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VERY February 2021

VERY

February 2021

2021年1月7日発売

780円(税込)

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SHELLYさん「“夫の仕事飲み会”に遠慮しちゃうの、なんで?」

※このコラムは2020年10月号(9月7日発売)に掲載されたものです。

 

結婚している時にモヤモヤしたまま話し合いきれなかったことのひとつに、「夫の飲み会問題」があります。私も制作の人と飲みに行きコミュニケーションをとることで、仕事に生かせたなということは個人的にありますし、日本のいい文化であるとは思います。でも、そんなに頻繁に行く必要あるの?って。そもそも日本はワークライフとホームライフの境目が曖昧ですよね。長時間労働というけど、無駄に長い会議、お互いの顔色を窺っている時間、先輩が帰れないから自分も帰れないとか、妻から見たら惰性で飲みに行っているようにしか見えない飲み会だとか。飲みは息抜きにもなっていると思うけど、それを全部仕事だって言っちゃうのはずるい。もちろん息抜きはお互いにした方がいいと思いますが、多くの妻たちには自分の時間はほぼないし、「ママ友とランチ行ってるじゃん」と言われても、子供の面倒を見ながらで大人の会話はほぼできませんよね。

 

パパが仕事で飲みに行くことはほとんどのママが「仕事だから仕方ない」と割り切っていると思います。でも共働きだろうと主婦だろうと、仕事が終わったらパパは家庭の一員として、家事を分担するのは当たり前だと思うんです。だから、厳しいことを言うようだけど、小さい子供がいるのに「もう一軒行こう」っていう気持ちになるのはちょっと信じられない。でもそれって、パパの上司が声をかけているから断れない場合も多いですよね。上の世代が育児参加してきてないから、気軽に誘えてしまう。私は、結婚しただけで仕事の飲みの声かけが減りましたし、妊娠出産すると全く誘われなくなりました。子供の面倒を(夫の面倒も!?)見るのは女性だっていう認識があるからだよねと思うと微妙な気持ちにもなりますが、でも、これと同じことを男性にもしてあげてと思うんです。子供が小さい家庭のお父さんにだって気軽に声をかけちゃダメっていうのを、もっと強く言いたい。それに新型コロナ感染リスクがある今にあっても会食が減らない人の話を聞くと、やはりここでも気にする人・しない人で意識の差があるんだなぁと。

 

コロナ禍なので私はいまだ、飲み会にはまったく行っていませんが、以前は年に何回かの飲み会で「ごめんね、よろしくね」と夫に伝えていました。けれど夫は当然のように「飲み会入った」「ご飯食べてきた」と言う。私が子供たちを見るのが当たり前で、私だけ「ありがとう、よろしくね」って言わないといけないの?とモヤモヤして、預けている意識を持って欲しいと思って、「この日会食入ったけどよろしくね」と夫にも言ってもらうようにしました。回数が減ったわけじゃないけど、ストレスはちょっと減りました。

 

飲み会は仕事、じゃあ、子育てって仕事じゃないの?とも思います。もっと子育てをひとつのワークとしてみんなで意識していかないと。専業主婦の方は24時間日々同じ状況を整えるという仕事をして、子育てをしても、一銭も入ってきません。それで離婚する時にすごく経済的に不利になる。家事育児はひとつの仕事。家庭レベルではなく国レベルで専業主婦を守らないといけないなと思います。

 

それに、ちゃんと小さいうちから育児参加しているお父さんのところの娘は、思春期になっても「(パパ)臭いんだよ!」だなんて言わないと思います。育児を全然してこなかった父親がいきなり「なんだお前、こんな格好して」「帰りが遅い」と言うから嫌われるのであって。日本では「パパは思春期の娘に嫌われる」が定説だけど、普段からコミュニケーションしていたらそういうことは起こらないと思います。その文化もなくしていいんじゃないでしょうか?

 

ただ離婚してみて思うのは、飲み会に行っている夫に「何で帰ってこないの」と連絡できるのは、自分をちゃんと肯定できているというか、自信があるからなのかなということ。言えない不安の裏には、嫌がられるかもとか、夫や同僚にいい妻と思って欲しいとか、相手の気持ちへの不安があるのかなって。私も言えなかったんです。まさか、自分が誰かの目を気にして遠慮する女になると思っていませんでした(苦笑)。仕事の時や友達といる時は自然体のらしさが出せるのに、こと夫や子供の前だと、突然古風な「こうあるべき」に縛られてしまうんですよね。寝る前に携帯を見て「まだ帰ってこないの!?」と腹が立つんだけれど、夫に嫌われたくなかったし、物わかりのいい理解ある妻、いい母でいなきゃという謎の理念とやせ我慢があって、結局連絡はできなくて。別れてから、もっと口うるさく言ってもよかったな、遠慮していたから分かち合えないままになってしまった部分もあるなと思っています。それに、コロナの流行下では、今までどこか遠慮して言えなかった人でも話し合うきっかけになるはず。ステイホームで価値観が変わった夫たちもきっといて、そういう層から社会が変わることを願います。うちも、遠慮しなければどうだったんだろう?やっぱりコミュニケーションって大事ですね。

◉SHELLY|シェリー
1984 年生まれ、神奈川県出身。14 歳でモデルとしてデビュー以後、タレント、MCとして幅広く活躍。4歳と2歳の娘の母。

撮影:須藤敬一 取材文:有馬美穂 編集:羽城麻子
*VERY2020年10月号シェリーの「これってママギャップ?」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。

SHELLYのこれってママギャップ?

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