きますよね。なので「眠いとかただ泣きたいとか、お腹空いている以外にも泣くことがあるんだって」と病院で教えてもらった情報を客観的に伝えました。そうすると、「なんで泣いてるのかな?」と考えて、私任せにせず、あやしたり、オムツを替えたり、色々試して泣き止ませてくれました。
「こうしてくれたらな」という時は、「やってよ」という言い方はしないように気をつけています。何かを頼む時は、「これ、お願いできる?」と言いますね。そしてどんな小さいことでも「ありがとう」を忘れないように。そして夫も何かするたびに「ありがとう」と言ってくれるので、二人で感情的にぶつかり合ったことはないですね。
たまに離れるのも大切。
泣いているのも「かわいい!」
泣く、といえば、5週目くらいで、何をしても泣いて泣いて止まらないことがあったんです。それこそ私が悪いのかな?と一時期追い詰められたのですが、「メンタルリープ(赤ちゃんのぐずり期)」という言葉に出会って気持ちが楽になりました。生後20ヶ月の間に10回おこる「ぐずり期」らしいのですが、その最初が5週目だそうで、それからはギャン泣きもかわいいというか、「急成長しているんだね、がんばれっ」と思えるようになりました。
産後のお仕事は、バリバリというイメージはまだなくて。そこは出産して変わったところですね。産院にいる間も毎日顔が変わって、この急成長を見ておかないのはもったいないって。今は週に1度くらいお仕事に参加させてもらっていますが、仕事がリフレッシュにもなっています。産後初めての仕事でシッターさんに預けた時、あ、時々離れることも大切なんだと実感しました。赤ちゃんはかわいいけど、ずっと一緒だと24時間気が休まらないですよね。離れて帰ってきた時、泣いているところも全部かわいいねって思えたんです。
息子は、本当に元気であればそれでいいねと夫と話しています。
取材・文/有馬美穂