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南明奈さん出産体験記「優さんの到着を待って生まれてきてくれました」

 

不定期でお届けしている出産体験記連載、今回は7月に出産を発表した南明奈さんがVERY webに初登場! ドキドキの一部始終を、振り返って語り尽くしていただきました。

 

夫・濱口さん不在の夜
もしかして、おしるし?

陣痛が来たのは、夫(※よゐこ 濱口優さん)が泊まりの仕事に出かけていた夜でした。22時ごろに、「これはおしるしかな?」と思うものがあって。でも予定日の少し前だったし、そこから1週間くらいかかる人もいると出産に関する本に書いてあったので、「もうすぐなのかな」と思いながら寝ました。

でも夜中にふと腹痛で目覚め、何かが出そう…と思ってトイレに。そうしたら水がばっと出たので破水!?って。ダウンロードしておいた「陣痛きたかも」というアプリで陣痛を計り始めるも3〜12分と不規則でしたが、破水らしきものもあったので、念のため病院に電話。とりあえず来てくださいとのことで、用意していた荷物に当日必要なものを加え、一人で陣痛タクシーに乗りました。

 

夫には報告せず、一人で陣痛タクシーに。
なぜなら…

夫には寝る前までLINEしていたものの、「おしるしきたかも」なんて言ったら、仕事ですごく遠くにいるのに「今からタクシーで帰るわ」って言いそうな気がして、もし入院になったら言おうと思っていました。

病院では、検査の結果「破水ではない」と家に帰されそうになったものの、子宮口を調べると既に5cm。そしてさらに調べるとやはり破水の一種だったようで、朝5時くらいにそのまま入院の流れに。その段階になって夫にようやく電話したら、「えっ!?」とびっくりしていました。1、2時間後に生まれることはないと思うから、進んだらまた連絡するねと電話を切り、それからはLINEでやりとりしていました。朝6時くらい、助産師さんに付き添ってもらい陣痛に耐えながら飲み物を買いに。波が来たら立ち止まるけど、しゃべれなくはないレベルでした。

私は無痛分娩を選択していたのですが、麻酔を入れるためには2時間前から絶食です。「朝ごはんどうしますか?」と聞かれ、このまま陣痛が強くなるほうにかけて食事は我慢。そうしたら本当に陣痛が強まっていき、9時から麻酔を入れ始めました。

そこからは本当に痛みもなくなって、寝ようかな、でもドキドキして眠れないな、という時間。「この進み具合だったら14〜15時くらいに生まれるかも」と言われたのですが、その時間帯は夫の仕事がまだ終わらないころ。出産には立ち会えないと覚悟したものの、でもそこから子宮口7cmまでは開いたけどその先が開かない、赤ちゃんもなかなか下りて来ず。

 

心構えがないままの帝王切開。
心細くて泣きました

妊娠中いつも「いつ生まれてもいいよ、あなたのタイミングがいい時に生まれてね。でもできれば、お父さんの声がする時に出てきてほしいな」とずーっと二人で言ってきたんです。それで夫がLINEで「もしかしたら待っててくれてるのかもしれないね、でももう出てきても良いよって言ってあげて」って。

そのまま赤ちゃんが下りてこない状況が続き、無痛分娩をやめ、緊急帝王切開をすることになりました。

いきなり帝王切開と言われてドキドキしましたし、心構えもない状況ですごく怖くて。いくら麻酔で痛みがないとはいえ、手術経験もないし、お腹を切るのが怖くて。赤ちゃんにも私にも最善の道とわかっていても、夫もいない状態に心細くて泣きました。先生たちも、赤ちゃんや母体の心配もなさそうならお父さんを待ちましょうと言ってくれ、夫を待って帝王切開をすることに。

二人とも甘いもの好き。妊娠中もたまのカフェデートで息抜きしていました。

 

意識が朦朧とした中で聞こえた
「産んでくれてありがとう、
生まれてくれてありがとうね」

そして21時ごろ、夫がやっと到着。よかった、心強いなと安心でさらに涙。優さんも説明を受け、頑張ろうね、と一緒に手術室へ。到着してから30分後くらいには手術室に入っていったと思います。初めての手術室で、テレビで見るようなライトがあって、さらに怖くなってしまって。怖いと思ってもどんどん準備が進んでいきます。下半身麻酔だったのですが、1、2時間しか寝ていなかったので急に眠くなってしまって。痛みも違和感も感じないまま、いきなり「出ますよ!」とあっという間に対面の時。それまでは意識朦朧だったけど、声を聞いた瞬間、「声聞こえた!」って本当に心から安心して、嬉しくて。涙が溢れました。そして隣に赤ちゃんを置いてもらい握手した後は急にバタッと寝てしまい…以降のことはあまり覚えていないんですが、夫が「産んでくれてありがとう、生まれてくれてありがとうね」って枕元で言っていたのは記憶にあります。声を聞いて、あ、泣いてるって思いました。

優さん似の元気な男の子。嬉しさとホッとした気持ちで、涙が溢れました。

分娩室からお部屋に移動する時、「本当に明奈お疲れ様」、私も「立ち会いしてくれてありがとね、しっかりご飯を食べてね」という言葉を交わしました。部屋に戻って直接また赤ちゃんに会えた時、あまりの小ささに驚いたのと、反対にこんなに大きな子がお腹に入っていたんだ、とも思って。うれしいけれど、不思議な気持ちでした。傷の痛みにはまだ気付かず、両親に報告したりしながら、その日は病院でゆっくり休みました。

 

次の日の朝、お腹の痛みに気付き…
お盆を寄せるだけで激痛!

次の日の朝検査のために起き上がってくださいと言われ、痛みに気付きました。腹筋にちょっとでも力を入れると経験したことのない激痛! ベッドの背もたれは自動で動くけど、最後ほんの少し自力で動くだけで痛くて痛くて。ご飯の時にテーブルを引き寄せるのも何分もかかりました。背中から麻酔はまだ入っていたものの、痛みは取れませんでしたね。

おっぱいの時間になったら赤ちゃんを連れてきてもらいましたが、痛すぎてオムツ替えなどのお世話はできませんでした。おっぱいをあげる時も痛かったけれど、その時だけは赤ちゃんの様子が気になり痛みを忘れられました。先輩ママからは、入院中は病院に甘えて、無理せずゆっくりしたほうがいいよとアドバイスをもらっていたので、2日目も夜も赤ちゃんのお世話は病院にお任せしてしっかり寝ました。

なんとかベッドから下りられるようになったのは3日目、歩けるようになったのは5日目です。シャワーは3日目に入りました。でも怖くて傷は見られず、見られるようになったのは最近なんです。8日間の入院生活を終えて、退院の日は夫がお迎えに来てくれて、とにかく嬉しそうな笑顔でしたね。

今お気に入りのベビーウェアはプチバトーのもの。

でも私自身は不安でしょうがなかったんです。夫がいるとはいえ、病院にいればわからないこともすぐ聞けて助けてもらえたのに、これからは初心者二人だけ。うれしい気持ちもあったけれど、とにかく不安が先立ちました。元々心配性なほうで、自分でこうしなきゃ、ああしなきゃと思いがちなタイプなんです。でも夫はそれもわかってくれていて、本当に無理はしないでね、一緒に頑張ろうねと声をかけてくれました。そこからは本当に一緒に頑張ってくれて。夜中の授乳の時は、夫も自然に起きてきてオムツを替えてくれるし、仕事中もこまめにLINEをくれて、一緒に子育てできている実感があります。早く家族三人で、ディズニーランドに行けたらいいなぁと思っている今日この頃です。

 

取材・文/有馬美穂

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