VERY December 2021
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December 2021

2021年11月6日発売

890円(税込)

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SHELLYさん「パートナー公表の理由と選択的夫婦別姓への想い」

10月31日に迫る衆院選で、争点の1つとして話題になっている「選択的夫婦別姓」問題。VERY読者にとっても身近なトピックスの1つでもあります。本誌連載『シェリーの「これってママギャップ?」』でもおなじみのSHELLYさんが、ご自身のパートナーについて、そして選択的夫婦別姓についてなどお話してくれた記事をご紹介します。

※コラムはVERY2021年9月号(8月5日発売)掲載時のものです。

先日、また「夫婦同姓は〝憲法に違反しない〟」という決定が出ましたね。今回の裁判は民法について合憲か違憲かという判決なのでそこは理解しつつも、新聞などでの選択的夫婦別姓自体についての調査では賛成派が過半数に上ることが多かったこともあり、個人的には残念な決定だなと思いました。夫婦別姓反対派の意見として「家族が同一の姓でないと一体感が失われる」とよく言いますが、私の父母も姓は違うはず。はず、というのは、アメリカ人の父と結婚した日本人の母が今、戸籍上何という名前なのか、私がよく知らないからです(笑)。どんな名前であろうと、母は母であり、私は母の娘。名前が違うからといって家族感が薄いなんて、一回も思ったことはありません。結婚していた時は、私が外国籍だったこともあり娘たちと姓が違っていました(実は日本においても、外国籍の人と結婚すれば別姓を選択できるのです)。でももちろん、お互いに親子感が減るなんて感じたことはありません。

そもそも、今議論されている「選択的夫婦別姓」については、全員が別姓にするということではありません。選択的夫婦別姓が認められているアメリカでも、実際別姓を選択する人は2、3割程度。多くの夫婦は同姓にしているし、-(ハイフン)で姓を併記したりしています。でも、別姓が認められているのといないのとでは、大きな違いがあると思うんです。彼の姓になりたいというならもちろんそれもOK。でもアイデンティティがなくなると感じたり、仕事に支障をきたすという人は別姓を選択できたほうがいいんじゃないかな。

それに、今の日本で「男性の姓にする」ことは、事実上の家父長制を認めているように思えてしまう部分もあります。女性は夫の姓を名乗り、夫の実家に気を遣って正月には優先して帰省して……。本来結婚して新しい戸籍で家族を作るはずなのに、夫の家族に組み込まれてしまうような感覚、味わったことのある人もいるんじゃないでしょうか。でも、もしこれが別姓だったら?と想像せずにはいられません。

「日本の選択的夫婦別姓に関する法律が変わるには、まだ時間がかかりそうだ」と専門家が語っていましたが、個人的には少しでも早く変わってほしい。そのために、まずは違和感を声として上げていったほうがいいと思うんです。たとえば、SNS上での「#なんでないの」のムーブメントが後押しとなって緊急避妊薬について本格的に議論されたケースもそう。デモに参加しなくたって、アクティビストになれる時代。私たちのために、娘の将来のために、これからも声を上げて、娘たちのときには夫婦別姓も選べるようになっていたらいいな。

ちなみに私はというと、離婚を経験して「結婚」という形には魅力を感じなくなってしまって。実は今、お付き合いしているパートナーがいます。離婚後に出会い、話し合うなかでこの人とならと思えたから、時間をかけて慎重に、子どもたちとの関係も作ってきました。でも彼は子どもたちの「新しい父親」ではなくて、あくまで父親は元夫。子どもは彼をあだ名で呼ぶし、元夫の家には変わらず行きます。子どもたちには、「愛は増える」と伝えています。私の子どもたちへの愛が新しいパートナーに分けられるのではなくて、新しく愛が増えたんだよ、と。彼も新しい父としてではなく、新しい家族として子どもたちを愛していく。できればその愛してくれる人は入れ替わらないほうがいいだろうから、2人で努力したいなと思っています。シングルマザーの恋愛については、いろんな意見があることも知っていますし、隠すこともできたかもしれないけど、私は子どもたちの前で嘘をついているところを見せたくなくて。夫婦別姓だけでなく、事実婚、同性婚などいろんな家族の形が認められるようになってほしいし、私もそのために発信を続けていけたらなと思っています。

 

次のページでは、パートナーの存在を公表したSHELLYさんに公表に至った気持ちや、現在の心境を改めて伺いました。

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