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SHELLYさん「お互い様と思えずイライラしちゃうのって、何で?」

※このコラムは2020年11月号(10月7日発売)に掲載されたものです。

 

千葉への移住を考えているとお話ししていましたが、とうとう東京のマンションを引き払いました! 仕事のためにも東京にいないといけないのでは…っていう不安な気持ちを埋めるためにこの家賃を払い続けるのはどうなんだろうと考えた末での決断でした。移住のメリットは、お金を貯められることでもありますから。でもこれから先もずっと今の家に住み続けるとまではまだ思えていなくて、上の子が小学校に入るまでかなと現時点では考えています。

 

今子どもたちは2人とも認可保育園に通園中です。東京での、モンテッソーリの静かな教育環境とはうって変わって毎日が賑やか(笑)。最初は今の家の近くでもモンテッソーリ教育を継続して受けさせたいと思っていたのですが、その考えは手放しました。結果オーライ、今の保育園生活を子どもたちは新しい経験としてとても楽しんでいます。子どもは環境の変化を嫌うものだし、同じことの繰り返しが好きですよね。場所や教育環境を変えることに不安がなかったわけではないけれど、変わらないことへの安心感は自分が与えられたらいいのかなぁと。ひとつの場所にこだわらなくてもいいんだという発見は、コロナ禍における我が家の副産物です。

 

生活は本当にまったく変わりました。東京のマンションでも、通りすがればみんな挨拶もしてくれたけれど、今のところはもっと関わりが濃厚。子どもが少ないせいかすごくウェルカムな雰囲気で、近所の人がフルーツを持ってきてくれたり、パン屋さんが売れ残りをお裾分けしてくれたり(笑)。

 

移住して痛感するのは、都会にいたときはすごく雑音を吸収しやすかったなということ。誰かに直接文句を言われたり注意されたわけじゃないのに、子どもが泣き続けてたら通報されちゃうんじゃないか、スーパーでぐずってたらTwitterに書かれるんじゃないかとか(笑)、見えない悪魔と戦っていた気がして。つい最近も、東京の知人が住むマンションの共用部に「子どもの騒音に注意して」と張り紙された話を聞き、胸が痛くなりました。リモートやステイホームの影響でマンションでの音への苦情はすごく増えているそうですが、この特殊な時期だからこそ、もう少しお互い優しく、気持ちを大きく持てたらいいのになあ。お互い様と思えずイライラしちゃうのって、何ででしょうね。今は近所の人の顔を知っているから、たとえ家で子どもが大泣きしても「朝すごかったね〜、下の子?」「下の子です、参っちゃいました〜」「訳もわからず泣くときあるよね〜」とか、会話ができる。あの子が泣いてるのかな、と思うと泣き声が騒音にならないこともある。もちろんご近所トラブルで悩む方だっていると思うけど、近所の人とのコミュニケーションがあるというのは、子育てではメリットのほうが多いのかなと思います。

 

ただ、こちらから何か伝えたいときは、その言葉選びに悩むのも事実です。この間「新型コロナを警戒していない人から遊びに誘われたときの断り方」というネット記事を読みました。正解は「私は怖いからやめておくね」ではなく「私は行きたいけど、会社としてNGだからごめんね」と誰かのせいにするのをよしとしていて。最初読んだとき、何で怖いとハッキリ言っちゃいけないの!?とイラッとして、それから一日ずーっとモヤモヤしていて(笑)。でもよく考えたら、たとえばLGBT、男女平等、ルッキズムやエイジズムなどの問題に対して、本当はズバッと「私が100%正しくてあなたは100%間違っている!」と声を大にして言いたいことでも、あえてマイルドに伝えるようにしているんですよね。それは、まずは共感してもらえるように意見を言ったほうが受け入れられやすいから。差別発言をする人はまだ気付いていないだけで、たまたま私が先に問題に気付いただけだと思えば、少し上手に伝えられる気がするんです。コロナ禍では何が正解かはまだわからないけれど、遊びの誘いをハッキリ断ってしまえば、反感を買ってそこに分断が生まれるだけかもしれない。その意味では、現時点ではこの「断り方」もアリなのかもしれないなあと。

 

アメリカでは今、人種差別問題などに始まり、選挙戦やマスクするかしないかに至るまで「あなたはどっち!?」と常に迫られ分断が起こっていると、ニュースや友人からの話でよく耳にします。日本は少なからず分断はあっても「みんなとりあえずマスクはしよう」と落ち着いているほうだと思います。これって、コミュニティを保つための配慮があるからかも。自己主張できないことを短所のように感じることも多いんだけど、嫌な気にさせず相手に伝わるよう工夫できる人が多いのは、日本のいいところですよね。日本人は本来コミュニティを保つのが上手なんだと思います。コミュニティの大事さを痛感するコロナ禍で、「丸く収める」ことの重要性と、そのうえでコミュニティをよりよくしていくための上手な「伝え方」を模索していかなくてはと思い至ったのでした。

◉SHELLY|シェリー
1984年生まれ、神奈川県出身。14歳でモデルとしてデビュー後、タレント、MCとして幅広く活躍。4歳と2歳の娘の母。

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撮影:須藤敬一 取材文:有馬美穂 編集:羽城麻子
*VERY2020年11月号シェリーの「これってママギャップ?」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。

SHELLYのこれってママギャップ?

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